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更新日:2021.11.17食トレンド

ワインのスペシャリストに聞く! ボジョレーヌーヴォーの魅力と楽しみ方⑤|山口繭子さん

毎年、秋の収穫期に解禁され、日本でもお祭りのように盛り上がるボジョレーヌーヴォー。2021年は11月18日(木)が解禁日です! そんなボジョレーヌーヴォーの魅力やおすすめの楽しみ方を、名店のソムリエやワインのインフルエンサーの方々にインタビュー。第五回目の今回は、元料理雑誌エディターで食のプロデューサーとして活躍されている、山口繭子さんに、池尻大橋のフレンチビストロ【calme(カルム)】でお話を伺いました。

ボジョレーヴィラージュラタンタシオン2019

食のプロデューサーとして、多忙な日々を送る山口繭子さんにとって、お気に入りのフレンチビストロでワインを傾ける時間は、ほっとくつろげるひと時でもある。この店で「ボジョレーワインに目覚めた」という山口さんに、ボジョレーヌーヴォーの楽しみ方を聞いた。

大好きなお店で「ガメイ」の魅力を知る

「正直、数年前までボジョレーヌーヴォーとは“なんとなく疎遠”でした」とプロデューサーの山口繭子さんは述懐する。理由は、ボジョレーヌーヴォーの解禁日は「仕事で新酒を楽しむ時間がなかったから」。

    山口繭子さん

    トーストのレシピ本も執筆している山口繭子さん。ボジョレーヌーヴォーに合わせるなら「クミンを効かせたバタートーストを縦4等分にして生ハムを巻き、塗るタイプのチーズにディップ」と教えてくれた

長年、グルメ誌の編集者として活躍していた山口さんにとって、ボジョレーヌーヴォーの解禁日となる11月の第3木曜日は、雑誌の年末号の“校了日(=最終締切日)”と重なる。一年でも一番忙しい時期で、新酒を楽しむゆとりなど全くなかったという。

「校了が終わってから、いただきもののボジョレーヌーヴォーを編集部で乾杯ということはありましたが(笑)、ゆっくりと新酒を味わう時間はありませんでしたね」。

    『ボジョレー・ヴィラージュ ラ・タンタシオン 2019』透明で旨味あふれる、スパイシーな味わい。雑味のない伸びやかな顔立ちが会話を邪魔しないため、仲間と気兼ねなく語らいながら楽しめる一本

    『ボジョレー・ヴィラージュ ラ・タンタシオン 2019』透明で旨味あふれる、スパイシーな味わい。雑味のない伸びやかな顔立ちが会話を邪魔しないため、仲間と気兼ねなく語らいながら楽しめる一本

だが、もともとワインは大好きで、仕事を通じて仲良くなった東京・池尻大橋のフレンチビストロ【Calme(カルム)】に通ううちに、少しずつガメイのおいしさに目覚めていったという。

先生を見つけると、ボジョレーが楽しくなる

「【Calme】のオーナーソムリエの佐野敏高さんは、私にとってはワインの先生のような存在。私はふくよかな白ワインが好きなので、何種類かグラスで見繕っていただき、その中にちょっと“お勉強的”なワインを1種入れていただくのですが、ある日飲んだクリュ・デュ・ボジョレーのモルゴンがとても美味しくて、感動しました。7、8年前のことですが、あの日以来、ボジョレーに対する見方が変わりました」。

    東京・池尻大橋にある【calme】。「大橋のワイン食堂」をコンセプトに、クラシカルかつシンプルな料理とワインが楽しめる、普段着で過ごせる居心地のいいフレンチビストロ

    東京・池尻大橋にある【calme】。「大橋のワイン食堂」をコンセプトに、クラシカルかつシンプルな料理とワインが楽しめる、普段着で過ごせる居心地のいいフレンチビストロ

加えて、佐野さんが教えてくれたのはガメイの味わい方。イカやタコなど、“咀嚼(そしゃく)”の回数が多い食材と合わせると、よりガメイという品種の魅力が理解できるのだという。

    たこ焼きとガルビュール

    『たこ焼きとガルビュール』台湾烏龍茶でしゃぶしゃぶをしたタコを炙り、豆と野菜を煮崩したガルビュールスープを添えて。ポイントは“咀嚼”。タコを噛み締めることで、ワインの味わいをきれいに伸ばしてくれる

「佐野さんのお陰で、私はガメイの魅力を知ることができました。いいワインバーを1軒知っておくと、自分のワインライフが豊かになると実感しましたね。だから、ボジョレーヌーヴォーこそ、プロの意見を聞くべきと、私は思います。きっと、いろいろな観点から、隠れた魅力を教えていただけるように思います」。

解禁日は、ヌーヴォーとともに1年を振り返る

山口さんは、今年のボジョレーヌーヴォーの解禁日をどのように過ごす予定なのだろうか?

「【Calme】に行くことも考えていますが、まだ未定です(笑)。ボジョレーヌーヴォーは新酒を祝うお祭り的要素が大きいですが、私自身は、年の終わりが近づいた頃に、ボジョレーヌーヴォーをゆっくり楽しみながら、この1年を振り返ってみるのもいいのではと思っています」。

    『シャラン鴨肉とおねぎ スミターヌソース』鴨胸肉のローストを、エストラゴンの香りとサワークリームの厚みのあるソースで。こちらもポイントは“咀嚼”。ボジョレーのピュアな味わいが横長に広がるという

    『シャラン鴨肉とおねぎ スミターヌソース』鴨胸肉のローストを、エストラゴンの香りとサワークリームの厚みのあるソースで。こちらもポイントは“咀嚼”。ボジョレーのピュアな味わいが横長に広がるという

「今年1年間に撮った写真を眺めながら、ちょっとエモーショナルに過ごすのも、新年に向けて気持ちが切り替わるような気がします」。

ボジョレーヌーヴォーのカウントダウンはもうすぐ。きっとまた、新しい出会いや楽しみが待っているに違いない。
 

プロフィール:山口繭子さん

    プロデューサー。『婦人画報』『ELLEグルメ』(共にハースト婦人画報社)編集部を経て独立。株式会社フードコンテンツ代表として、食の企画などを立案、多くのイベントに携わる。著書に『世界一かんたんに人を幸せにする食べ物、それはトースト』(サンマーク出版)が人気。

    プロデューサー。『婦人画報』『ELLEグルメ』(共にハースト婦人画報社)編集部を経て独立。株式会社フードコンテンツ代表として、食の企画などを立案、多くのイベントに携わる。著書に『世界一かんたんに人を幸せにする食べ物、それはトースト』(サンマーク出版)が人気。

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ボジョレーヌーヴォーの魅力と楽しみ方

この記事を作った人

取材・文/安齋喜美子 撮影/岡本裕介

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