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更新日:2021.03.26食トレンド

2021年「アジアのベストレストラン50」全リスト発表!|日本最高位は【傳】の3位、日本からは18店舗がBEST100にランクイン

今回で9回目となるレストラン格付け「アジアのベストレストラン50」2021年版の授賞式が、2021年3月25日にザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜で行われました。今年は新たに11店舗のレストランがランクイン。【傳】は 4年連続で「The Best Restaurant in Japan」の称号が授与され、前年から29位上げて19位に選ばれた東京の【レフェルヴェソンス】は、「The Beronia Highest Climber Award」 を受賞しました。

アジアのベストレストラン50 2021

 2021年度「アジアのベストレストラン50」の授賞式がザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜で行われた。この賞はこれまでにシンガポール、バンコク、マカオ等で授賞式が開催されてきたが、時節に鑑み今回も、参加する関係者を絞った会場でのオンラインストリームによるバーチャルセレモニーとなった。

 今回は前回までとはちがい、前もってベスト51~100位の発表が行われていた。
日本勢では、51位に【日本橋蠣殻町 すぎた】(東京、寿司)、53位に【カンテサンス】(東京、フレンチ)、54位に【イル・リストランテ・ルカ・ファンティン】(東京、イタリアン)、57位に【鮨 さいとう】(東京、寿司)、64位に【ヴィラ・アイーダ】(和歌山、イタリアン)、71位に【天寿し 京町店】(福岡、寿司)、83位に【エテ】(東京、フレンチ)、85位に【スガラボ】(東京、フレンチ)、91位に【チェンチ】(京都、イタリアン)といったレストランがランクイン。
 この賞には珍しい顔ぶれがあったりするが、移動制限のなかでのフーディーたちの動向が伺えて興味深い。諸外国も同様で、ローカルを進化されるような動きがみられる。

    アジアベスト50、日本人受賞シェフたち

    東京で行われたバーチャルイベントで集合した日本人受賞シェフたち

 この流れでいくと1位から50位はどうなるのか。授賞式ではそこに注目が集まった。
 当日は授賞式が始まる前に、まず51位から100位までのシェフとレストランが紹介され、授賞式に参加した【ヴィラ・アイーダ】の小林寛司シェフ、【エテ】の庄司夏子シェフ、【チェンチ】の坂本健シェフらが登壇してコメントした。

 小林シェフや坂本シェフは今回初めてランクインしたことで、地方で活躍するシェフに希望を与えると喜びを語った。やはり今回の移動制限により、国内、とくに地方のレストランにスポットが当たるいいきっかけとなったようだ。
 昨年アジアのベストパティシエ賞を受賞した庄司シェフは、この賞でレストランが評価されたことへの感謝と、これが女性シェフの活躍の一助になれれば嬉しいと語った。

    左から【ヴィラ・アイーダ】の小林寛司シェフ、【エテ】の庄司夏子シェフ、【チェンチ】の坂本健シェフ

    左から【ヴィラ・アイーダ】の小林寛司シェフ、【エテ】の庄司夏子シェフ、【チェンチ】の坂本健シェフ

 時間が来るとモニターからバーチャルセレモニーが流され50位から順に賞は発表された。ここも日本勢を列記していけば、35位に【日本料理龍吟】、30位に【ラ・メゾン・ド・ラ・ナチュール・ゴウ】、27位に【オード】、19位に【レフェルヴェソンス】、12位に【茶禅華】、9位に【NARISAWA】、8位に【ラシーム】と発表が続き、最近のトップ争いに常に登場する【フロリレージュ】が7位、【傳】が3位という結果になった。移動制限のもと、国内のいい店が深堀されている印象だ。

 部門賞も同時に発表された。
 ハイエストクライマーに輝いたレフェルべソンスの生江史伸シェフは言う。
「前回48位だったので驚いている。コロナ期にみんながばらばらになっていたのをなんとかつなぎとめたことが評価されたようだ。ラッキーな温かい賞だと受け止めたい」

    【レフェルヴェソンス】の生江史伸シェフ

    【レフェルヴェソンス】の生江史伸シェフ

 この時期、自宅にいてファインダイニングを楽しめる「Fine Dining at Home by S.Pellegrino」という試みもなされたが、新設された「エッセンス・オブ・アジア」という特集は、なんといっても今回の目玉なのだろう。

 あえて順位をつけず、地域社会と食文化に貢献してきたレストランが多く選出されている。時流に流されがちな食文化のベースをしっかりとらえようとした試みは、まさにこの時期を象徴した動きだろう。日本からは、【なつかしゃ家】(奄美大島)、【本家尾張屋】(京都)、【パセミヤ】(大阪府)、【イートリップ】(東京)、【シンシアブルー】(東京)、【すし大】(東京)といった6店舗が選出されている。

 選考基準は「アジアのベストレストラン50」のノミネートされたシェフや、「50 Best’s Academy Chairs」などの推薦によるもので、パキスタンから日本までの20か国・地域の49都市にあるレストランが紹介された。

 7位にランクインした【フロリレージュ】の川手シェフは、台湾の【ロジー】をはじめ若い世代がランクインしてきていることに可能性を見出しているとコメント。

 3位の【傳】の長谷川シェフも、「おちついたら食べに行きたいお店が見えた」と語った。
「でも、僕がみんなにぜひ行ってほしいと紹介してたザ・チェアマンが1位になった」と笑いを誘うことも忘れない。

    1位を獲得した香港の【ザ・チェアマン】オーナーシェフのダニー・イップ氏

    1位を獲得した香港の【ザ・チェアマン】オーナーシェフのダニー・イップ氏

 昨年の1位、シンガポールの【オデット】を抑え、初めて1位を獲得したのが香港の【ザ・チェアマン】。
 これは予想外だ、との声も会場では聞こえたが、次のトレンドをにらんだ動きがここにあるようだ。

「アジアのベストレストラン50」ランキング

2021年の順位は以下の通り。

9位【ナリサワ(Narisawa)】東京

11位【ソーン(Sorn)】バンコク

16位【Vea】香港 *Art of Hospitality Award
17位【ネイバーフッド(Neighborhood)】香港
18位【インディアン・アクセント(Indian Accent)】ニューデリー

20位【ヌサラー(Nusara)】バンコク *New Entry

22位【フヘフイ(Fu He Hui)】上海

28位【カプリス(Caprice)】香港 *Re Entry
29位【ミニストリー オブ クラブ(Ministry of Crab)】コロンボ

31位【クラウドストリート(Cloudstreet)】シンガポール *New Entry
32位【マスク(Masque)】ムンバイ *New Entry

34位【7th Door】ソウル *New Entry

36位【Born&Bred】ソウル *New Entry

39位【アンアン サイゴン(Anan Saigon)】ホーチミン
40位【ラビリンス(Labyrinth)】シンガポール *New Entry & Flor de cana sustainable restaurant

41位【ユーフォリア(Euphoria)】シンガポール *New Entry
42位【ジャーン by カーク・ウエスタウェイ(Jaan by Kirk Westaway)】シンガポール
43位【韓食空間(Hansikgonggan)】ソウル
44位【モノ(Mono)】香港 *New Entry
45位【祥雲龍吟】台北
46位【ガア(Gaa)】バンコク

48位【セブンス・サン(Seventh Son)】香港

51位~100位

52位【ウルトラバイオレット】上海

55位【80/20】バンコク
56位【Nihonbashi】コロンボ

58位【ブカラ(BUKHALA)】ニューデリー
59位【Samrub for Thai】バンコク
60位【メタ(META)】シンガポール *One to Watch Award

61位【新荣记/Xin Rong Ji】上海
62位【ジェイ フェイ(Raan Jay Fai)】バンコク
63位【ロカヴォール(Locavore)】バリ

65位【トクトク(TocToc)】ソウル
66位【デワカン(Dewakan)】クアラルンプール
67位【Mosu】ソウル

69位【Ensue】深圳
70位【ペースト(Paste)】タイ・バンコク

72位【ジュオク(Joo Ok)】ソウル

74位【ル ノルマンディ(Le Normandie)】タイ・バンコク
75位【泰安门/Taian Table】上海
76位【新荣记/Xin Rong Ji】台州
77位【エソラ(Esora)】シンガポール

79位【Baan Tepa】バンコク

81位【Avartana】インド・チェンナイ
82位【Da Vittorio】上海

84位【アントニオス(Antonio’s)】フィリピン・タガイタイ

86位【オンジウム(Onjium)】韓国・ソウル
87位【エクリチュール(Écriture)】香港
88位【天巢法国餐厅/Robuchon au Dôme】マカオ
89位【金沙庁/Jin Sha】中国・杭州

92位【ジェン(gēn 根)】マレーシア・ペナン
93位【甬府/Yong Fu】中国・上海
94位【キャンドルナッツ(Candlenut)】

96位【Aragu】モルディブ
97位【Quince】タイ・バンコク
98位【Tung Dining】ベトナム・ハノイ
99位【ナドディ(Nadodi)】マレーシア・クアラルンプール

各部門賞

◆注目のレストラン賞(One to Watch Award):【メタ(Meta)】シンガポール

◆アイコン賞(Icon Award):Supinya ‘Jay Fai’ Junsuta シェフ【ラーン・ジェーファイ(Raan Jay Fai)】バンコク

◆ホスピタリティ賞(Art of Hospitality Award):【Vea】香港

◆最優秀女性シェフ賞(Best Female chef):DeAille Tamシェフ【オブスキュラ(Obscura)】上海

◆サステナブル・レストラン賞(Sustainable Restaurant Award):【ラビリンス(Labyrinth)】シンガポール

◆最優秀パティシエ賞(Best Pastry chef):【アンジェラライ(Angela Lai)】台北

Essence of Asiaについて:

2021年には、今年の「アジアのベストレストラン50」の発表に合わせて、「Essence of Asia」コレクションが発表されました。授賞式に先駆けて発表された「Essence of Asia」コレクションは、アジアのガストロノミーの精神を代表するレストランを表彰するものです。ランク付けされていないこのコレクションは、昨今の危機的状況の中で、あるいは継続的に、地域社会や地元の料理にポジティブな影響を与えているレストランにスポットライトを当てています。アジアの食のエコシステムに欠かせないこれらのカジュアルレストランは、料理の伝統を守り、本物の味を尊重し、地域社会との重要なつながりをもたらします。

「アジアのベストレストラン50」の選出方法について

アジアの外食産業に影響力を持つ300名以上が構成する「アジアのベストレストラン50アカデミー」メンバーの投票により決定されます。各地域のフードライター、料理評論家、シェフ、レストラン経営者、著名な美食家などから構成され、男女比率を50:50としている評議委員会があります。今年の投票では、旅行の機会が限られていることを考慮して、現地での食事に重点を置いた投票を行いました。

この記事を作った人

小西克博(ヒトサラ編集長)

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