アフターコロナの未来に向けて考える「新しい“レストラン”の様式」
約2カ月にわたる緊急事態宣言発令中の間、外食産業は営業自粛を余儀なくされた。営業を開始した店舗が増えたものの、コロナウイルスの感染収束はまだ見通しが立っていない。ウィズコロナ時代をどう乗り越えていくかを、営業ができない2カ月の間未来に向けて考えを絞り、営業の仕方を“新しい様式”に切り替えたレストランも増えてきた。今までのやり方では通用しないことを受け入れ、ゲストに楽しんでもらうにはどうすべきか。「生き残るもの、それは変化に対応できるものである」。そんな言葉が響く時代の飲食店のニューノーマルを取材した。
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安心第一 NO密レストラン
複数チャネルで7割経済を生きる
衛生対策をしっかり表示
「安心第一 NO密レストラン」
東京・日比谷【SALONE TOKYO】
パーテーションを新設し、Zoomで挨拶。“制限”を逆手に取り、ゲストを楽しませる
パーテーションが設置されたのは6月1日の営業再開から。
平時から越境移動の多い東京、神奈川、大阪に6店舗のイタリアンレストランを展開するサローネグループは、新型コロナウイルス感染症を予防するために明確な対策を打ち出している。
東京・日比谷にある一軒【サローネトウキョウ】のダイニングに足を踏み入れれば、その事実は歴然。適切な間隔で配されたテーブルにはそれぞれに急場しのぎのものとは思えぬ堂々としたパーテーションが設置されている。まるで半個室が連なっているような雰囲気だ。
政府が提言した「新しい生活様式」にのっとって真正面での会話を避けるべく、ゲストを横並びまたは対角線で案内。
これについて同店のエグゼクティブシェフ・樋口敬洋さんはこう語る。
「高級感を演出するために今までテーブルウェアに徹底的にこだわってきたので、パーテーションについても格式を落とさないことを重視しました。正直なところ設備投資するタイミングではありませんでしたが、お客さまに楽しんでいただくためにどうすべきかと話し合いを重ねた末、この結論に至りました。概ね好評で、ホストの方はもちろん、そのお連れさまに安心していただいているようです。それが何よりですね」
ゲストが席に着き、1皿目の蛸のスペシャリテを食べ終わった頃にiPadが登場。樋口シェフがZoomを使い、料理説明を兼ねた挨拶が行われる。
【サローネ トウキョウ】の3密回避対策はこれにとどまらない。iPadとZoomの活用もそう。来店して席に着いたゲストに対して、シェフは厨房からリモートで挨拶する。
「この手法を取り入れようと思ったきっかけは、サローネグループ内のミーティングでZoomを活用するようになったこと。顔を見ながらコミュニケーションが取れれば一定の満足感が得られると実感し、これをうまく使えば、お客さまと接触する頻度を減らしながらも信頼関係を築けるのではないかと考えました」
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人気メニューのパスタ『トスカーナ風牛ラグー』。
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『トスカーナ風牛ラグー』などの通販も行う。
そう話す樋口シェフの目はまっすぐ未来を向いている。
「例えば通販とか、コロナ以前だったらやらなければいけない理由がなくて却下されていたことにも、なんでもありの今ならチャレンジできる。不安がないと言ったら嘘になりますが、夢中で走っていくだけですね」
1976年、東京都生まれ。2002年に渡伊。【バイバイブルース】【アル・フォーゲル】とシチリアで3年間修業。2018年より【サローネトウキョウ】のエグゼクティブシェフ。サローネグループ統括総料理長も務める。
京都・東山【イルギオットーネ】
「NO密レストラン」にも認定された感染防止策と新事業でコロナと共存
真正面を避けて座ってもらい、使用するテーブルはひとつおきに。
京都・高台寺本店をはじめ、大阪・梅田、東京・丸の内と、いずれも密なエリアに店を構える同店。緊急事態宣言発令前の3月からいち早く検温など独自の感染防止対策をスタートした。
「お客さまの不安を取り除くことはすべてやる」と、十分なソーシャルディスタンスを確保しながら営業を続ける。例えば、メニューは提示するだけで手渡さない、個室も締め切りにせず風を通すなどの対策を実施。料理のグレードを上げることで皿数を絞ったショートコースも提案し、青木 晃医師監修の「NO密レストラン」に認定されている。
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本店の厨房で一からつくる冷凍パスタソース750円~。
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コース仕立て1セット5,000円より、前菜とプリモ。
一方で新たに立ち上げたのが「おうちでイルギオットーネ」と名付た〝外食から家(内)メシへ〞の流れを見据えた事業だ。フルコースのテイクアウトやパスタやラザニアなどトラットリア料理の通販を開始。自宅でプロの味を楽しみたい人が増えると予測し、新たな販路の開拓や提供方法の改善を進めている。
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接客係は常時マスクを着用し、レセプションではゲストの検温と手指の消毒を実施。
「レストラン文化がなくなることはありません。しかしこれを機に、フードビジネスの形は変わらざるを得ないでしょう」と笹島シェフ。レストランの明かりを消すことなく、いかにコロナと共存していくか。難題と向き合う真剣勝負の日々が続く。
お答えくださったのは 笹島保弘シェフ大阪府生まれ。イタリアから帰国後2002年独立開業。「京都の食材を生かしたイタリアン」が注目され、瞬く間に全国区の知名度を誇る人気店に。各種メディアでも活躍。
東京・西麻布【珀狼】
少量多皿コースをショートコースに。滞在時間を短縮し、安心を提供する Before
以前のコース例。
懐石料理さながらにイタリア料理を少量ずつ多皿で楽しませるという独自のスタイルを貫く【珀狼】は、おまかせコースの内容を見直した。
オープン当初は18品/1万3000円で提供していたのを、今年4月から13品/1万2000円にしたのだ。聞けば、その背景には3密を回避する考えがあった。同店のソムリエ兼マネージャーを務める山田晃一郎さんは言う。
現在のおまかせコース内料理の一例『酢鴨』。低温調理した鴨の皮面を炭火で焼き上げ、パイナップルと鴨のリエットとともにパートフィローで巻き、フリットに仕立てた。かつて2皿で提供していたものを1皿で構成し直したもので、1皿のインパクトの向上と、料理説明の時間短縮を実現している。
「皿数が増えると、ご提供に時間がかかります。以前は3時間ぐらい滞在されるお客さまがほとんどでした。しかし、リスクを減らすには密接を回避しなければいけません。そこで、現在のスタイルが生まれました。食事時間は2時間ほどです」
もちろん、満足度を高める工夫は怠らない。高級食材を今まで以上に積極的に取り入れて非日常感を演出し、高級レストランならではの楽しみを誠実に提案し続けている。
1984年、千葉県生まれ。ブルゴーニュのドメーヌ、シモン・ビーズで畑作業と醸造を研修。その後、スイス、ボルドー、ニュージーランドなどでワインを学ぶ。2016年から【珀狼】勤務。
東京・西麻布【ル・ブルギニオン】
使っていなかったテラスを有効活用! 外の席を設置し、NO密を実現 Before
以前のテラス。
テラスでのお食事をご希望されるお客さまが増えたので、ついに、踏み切りました」と教えてくれたのは、老舗フレンチレストラン【ル・ブルギニオン】の菊地美升シェフ。
同店にはもともと緑溢れる庭があったが、店内営業で手いっぱいで活用されないままだった。しかし現在は安全確保のため、店内席を間引きして予約数を減らさねばならず、少しでも安心な席を増やせればとテラスで食事できる体制を整えた。
以前のテラス。02【 ル・ブルギニオン】のテラスの広さは10坪ほど。ランチ、ディナーともにゲストからの要望があれば案内。最大4名までを迎え入れる。
「初めての試みなのでまだ手探りしているところですが、お客さまに対して選択肢を提案できたと思っています」(菊地シェフ)
なお、今年6月5日、国土交通省は新型コロナウイルスで影響を受ける飲食店などを支援するため、路上利用の占用基準を緩和した。店前のスペースや庭などは新しいスペースとして注目したい。
1966年、北海道生まれ。調理師専門学校卒業後、六本木【オー・シザーブル】などを経て、25歳で渡欧。星付きレストランなどを渡り歩く。2000年に【ル・ブルギニオン】をオープンした。
【LE BOURGUIGNON】
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電話:03-5772-6244
住所:東京都港区西麻布3-3-1
アクセス:六本木駅 徒歩7分店舗詳細はこちら >
複数チャネルで7割経済を生きる
東京・青山【リストランテ アクアパッツァ】
スペシャリテを通販商品にしてお届け。時間をかけて納得のいく商品開発を Restaurant
一番の人気メニュー『アクアパッツァ』。
店内営業でもうけを生むというレストランの常識が通用しなくなった今、新たな活路を切り開く料理人が現れている。その一人が、イタリア料理界の重鎮・日髙良実シェフ。彼が選んだ一手は〝通販〞。ラインナップには、店名にするほど思い入れのあるアクアパッツァも含まれている。
「やるなら、うちらしさを出す。迷いはなかった」と氏は話す。だが、リストランテの味を家庭で再現するのは決して容易なことではない。
通販用の『真鯛のアクアパッツァ』は1人前2,400円。貝の殻は雑菌を増やしがちなので、安心・安全のため専門機関での検査が重ねられた。
「再現性を重視し、流通形態は冷凍に決めました。通販商品ならではの火の入れ方、冷却の仕方については、その道のプロから指導を仰いだり、度重なる雑菌検査を実施したりと試行錯誤を重ねて、ようやくスタートラインに立ったところです」
店ではアラカルトのメニューを増やし、期間限定で「トラットリア アクアパッツァ」として営業。感染リスクを減らすべくテーブルクロスを外すなど、最低限のセッティングを行う。
なお、この通販で目指す当面の売り上げは、店の総売り上げの1〜2割。現在は店内のキッチンで通販用の商品をつくっているが、軌道に乗ってきたらOEMで対応するつもりとのこと。また、今後は自身のYouTubeで動画を配信し、商品と動画を連動させるなど、よりおいしく味わってもらうための仕掛けも工夫していきたいと意気込む。そこには、自分の料理を愛してくれるファンとのつながりを大切にしたいという一途さが溢れていた。
お答えくださったのは 日髙良実シェフ1957年、兵庫県生まれ。本場での修業が稀だった時代に単身でイタリアに渡り、その先駆けに。1990年、最も感銘を受けた料理【アクアパッツァ】の名前で店をオープン。
東京・青山【ウルフギャング・ステーキハウス シグニチャー】
“届ける”ところまでブランドを意識。異業種と提携で付加価値をつける Taxi
タクシーデリバリーには配達エリアを設定。メニューの価格は店内提供と同様で、一律の配送料金を加算する。支払い方法はクレジットカードによる事前決済。新たに専用のドギーバッグを用意した。
テイクアウトやデリバリーのニーズへの対応もレストラン運営を考える上で欠かせないことだろう。それを確たるビジョンに基づいて行動に移したのが、NYに本店を持つアッパーブランド【ウルフギャング・ステーキハウスシグニチャー】。ラグジュアリーな体験としての利用が多いことを踏まえてデリバリーの方法にこだわった。
2020年4月21日に国土交通省から出された通達に基づいて有償貨物運送を都内で初めて認められたタクシー事業者「日本交通」と提携し、同社に配送を委託したのである。
レストランメニュー
タクシーデリバリーの利点はプロのドライバーが配送する安心感、そして大量配送、スピード感。聞けば、母の日といった記念日には、店の前に数台のタクシーが連なるそうだ。
なお、現在の利用状況は全体の売り上げの40%程度。国の特例措置は9月末までの期限付きだが、飲食店の販路を広げるためにも継続を望み、ロビー活動を行っているという。
【ウルフギャング・ステーキハウス 六本木】
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電話:050-5385-1582
住所:東京都港区六本木5-16-50 デュープレックスM’s 1F
アクセス:六本木駅 徒歩4分店舗詳細はこちら >
東京・恵比寿【海南鶏飯食堂2】
テイクアウトを拡大。新しい顧客も開拓し、レストランだけの営業よりも販路を広げる
休業要請を受けて本格的にテイクアウトを始めた際に、海鮮料理、野菜料理、カレーなど、品数を一気に増やした。
店内営業の再開に伴って店外営業を終了した店がある一方、それにチャンスを見いだし、続行する店もある。『シンガポールチキンライス』を売りにする【海南鶏飯食堂】はまさにその一例。休業要請を受けて、テイクアウト一本の営業に踏み切ったところ、予想外に注文が殺到。蓋を開ければ普通に店内営業をやるのと遜色ない売り上げをたたき出したというのだ。何が功を奏したのか。同店の経営者、中西紫朗さんはこう分析する。
コロナ前の唯一のテイクアウトメニュー『チキンライス』
「大前提として、テイクアウトをやることで店のイメージを下げては元も子もありません。その点、うちの料理は相性が良かったのでしょう。フェイスブックでの告知も効きました。フォロワーはもとより、シェアを見た方もたくさんいらしてくださってSNSの力を再認識しましたね」
もちろん、むやみやたらとつながりを持っていればいいというわけではない。日頃から地域にしっかりと根差し、お客さまとの関係を温めていればこその成功ではないだろうか。
1967年、東京都生まれ。広告代理店勤務を経て起業。2003年、【海南鶏飯食堂】を開業。現在3店舗を経営。
福岡・六本松【清喜ひとしな】
通常営業に加え、食材を販売。精肉&総菜店も開業予定 Restaurant
定食は2100円。毎朝精米する無農薬米も絶品。
店名通り、メニューは『赤身肉ヒレステーキと土鍋ご飯定食』の〝一品〞のみという潔さ。福岡市内の人気店、【小料理とステーキの店 清喜】が昨年末に開店した姉妹店【清喜ひとしな】は瞬く間に行列店となった。
しかし、程なくして武漢で新型コロナウイルス感染症が大流行。オーナーシェフの水田正大さんは早めに準備をとテイクアウトの試作を始めたものの、できたてを食べてもらえないことに違和感を覚え、店で使用していた食材の販売をスタートした。
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力強く、濃厚な味が感じられる野菜も販売。
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定食に使われている牧草牛ヒレはなんと160g1000円! 写真の木下牛サーロインカットは200g 5150円。
「こんなにいい食材を店で出せないなら、家で食べてもらいたいと思ったんです。特に〝木下牛〞は飲食店にしか卸されていないため、その流れを止めたくなくて」。滋賀・近江八幡の「木下牛」やニュージーランド産「牧草牛ヒレ肉」、無農薬米、野菜、味噌などの販売はSNSだけでの告知となったが大人気に!
そこで自粛解除後は別途「精肉&総菜店」を開くことを決め、準備を進めている。「料理人が手がける肉屋ってありだなと。調理法も提案できるし、できたての総菜も販売したい。この自粛期間、さまざまな実験を行えるいい時間になりました」。どんな形でもおいしいものを提供したい。その真っ直ぐな思いが人々を魅了しているのだと実感!
開店が楽しみだ。
1983年、兵庫県生まれ。老舗フレンチ【花の木】で料理長を務めたのち、福岡市内のエスニック料理店を経て、2018年に【小料理とステーキの店 清喜】をオープン。食への情熱と愛情が感じられ、居心地の良い時間が過ごせる店として、博多の大人たちを惹きつけてやまない。
衛生対策をしっかり表示
東京・西麻布【レストランひらまつ レゼルヴ】
独自のピクトグラムを製作し、拡散。全店で掲出し、安心をPR
ピクトグラムの一例。レセプションに案内ポップを置いて安全をアピール。
安全であることがゲストにとって店舗選びの重要な基準となった今、ひらまつグループは、より精度の高いおもてなしを実現するために「Hiramatsuスタンダード」を制定。「衛生管理」「ソーシャルディスタンス」「換気」の3つの観点から、ゲストを迎える環境、従業員の行動などを細かく定め、創業より徹底的に順守してきた安全基準を進化させた。
新たにつくったゲスト用マスクケースにQRコードを表示。読み取るとHiramatsuスタンダードの詳細が表れる。
注目したいのはその指針の表現手法。誰もが一目でわかるようにひとつひとつをピクトグラムに仕立てているのだ。本プロジェクトに取り組む同社の田栗 諭さんによれば、「安全をわかりやすく伝えてお客様の安心を促すために可視化を重視した」とのこと。また、「レストラン業界を挙げた取り組みにしたい」との想いから、ひらまつのオフィシャルサイトを通じて無償提供を行っているのも特筆すべき点だ。
「Hiramatsuスタンダード」のモデル店舗である東京・西麻布の【レストランひらまつ レゼルヴ】では、レセプションに案内POPを掲出するほか、QRコードから「Hiramatsu
スタンダード」の詳細を案内するような仕掛けも用意する。同店を実際に訪れたゲストからは、「言葉だけで安心・安全を訴えられるより信頼できる」など、前向きな評価が集まっているそうだ。
1996年、ひらまつに入社。「オーベルジュ・ド・リル・トーキョー」支配人、「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 宜野座」の総支配人などを務め、現在は執行役員。
撮影/石井宏明(トップ画像)、吉澤健太【SALONE TOKYO】、鈴木誠一【イルギオットーネ】、佐藤顕子【リストランテ アクアパッツァ】、タカクラカツシ【清喜ひとしな】
取材・文/米田 肇【HAJIME】、甘利美緒【SALONE TOKYO】、【珀狼】、【ル・ブルギニオン】、【リストランテ アクアパッツァ】、【ウルフギャング・ステーキハウス シグニチャー】、【海南鶏飯食堂2】、【レストランひらまつ レゼルヴ】)、鈴木敦子【イルギオットーネ】、中野智恵【清喜ひとしな】、藤田実子【GYARO HOLDINGS 執行役員CFO】
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