“神戸中華”新潮流! ヘルシーな自然派中華から、本場の家庭の味まで
今、神戸の中華料理がアツい。長年、広東料理を中心に定着した神戸中華に、ここ数年で新たな波が到来。知られざる現地の味や、枠に捕われない発想で、神戸中華の醍醐味を広げる、注目のニューフェイスをご紹介します。
個性が光る!神戸中華の新潮流
神戸には数々の名物グルメがありますが、中でも定番人気の一つが中華料理。有名な神戸の中華街「南京町」をはじめ、“神戸の味”として親しまれる存在です。近年、より本場の日常に近い家庭の味や、ジャンルの枠に捕われない創作色を打ち出すニューフェイスが登場。“神戸中華”の新たな動きが広がりつつあります。
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滋味あふれる小籠包と鹵水料理【楽関記】
野菜たっぷりのヘルシー中華【自然派中華 cuisine】
広東と四川のいいとこ取り【CHINESE FOOD eito】
滋味あふれる小籠包と鹵水料理
【楽関記(らっかんき)】
中が透けるほどの薄皮で包む『小籠包』。日本の発酵調味料を使い、あっさりとした旨みが後を引く
2017年6月のオープン以来、人気上昇中の【楽関記(らっかんき)】。近年、元町駅北側エリアで増えつつある新たな中華料理店の中でも人気を集める、注目の新星です。
店主の城野 肇さんは、上海で小籠包の醍醐味に魅せられ、会社員から転身。発祥の地である蘇州で技術を習得後、1年半かけて追求したオリジナルの小籠包が看板メニューです。中がわずかに透けるほどの薄皮で包む『小籠包』は、脂を控えて、日本の発酵調味料を使った、あっさりした旨みの余韻が後を引きます。
プリプリの食感と香ばしい風味が印象的な『鹵水豚足』
「中国の家庭の味を知ってほしい」と、香港出身のシェフによる一品や、2018年1月からスタートしたランチも好評。なかでも、もう一つの看板メニューとなったのが鹵水(ロスイ)料理です。
鹵水とは数種の香辛料を約1週間炊いて調味料を加えた、中国各地で親しまれる自家製煮込みダレのこと。おでんのダシや焼鳥のタレと同じく、継ぎ足しで素材を煮込むことで旨みが増していきます。
鹵水の旨みでご飯が進む『鹵肉飯(ルーローハン)』
じっくり煮込んで、飴色に染まった鴨や豚足、豚タンなど、噛むほどにしみじみとあふれる滋味は、お酒のお供にもぴったり。ここでは、紹興酒に代表される中国版の地酒・黄酒(ホワンチュウ)をぜひ。中国全土に多数の蔵がある黄酒は、各地で原料、製法も異なり、個性的な銘柄が揃うのは関西でも希少。多彩な味わいを飲み比べも楽しみの一つです。
1階カウンターは連日盛況。地下にテーブル席もあり
【楽関記(らっかんき)】
電話:078-334-7172
住所:神戸市中央区北長狭通3-6-5
アクセス:JR「阪神元町」駅より徒歩5分
営業時間 11:30~14:00(L.O.)、17:30~21:30(L.O.)
定休日:火曜、第3月曜
野菜たっぷりのヘルシー中華
【自然派中華 cuisine(クイジン)】
使う野菜は、毎日20~30種と多彩
ここ数年で新たな中華料理激戦区となっている東灘区に、2015年にオープンし、2017年に現在地に移転した【自然派中華 cuisine(クイジン)】。
関東の四川・上海料理を中心に10数年経験を積んだ店主の芝田恵次さんは、修業中に出合った“自然派”を謳うヌーベルシノワのシェフに影響を受け、自店でも化学調味料を使わない体に優しい味を提案。辣油や種々の醤など調味料はほぼ自家製を貫き、西洋野菜や山菜なども含め、多彩な地場産野菜を織り交ぜた彩り華やかな皿の数々は、女性客からの支持を集めています。
ライチを豚肉で巻いた『黒酢酢豚』
そうした自然派の味を体現するのが、あくまで軽やかな食後の余韻。看板の『四川麻婆豆腐』も、パンチが効いた見た目とは裏腹に、何層も旨みを重ねた辛みの中に、地産の大豆と六甲の水で作る濃厚な豆腐の甘みが際立ちます。豚肉でライチを包んだ『黒酢酢豚』も、黒酢の香味と瑞々しい果実の爽やかな取合せが印象的。
『濃厚! 黒胡麻豆乳担々麺』は、まろやかなスープと全粒太麺が好相性
また、黒板のメニューでは、時に腐乳の代わりにゴルゴンゾーラチーズを、海老マヨのソースに苺を加えるなど、枠に捕われぬ創意を発揮。自然派ならではの軽やかな味わいと、芝田さんの柔らかな発想から生まれる、日々変わる次なる新味も楽しみな一軒です。
店内奥にある日替り黒板メニューにも注目
【自然派中華 cuisine(クイジン)】
電話:078-821-5350
住所:神戸市東灘区住吉宮町3-14-12 フォレスタ住吉1F
アクセス:JR「住吉」駅より徒歩3分
営業時間:11:30~14:30(L.O.14:00)、18:00~22:15(L.O.21:30)、土曜ディナー17:30~21:45(L.O.21:00)
定休日:日、月曜、火曜昼
広東と四川のいいとこ取り
【CHINESE FOOD eito(エイト)】
白壁に水色のドアが目を引く、おしゃれな店構え
2018年1月、住宅街のただ中に誕生した、一見、カフェのような外観の【CHINESE FOOD eito(チャイニーズフード エイト)】。
店主の日高朋之さんは、広東料理と四川料理それぞれの人気店でしっかり修業を重ねた実力派。生ハムと甘酢トマトの冷製など「広東系」のアレンジもあれば、爽快な辛味と香りで食欲を刺激する麻婆豆腐などの「四川系」と、両方のいいとこ取りが楽しめる一軒です。
唐辛子や花椒の香りが華やかな『四川麻婆豆腐』
修業先の広東料理店で鮮魚の扱いを徹底的に学んだ日高さんが勧めるのが、日替わりの海鮮料理。鮮魚や貝の蒸し物などは、蒸すことで素材の旨みを逃さず、各々の持ち味を生かした繊細で切れのいい味付けが光ります。
脂が十分にのった『キンキの姿蒸し』
料理は小ポーションが中心なので、あれこれ欲張りに楽しめます。中華バル的な気軽さで、本格派の一品を味わえるのが嬉しい、ニューフェイスです。
【CHINESE FOOD eito(チャイニーズフード エイト)】
電話:078-955-6482
住所:神戸市東灘区本山中町3-3-21 ペガサス本山1F
アクセス:JR「摂津本山」駅から徒歩10分
営業時間:11:30~14:00(L.O.)、17:30~21:30(L.O.)
定休日:木曜、第2・4日曜
この記事を作った人
取材・文/田中慶一(フリーライター)
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