国際航路客船コックの系譜を受け継ぐ、神戸の洋食を代表する名店中の名店
150年前の開港以来、神戸を代表する味の一つとして親しまれる洋食。大正12年(1923)に、欧州航路のコックだった初代料理長が欧風レストランとして開店した「伊藤グリル」は、神戸随一の歴史を誇る老舗。
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四代にわたり世代を超えて受け継がれる老舗
「ソースが命」のビーフシチューは店の代名詞
洋食店が手がける神戸ビーフの炭火焼きステーキ
世代を超え、客船コックだった初代の味を継承
観光客でにぎわう南京町広場の向かいに店を構える
今から150年前の開港以来、いち早く海外の文化がもたらされた神戸で、当時のスタイルを継承し、街を代表する味として親しまれている洋食。数ある洋食店の中でも、創業から95年を数える【伊藤グリル】は、現役で最古参の老舗です。
神戸洋食のルーツの一つである、欧州航路のコックとして腕を磨いた初代料理長が船を降りて始めたお店は、当時、ヨーロッパスタイルを踏襲した瀟洒な高級洋食店として人気を博しました。以来、2代目はホテルの料理長、3代目は日本で培われてきた洋食店、四代目はフランス料理と、それぞれの異なる修業経験を加えながら進化してきた伝統の味は、時代と世代を超え受け継がれています。
歴史を感じさせる優雅な雰囲気が漂う店内
看板メニューのビーフシチューはソースが命
「洋食は洋風日本料理である」というのが、現在、店を切り盛りする四代目店主・伊藤享治さんの持論。中でも、お店の代名詞的存在でもある煮込み料理の一つ、ビーフシチューは、初代から受け継いできた作り方に、享治さんがフランス料理で培った独自のアレンジを加えて完成された逸品です。シチューといってもスープではなく、“ソースを食べる”感覚で、濃厚な旨味の凝縮感を味わうのがシチューの醍醐味。しっとりと柔らかな牛肉の風味と溶けあう、まさに至福の味わいです。
「ソースが命」との言葉通り、手間を惜しまず、じっくりと煮込んだ自慢のデミグラスソースには、お店の歴史とシェフのこだわりが溶け込んでいます。
創業当時からの名物として人気のビーフシチュー
もう一つの名物、神戸ビーフの炭焼きステーキ
ビーフシチューと並ぶ「伊藤グリル」の二本柱の一つが、炭火で焼き上げる黒毛和牛のステーキ。炭焼き窯を望むカウンター席を備え、お客の目の前で仕上げるお肉を目当てに通い詰めるファンも絶えない人気のメニューです。
ステーキを始めたころは、煙突の設計の加減で、冬場の空気と室内の温度差があるときは煙が逆流することもあり、試行錯誤を重ねてきたそうです。当時の常連客の間では、できあがるのを煙に包まれながら待ったというエピソードも。かつて人々が憧れた神戸の洋食文化を伝える老舗の逸品を味わいながら、港町・神戸の歴史に思いをはせるのも、この店ならではの楽しみです。
炭火で香ばしい肉の旨味を封じ込めたステーキは絶品
この記事を作った人
田中慶一(フリーライター)
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