伝説の“塊肉の聖地”が東京に進出!【炭焼喰人 三宿】| ヒトサラ Bグルマン部 #7
“B級グルメ美食家”たちが集い、愛するお店を熱く語る「ヒトサラ Bグルマン部」。今回は焼肉、テーマは「“男の”インスタ映え」です! 紹介するお店は、焼肉好きから“塊肉の聖地”とも呼ばれる【炭焼喰人】の三宿店。書籍『肉バカ』や人気ブログ『No Meat, No Life.』で有名な小池克臣さんが熱量高く語ります!
Bグルマン部 今回のテーマ
「“男の”インスタ映え」
私のSNSには日々の和牛啓蒙活動のみがアップされ、その他の私生活には一切触れていない。そして最近では、ありがたいことに雑誌やTVの焼肉企画に呼んでもらえることも増えてきた。そのため、初めて会った人はもちろん久しぶりに会った昔からの友人も、私の職業を肉屋さんか焼肉屋さんと信じ切ってしまっているようだ。本業は和牛とは一切関係ないごく普通のサラリーマンなのだが……。
どうも、「ヒトサラ Bグルマン部」焼肉担当の『肉バカ』小池克臣です。
今回ヒトサラ編集部から課せられたテーマは「“男の”インスタ映え」。世にいうキレイやかわいいインスタ映えではなく、分厚くて上質な塊肉が食べられる【炭焼喰人 三宿】を紹介したいと思います。
肉好きから伝説と呼ばれる
塊肉の聖地【炭焼喰人】
左から、ヒレのど真ん中の『シャトーブリアン』、黒タンの根元『タン元』、そして赤身好きが虜になる『ランプ』。圧倒的なオーラを放つ塊肉が並ぶ
インスタ映えする焼肉と言うと、牛肉の上にウニをトッピングしたようなメニューを想像する人も多いだろうか。しかし真の肉好きを目指すのであればドカーンと迫力満点、【炭焼喰人】の塊肉の存在を知ってほしい。
今から7,8年ほど前からだろうか。赤身や熟成をウリにする焼肉屋さんを中心に、分厚いカットで牛肉を提供するお店が増えたのだが、それよりも遥か以前、2000年に横浜市で産声を上げた【炭焼喰人】は、オープン当初からとんでもなく分厚い牛肉を提供していたパイオニアなのだ。
これが、【炭焼喰人】が焼肉好きの間で「塊肉の聖地」と呼ばれる所以と言える(もちろん薄切りの普通の厚さのメニューもちゃんとある)。
そして満を持して2017年11月29日、東京・三宿に【炭焼喰人】の2号店がオープンした。塊肉の聖地が東京にも誕生したのだ。
「塊肉の聖地」として横浜で伝説を築いた【炭焼喰人】の2号店は、東京・三宿の地に。中で待つ塊肉に圧倒されないよう、気合いを入れて入店してほしい
厚さ6cmを超える規格外!
分厚い『タン』
まず圧倒的な存在感を放つのが『タン』。焼肉屋に行ったら誰もが頼む定番メニューだが、【炭焼喰人】の超厚切りタンを見たら、今まで食べてきたタンとの違いに唖然とするだろう。
ここまで分厚いと黒毛和牛1頭から3切れとるのが精一杯だという贅沢な『タン元』3,780円/100g(税込)
とにかく分厚い。この日の厚さは約6cmだが、お客さんの希望でもっと厚くもできるし、逆に薄くすることもできる。とにかく、一般的な薄切りのタンを完全に否定するかのようなオーラがそこに存在する。このオーラこそが「“男の”インスタ映え」といえるだろう。
他店のタンを寄せ付けない“オーラ”を放ちながら焼き上がる、【炭焼喰人】の分厚いタン
もちろん焼く前の生肉の状態でも充分に映えるのだが、その真骨頂を目で味わうには焼き上がった塊肉の断面が欠かせない。【炭焼喰人】の圧倒的な塊肉だからこそ、その断面は艶やかで官能的な表情を見せてくれる。
もちろん一口食べれば、塊で焼いたタンの旨みに酔いしれ、サクサクの食感には心が弾むだろう。
スタッフが焦がすことなく確実に中心まで火を入れてくれる。美しいピンク色がパーフェクトな火入れの証だ
塊肉の真価を発揮!
分厚くもやわらかい『シャトーブリアン』
タン以外にもハラミやランプ、全ての牛肉を塊で食べることができる。特にオススメしたいのはシャトーブリアン。表面には網目のように細かなサシが広がり、網の上で仁王立ちする姿は神々しい。
数ある牛肉の部位の中でも、最も高級な『シャトーブリアン』6,480円/100g(税込)。これを贅沢にタワーのような厚さで焼いてもらう
そして焼き上がったシャトーブリアンを切り分ける瞬間は誰もが息をするのも忘れ、目の前の包丁の動きに吸い込まれる。
どんなに分厚くても包丁が抵抗なく塊肉へ入っていく。これこそがシャトーブリアンの繊細さ
切り分けられた断面からは湯気が上がり、繊維の1本1本が上品に整列し、芸術品かと見間違えるほど美しく、他を寄せ付けない迫力がある。まさに「“男の”インスタ映え」焼肉そのものだ。
分厚いシャトーブリアンを切り分けると、上質な和牛ならではの芳醇な香りが立ち昇る
シャトーブリアンは無数に細分化された牛肉の希少部位の中でも、最もやわらかく繊細な舌触りが楽しめる部位であり、厚切りを食べてこそ、その真価を存分に味わえる。
美しいピンク色の断面は艶やかで肉好きを魅了する。見事な火入れとしか言いようがない
旨さを追求した結果、塊肉にたどり着いた
【炭焼喰人】の牛肉は黒毛和牛の中でも、去勢の牛と比べてきめの細かい肉質の雌牛だけにこだわり、長期低温熟成という独特の熟成によって、やわらかくがっしりとした旨みが押し寄せる。
赤身の部位をガシガシ噛んで食べるのが好きな方であればランプやシンシン等の豊富な部位から。サシの入った部位が好きな方であればサーロインやリブロースを分厚くカットしてもらうのもオススメしたい。
仕入れの難しいタンやハラミも、黒毛和牛のものだけに絞り、店主が「旨い!」と納得できるものだけが集まっている。
店長の山本さん。分からないことを聞けば、塊肉の焼き方から熟成まで何でも丁寧に教えてくれる。その言葉からは肉への愛が溢れている
塊肉は焼きがいがある反面、中まで火が通らなかったり、少し難しい。慣れないうちはお店のスタッフに焼き方を教えてもらったり、焼いてもらうのもいいだろう。
その迫力のある見た目を視覚でも味わうことができ、ボリュームと食感、そして肉質まで満足度が高い。そんな「“男の”インスタ映え」焼肉を三宿の【炭焼喰人】で味わってみてはいかがだろうか。
小池 克臣
横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がず肉を焼く日々。焼肉やステーキを中心に、最高の牛肉を求めて年間200軒以上を焼き歩く。さらには食べるだけでは飽き足らず、生産牧場や食肉市場にも足を運ぶ肉の求道者。
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