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更新日:2021.05.10デート・会食

江戸前の技×くずしの趣向。本格鮨の新たな楽しさを満喫できる超人気鮨屋の2号店|【鮨 おにかい+1】中目黒

予約数カ月待ちの中目黒の人気店【鮨 おにかい】の2号店が2020年12月にオープン。江戸前の技をベースに、独創性あふれる“くずし鮨”を供する『おまかせコース』はそのままに、「+1(たすいち)」の新しい魅力を披露しています。その楽しさから、誕生後数カ月で2号店も予約が絶えない店に。そんな【鮨 おにかい+1】の美味しさと醍醐味を体感してきました!

鮨おにかい+1海老天海苔巻き

3品15貫の『おまかせコース』を輝かせるワインペアリング

中目黒駅から徒歩2分。お店があるビルには看板も目印もなく、「ここに鮨屋が!?」というギャップ感に驚きつつ、ビルの名前を再確認。あっているので、エレベーターに乗り、3階のボタンを押します。【鮨 おにかい】は2階にあるので、+1の3階なのですね。

エレベータードアが開くと異次元へ誘う扉が現れ、その奥に全11席のL字型カウンターを配した和モダンな空間が広がります。【鮨 おにかい】は全10席なので、+1の11席。広い付け台は舞台のような風情で、椅子まわりもゆったり。凛とした品と明るい清潔感が調和し、自然に心と体がほどけていく雰囲気です。

    【鮨 おにかい+1】店内

    古民家の2階に佇む【鮨 おにかい】と同じく、隠れ家感が漂う

付け台に立つのは、江戸前鮨の名店で修行を積んだ若手の鮨職人、望月さんと滝本さんの二人。きちんとした技としなやかな所作に加え、気配りと心配りの接客が行き届き、和やかなムードの中で、ゲストは鮨に集中できます。この日は、滝本さんが温かなもてなしとともに握ってくれました。

品書きは、先付け3品・鮨15貫・玉子・お椀の『おまかせコース』のみ。飲み物はワインと日本酒が充実し、【鮨 おにかい】にはないワインのペアリングコースが用意されています。この趣向が3つ目の+1。

予約をしたゲストが揃ったところで、今宵の宴が一斉スタートです。

    (スパークリングワイン)「フェッラーリ」

    イタリアを代表するスプマンテ(スパークリングワイン)「フェッラーリ」

飲み物は、【+1】ならではのペアリングコースをオーダー。「イタリアワイン・ベスト・ソムリエ・コンクール(JETCUP)」の優勝経験を持つソムリエ、永瀬喜洋氏が監修していることから、5種のワインはすべてイタリアのもの。

1杯目はイタリアで人気が高いスプマンテ「フェッラーリ マキシマム ロゼ」。乾杯に華やぎを添え、旬食材で彩る先付け、握りの幕開け3貫にきれいに寄り添う味わいと香りです。

『先付け 中トロ 津本式白身 本鱒』

この日の先付け3品は、『ホタルイカと筍の蕗味噌和え』『枇杷の白和え』『春キャベツと桜海老のおひたし』。大きくふっくらしたホタルイカをはじめ、上質な素材が生きる優しい味付けが施され、幅広いお酒に合う印象。エレガントなスプマンテとの相性も抜群で、ワクワク感が高まります。

そして、握りがスタート。「お腹いっぱいの満足感」も、お店のテーマなので、シャリとネタは太っ腹な大きめです。このタイミングで、シャリの大きさの加減を聞いてくれるので、その日の腹具合に応じてリクエストを。

    先付け3品、中トロ、津本式白身、本鱒

    左上から、先付け3品、中トロ、津本式白身、本鱒

1貫目は、こだわりの握り『中トロ』が登場します。この日は千葉・勝浦産の本まぐろ。程よい脂、旨みと甘み、酸味のバランスがすばらしく、赤酢3種をブレンドしたシャリと完璧な相性。口の中でシャリとネタが存在感を持ちながら一体化し、余韻も長くきれい。赤酢を強めにきかせたシャリが口の中でほどけるとき、香りがふわっと鼻に抜ける感じも心地いいです。

2貫目の『津本式白身』は“究極”の方法と賞される、九州の津本氏が考案した血抜きと熟成を施した魚がお目見えし、この日はクエ。3貫目は青森県産『本鱒』。「桜鱒」とも呼ばれるとおり、春を感じさせる清らかな美味しさ。

変幻自在な“くずし鮨”とプレゼンテーションに心が躍る

【鮨 おにかい】【+1】に共通するテーマは、“くずし鮨”です。

正統な江戸前の技をきっちり身につけた若手の職人さんたちが、柔軟な発想と創意工夫から生み出す“くずし”の趣向は、奇をてらったものではなく、本物をベースとした新しくて楽しい美味しさ。その驚きの味わいは、職人さんのリズム感に富むプレゼンテーションとともに供されます。舞台を観るようなライブ感とワクワク感に包まれながら、握りは中盤へ。

『鰹 煮はまぐり 小肌』

    鮨おにかい+1上から、鰹、煮はまぐり、小肌

    上から、鰹、煮はまぐり、小肌

4貫目の『鰹』は、初鰹のさっぱりした美味しさが印象的。ペアリングは、ここから赤ワイン「プラネタ フラッパート」に。シチリアの土着品種フラッパートは柔らかさと強さをあわせ持ち、バランスの良い酸が初鰹にぴったりです。
鮨とワインがお互いの味と香りを寄り添わせ、深みのある美味しさが完成するペアリングのすばらしさを実感!

5貫目は『煮はまぐり』。低温調理で柔らかさと食べ応えの両方を巧みに引き出し、柚子がアクセントに。6貫目の『小肌』は優しい〆具合です。ほのぼのとした美味しさにひたっていると、滝本さんが「これを焼いて握ります」と皿にのった若鮎を見せてくれ、コース半ばの山場へ。

    鮨おにかい+1 若鮎

    若鮎をその場で焼き上げ、腹にシャリを入れて鮨に

『若鮎 蛸 鰆』

ここから、“くずし鮨”劇場の開幕です。

    左上から、若鮎、蛸、鰆、「アリエロゼ2018」

    左上から、若鮎、蛸、鰆、「アリエロゼ2018」

7貫目の『若鮎』は焼き魚でシャリを包む趣向で、鮮烈な美味しさと食感。8貫目の『蛸』も“包む”スタイル。低温調理で弾力のある食感と旨みを保ちつつ、柔らかく仕上げ、厚めの身に切り込みを入れてシャリを包んでいます。噛むたびに蛸を食べる充実感が押し寄せ、「ああ、蛸ってこんなに美味しかったっけ」と、しみじみと幸せな気分に。

7貫目から9貫目のペアリングは、トスカーナの名門ワイナリー、フレスコバルディの「アリエロゼ2018」です。シラーとヴェルメンティーノで醸すハイクオリティなロゼで、繊細さと品、可憐でありながら落ち着いた艶っぽさも感じさせる味わい。

9貫目は『鰆』。目の前で瞬間燻製の様子を披露してくれ、ライブ感は最高潮。ネタの香りの高さがいいアクセントになり、ロゼによく合います。

ミシュラン星付き天麩羅店監修の『海老天海苔巻き』に感動

『海老天海苔巻き 金目鯛 のどぐろ』

    鮨おにかい+1『海老天海苔巻き』

    コースのクライマックス、『海老天海苔巻き』

【鮨 おにかい】の名物、『海老天海苔巻き』は【+1】でも楽しめます。この日は10貫目に登場。ミシュラン1つ星獲得の中目黒の名店【天麩羅 みやしろ】監修の逸品は、老舗海苔店の極上海苔にシャリと揚げたての海老天を乗せ、タレをかける趣向。目の前でくるくると巻いて、手渡しで供してくれます。

サクッと香ばしく揚げた大きな海老天、赤酢がきいたシャリ、パリッとした食感と濃厚な風味の海苔が三位一体となる味わいは、なんともドラマチック。記憶に焼き付く圧倒的な美味しさです!

    鮨おにかい+1 金目鯛、のどぐろ、「リ・オルティ リースリング」

    上から、金目鯛、のどぐろ、「リ・オルティ リースリング」

ペアリングは北イタリア産の白ワイン「リ・オルティ リースリング」。ドイツ原産のブドウ品種リースリングが、イタリアらしい柔軟さとまろやかさを纏ったような味わい。10貫目『海老天海苔巻き』、11貫目『金目鯛』、12貫目『のどぐろ』のそれぞれに合い、ネタごとにワインの別の表情が浮き上がるような楽しさを体感できました。

圧巻の『まぐろ巻き』を堪能し、『ねぎまのお椀』でフィナーレ

『帆立 まぐろ巻き 穴子』

13貫目の『帆立』は丁寧な仕込みがいっそう光る一貫。帆立本来の自然な甘みと食感が引き出され、帆立好きが泣く旨さです。そして、その後に後半のもう一つの山場が!

    鮨おにかい+1『まぐろ巻き』

    大トロ、中トロ、赤身を一度に味わえる『まぐろ巻き』

まぐろ好きならずとも、度肝をぬかれて歓喜する14貫目は、三貫分のネタを豪快に使った『まぐろ巻き』。大トロの炙り、中トロ、赤身の漬けのネタ3種を『海老天海苔巻き』同様にくるくる巻き、手渡しで供してくれます。

13貫目から15貫目のペアリングは、赤ワインの「ロッソ・ディ・モンタルチーノ カンポ・アイ・サッシ」。3杯目のロゼと同じフレスコバルディ社が醸す、サンジョヴェーゼ100%の王道のトスカーナワイン。とくに『まぐろ巻き』との相乗が完璧で、脱帽です!

    鮨おにかい+1 帆立、穴子、「ロッソ・ディ・モンタルチーノ カンポ・アイ・サッシ」

    上から、帆立、穴子、「ロッソ・ディ・モンタルチーノ カンポ・アイ・サッシ」

ラスト15貫目は『穴子』。身が表になり、炙った香ばしさと食感、ふんわりとした柔らかさの両方を味わえ、鮨の食べ納めにぴったりの一貫です。すっーときれいに消えて、フィナーレへ。

『玉子 お椀』

優しい甘さの『玉子』を楽しみ、最後の『お椀』の蓋をとると、なんと『ねぎま汁』。滝本さんいわく、「まぐろで始まり、まぐろで〆る」趣向とのこと。まぐろの切り身、葱の薄切り、上品な出汁が体にじわっとしみ渡り、さらに癒され、満たされていきます。
  
これほどのクオリティとボリューム感、緩急の巧みさ、楽しいプレゼンテーションに魅了される『おまかせコース』は税込み10,000円。驚くべきコスパにも脱帽です。

満ち足りて、ワクワクの余韻と幸福感に包まれる帰り道に、ふと思う…。ああ、また行きたい、また食べたい。だから、早めの予約が“吉”と言えます!

※緊急事態宣言中の場合、営業時間が変更されている可能性があります。最新の営業時間はお店に直接お問い合わせください

この記事を作った人

取材・文/重松 久美子

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