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更新日:2017.06.09健康美食

スーパーホルモンの源「副腎」を元気にする食事術 vol.2:デトックス食材で体の毒素を出す

50種類以上のホルモンを生産・分泌し、健康の要となる「副腎」。近年の研究で、様々な疾患の治療はまず副腎をケアすることから始めることが効果的だと判明しています。日本での第一人者でもある本間良子先生に、この副腎を元気にする食事法について教えてもらいました。

スーパーホルモンの源「副腎」を元気にする食事術 vol.2:デトックス食材で体の毒素を出す

副腎をいたわるためには、肝臓の負担にならない食事とともに、デトックス効果のある食材を

マグロなどの大型魚、添加物、加工油に注意

 万病の元である副腎疲労は、体に取り込んでしまった毒素が体内で炎症を起こすことによっても惹き起こされます。
 通常は体のデトックス工場である肝臓が、アルコール、重金属、化学物資、排気ガスといった毒素を分解し、解毒してくれます。
 しかし、肝臓で処理できないほどの量の毒は、体のあちこちにまき散らされて炎症を起こします。
 すると、副腎が必死にコルチゾール・ホルモンを分泌して「火消し」をしようと働き過ぎ、ぐったり疲れてしまうのです。
 毒素が解毒されないままでいると、脳や神経系に悪影響を及ぼす可能性もあります。

    日本人の大好きなマグロも、ほどほどに楽しむのが身体のため

    日本人の大好きなマグロも、ほどほどに楽しむのが身体のため

 副腎をいたわるためには、肝臓の負担にならない食事とともに、デトックス効果のある食材を摂りいれましょう。
 たとえば、マグロなどの大型魚は食物連鎖で重金属が蓄積されているので、日常的に食べないほうが無難です。魚はまな板に乗る大きさを目安に選んでください。
 食品添加物、残留農薬、トランス脂肪酸が多い加工油、コーヒーやチョコレートのカフェインなどにも注意が必要です。

薬味、香味野菜、スパイスが豊富なタイ料理がおすすめ

 そして、体に取り込まれた毒素は、体外に出し切ってしまうことが大切です。日ごろから1日1.5~2リットルを目標に、水分をたくさん摂るようにしましょう。
 デトックス効果のあるハーブティー、番茶、レモン水などもおすすめです。

 ネギ、ショウガ、ミョウガ、シソなどの日本人にお馴染みの薬味は、肝臓の働きを高めてくれるので料理に大いに活用しましょう。
 タマネギ、ニンニクや、パセリ、ミント、パクチー、バジルなどの香味野菜やハーブ類、ターメリック、クミン、ペッパーなどのスパイス類も頼もしいデットックス食材です。
 また、小松菜、ブロッコリー、スイカ、レモンなどは、抗酸化、抗炎症作用があり、肝臓を元気にするのに有効です。

    スパイスだけで作るインド式カレーは身体にやさしい料理の一つです

    スパイスだけで作るインド式カレーは身体にやさしい料理の一つです

 カレーを作るときは小麦粉の入ったルーを使わず、スパイスだけで作るインド式カレーのほうが体にやさしいといえます。
 肝臓を養い、副腎を元気にする料理として一押しなのが、タイ料理。
 パクチーなどのハーブや、レモン、スパイス類を豊富に使い、小麦粉の代わりに米粉を利用するので、タイ料理はわが家の定番メニューです。

    スパイスやハーブをふんだんに使い、グルテンフリーな食材がベースとなるタイ料理などは、副腎に優しい料理といえるでしょう

    スパイスやハーブをふんだんに使い、グルテンフリーな食材がベースとなるタイ料理などは、副腎に優しい料理といえるでしょう

この連載の講師:本間良子(ほんま りょうこ)先生

    スクエアクリニック院長。<br />
 聖マリアンナ医科大学医学部卒。アドレナル・ファティーグ(副腎疲労)の提唱者、ジェームズ・L・ウィルソン博士に師事。副腎疲労の夫をサポートした経験から、副院長の夫・本間龍介氏(写真右)と共に日本初の副腎疲労外来を設置。家庭医として従事する一方、抗加齢医学外来、副腎疲労外来で治療効果を上げている。近年はホルモン補充療法、ブレインマネージメントまで診療の幅を広げる。現在、南フロリダ大学大学院にて医療栄養学を専攻。二児の母親でもある。<br />
 著書『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』(本間龍介監修、祥伝社黄金文庫)がロングセラーに。最新刊の『心と脳の不調は副腎ケアで整える』(本間龍介との共著、祥伝社黄金文庫)では、「うつ」「認知症状」「発達障害」に効く副腎ホルモンのパワーを紹介。<br />
 日本抗加齢医学会専門医、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。

    スクエアクリニック院長。
     聖マリアンナ医科大学医学部卒。アドレナル・ファティーグ(副腎疲労)の提唱者、ジェームズ・L・ウィルソン博士に師事。副腎疲労の夫をサポートした経験から、副院長の夫・本間龍介氏(写真右)と共に日本初の副腎疲労外来を設置。家庭医として従事する一方、抗加齢医学外来、副腎疲労外来で治療効果を上げている。近年はホルモン補充療法、ブレインマネージメントまで診療の幅を広げる。現在、南フロリダ大学大学院にて医療栄養学を専攻。二児の母親でもある。
     著書『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』(本間龍介監修、祥伝社黄金文庫)がロングセラーに。最新刊の『心と脳の不調は副腎ケアで整える』(本間龍介との共著、祥伝社黄金文庫)では、「うつ」「認知症状」「発達障害」に効く副腎ホルモンのパワーを紹介。
     日本抗加齢医学会専門医、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。

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この記事を作った人

構成・文/種田桂子(イシス)

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