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日本へ帰国したパリの一ツ星【Sola】の元オーナーシェフ、吉武広樹氏 | 第1~2話

国内外から注目を集める一流シェフや料理人、食に精通するスペシャリストをゲストに招き、食のトレンドをお届けするインターネットラジオ番組『ヒトサラ シェフズテーブル』。Vol.39~40のゲストは、フランス・パリより帰国し、2018年12月に【Restaurant Sola】、【Bar Porte】をベイサイドプレイス博多にオープンした【Sola】の元オーナーシェフ、吉武広樹さんの回をお届けいたします。

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 今回のゲストは、パリから拠点を移し、満を持して福岡は博多にお店をオープンしたトップシェフ、【Restaurant Sola】の吉武広樹氏。

 フレンチ界の巨匠【ラ・ロシェル】の坂井シェフに師事し、その後、世界40ヶ国を放浪。シンガポールやパリで勝負をしてきた吉武氏。その多様な経験と好奇心から生まれる自由な発想は、お店を訪れる世界中の人々を魅了してきた。2018年春、約6年に渡ってパリで活躍してきた吉武氏がいよいよ日本に帰国。わずか1年3ヶ月でフランスにてミシュランの星を獲得した日本人シェフとしても有名な彼の次なるステージとは。

第1話:パリの一ツ星【Sola】の元オーナーシェフ、吉武広樹氏のいま

次世代を担う、グローバルな吉武シェフ

――パリで活躍されていましたが、今回、日本に拠点を移されるんですよね?
吉武:そうですね、いろいろ日本でやりたいことがあって。タイミングとして丁度良かったので。帰ってきて3週間くらいです。

――どんなお店なんですか?

吉武:いま福岡県の海沿いの物件を探しています。最低でも100坪くらいのサイズがある大きな箱。その内の1/3くらいをレストランにして、後はいろいろなものをそこにつくれたらと思っているので。

―なるほど。福岡ってアジアのハブになりそうですよね。

吉武:はい。向こうにも同年代のシェフたちがたくさんいますので、海を通じて彼らと一緒にイベントなどもやっていきたいなと思っています。

新たな幕開け、日本で思い描くビジョンとは

吉武:オールジャンルの人に対応できる母体となるようなレストランを作りたいんです。ガストロノミーのレストランもあれば、それよりちょっと軽く入れるような、敷居の低いカジュアルなレストランで、すごくきれいな海の見える、心地良い場所。そこで僕たちが考案したようなタパスが食べられるとか。その横にフードラボも作って、そこで作ったものを、コンテナターミナルからトラックをつけて発送までできちゃうとか。空間をしっかり区切って、来てくれる人がそれぞれの想いを感じられる場所にしたいんです。

――やっぱり次世代的ですよね。発想が自由で、なんか新しい風がその辺から吹いてきそうな雰囲気。面白いですね。

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第2話:わずか1年3ヶ月でミシュラン一ツ星を獲得するまで

 福岡の海が見える開かれた場所で、アジアをはじめとした諸外国の人々と食を通じて様々なコミュニケーションを計っていくという新たなコンセプトに向けて始動した吉武氏。若くして海外へ足を運びグローバルで自由な視点をもつ彼が、当時1年でミシュランの星を目指すと決めてシンガポールから飛び立ち切磋琢磨したパリのお店【Sola】での日々を振り返る。

人を引きつける空間の魅力

――どういったコンセプトだったのですか?

吉武:ユーリン・リー氏(共同経営者)が京都に留学していたことがあるんですよ。で、彼が掘りごたつの店を作りたいって言っていて。僕は大反対したんですよ、フランス人は靴を脱ぐ習慣がないので。当時は、すごくミシュランの星が欲しかったので、「1年でパリでミシュランの星を取る」という意気込みでシンガポールから移動していたのもありましたから。掘りごたつは絶対評価されないだろうと思いました。でもオープンしてみたら、みんなすごく興味を持ってくれたんです。1階は普通のテーブル席で、地下が掘りごたつでしたが、なぜか地下ばっかり予約が入るので驚きましたね。(笑)

世界中どこへでも行けるパスポート

――結果、オープンから1年3か月でミシュランの星を取りました。でも最初からミシュラン狙いなんですよね。具体的な方法論はあるんですか?

吉武:東京、ニューヨーク、シンガポール、パリ。いろいろと迷いましたが、一番ブランド力が強いのがパリだと思ったんです。本場フランス・パリのミシュランの星を最低でも一つ取ったら、どこでも話を聞いてもらえるんですよね。フランスの師匠、三ツ星の【アストランス】のパスカル・バルボ氏の料理に対する考え方には本当に衝撃を受けました。彼がコースの最後に出すのは、洗っただけのフルーツなんですから。

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ゲストプロフィール

    旅で研ぎ澄まされた五感から創り出される、枠にとらわれない料理の数々で多くの人々を魅了している。

    旅で研ぎ澄まされた五感から創り出される、枠にとらわれない料理の数々で多くの人々を魅了している。

【Restaurant Sola】 吉武 広樹 氏

1980年8月、佐賀県生まれ。「料理の鉄人」坂井宏行シェフに魅せられ、料理人を目指す。【ラ・ロシェル】にて3年間、【ル・ピラート】にて3年間、フレンチの基礎を学び、26歳のときに1年間で世界40か国近くを巡る放浪の旅へ。帰国後、渡仏し【アストランス】にて半年間修業し、2009年9月、シンガポールのデンプシーヒルに【HIROKI88@Infusion】を開店。2010年1月、シンガポールレストラン協会が開催するコンテストにて、部門最優秀賞「Best New Concept Award 2010」を獲得。 2011年3月、パリの中心部5区に44席のレストラン【Sola】を開店。 2012年3月、開店からわずか1年3ヶ月で「ミシュランガイド フランス2012」で一ツ星を獲得。 2014年11月、「RED U-35」第2回グランプリを受賞。テーマは、「故郷 伝統―革新」。 2017年より各地でイベント等を行うなど精力的に活動後、満を持して2018年12月、福岡にお店をオープン。

【Restaurant Sola】【Bar Porte】

電話:092-409-0830
住所:福岡県福岡市博多区筑港本町13-6
ベイサイドプレイス博多C館2F
時間:18:00~ (ご予約最終受付)20:00
定休日:日曜日

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ヒトサラ編集部

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