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更新日:2019.02.01食トレンド 旅グルメ

マニラで注目すべきレストラン【Toyo Eatery】|マニラ

いまマニラで旬な店は?との問いに、真っ先に名前が挙がるのが【Toyo Eatery】ではないでしょうか。2018年の「アジアのベストレストラン」では、「注目のレストラン ミーレ賞」を受賞。【Toyo Eatery】の求心力とはなにか、その理由を紐解きます。

Toyo Eatery

フィリピン料理へのリスペクトと、類稀なるプレゼン力

 いまフィリピンで最も熱いレストランのひとつといわれる【Toyo Eatery】。最新の「アジアのベストレストラン」では「注目のレストラン ミーレ賞」を受賞し、各国のシェフとコラボイベントを開催するなど、フィリピンで最も脂が乗っているレストランといっても過言ではありません。

 シェフを務めるのがジョーディ・ナバラ氏。このシェフがつくる料理の何が人を熱くさせるのか。それは、フィリピンの食へのリスペクト。そして、それらの魅力を引き出さんとするプレゼン力にあります。

    一番左がジョーディ・ナバラ氏。フィリピンへの深きを愛を感じるシェフだ

    一番左がジョーディ・ナバラ氏。フィリピンへの深きを愛を感じるシェフだ

フィリピン料理ではなく、そのプレゼン法を学んだ修業時代

 一見して【Toyo Eatery】の料理をフィリピン料理だと思う人は、多くはありません。しかし、ナバラ氏のプロフィールを知れば納得することでしょう。

 ナバラ氏は、イギリスの伝説的レストラン【The Fat Duck】で料理人としてのキャリアをスタート。その後、香港の三ツ星カントニーズ【Bo Innovation】を経て、独立へと至ります。そこにフィリピン料理を学んできた経緯はありません。

とりわけ、【Bo Innovation】では香港料理ではなく、「学んだのは料理そのものではなく、プレゼンテーションの仕方。シェフもさまざまなテクニックを駆使して、広東料理をモダンに仕立てる表現者でした」とナバラ氏。まさに、ナバラ氏が学んだのはそこだったのです。

    ナバラ氏のシグネーチャーのひとつ。カボチャやトマト、ナス、インゲンなど18種もの野菜が、土のようなパウダーの下に埋もれている

    ナバラ氏のシグネーチャーのひとつ。カボチャやトマト、ナス、インゲンなど18種もの野菜が、土のようなパウダーの下に埋もれている

 ナバラ氏の料理は、モダンなアプローチを見せながらも、どの皿も着地点はしっかりとフィリピン料理を見据えています。見た目はもとより、味わいや香りも重層的で、旨味、酸味、辛味、甘味などが複雑に絡み合いながら、やはりその一体感はフィリピン料理となるのです。そして、食べ手はフィリピン料理の魅力に気づき、さらにはその奥深さにはまって行くのです。

    レストランと言うよりダイニング。店内奥の席はシェフズテーブルとして、厨房を目の前にするレイアウト

    レストランと言うよりダイニング。店内奥の席はシェフズテーブルとして、厨房を目の前にするレイアウト

 その類稀なるナバラ氏のセンスと郷土への愛が詰まった料理の数々。味わえば誰もが、「マニラで最も旬なレストラン」の意味を知ることでしょう。

Chef's profile:ジョーディ・ナバラ

  • マニラ出身。イギリスの伝説的レストラン【The Fat Duck】から料理人のキャリアをスタートし、香港の【Bo Innovation】【天空龍吟】など、数々の名店を経てマニラに【Black Sheep】をオープンした。2016年に【Toyo Eatery】を新たに開いた。2018年の「アジアのベストレストラン」では「注目のレストラン ミーレ賞」を受賞。

【Toyo Eatery】

電話:+63 917 720 8630
住所:The Alley at Karrivin Plaza, 2316 Chino Roces Ave, Makati, 1231 Metro Manila
営業:18:00~23:30
休日:不定休

この記事を作った人

撮影/鈴木拓也 取材・文/吉田慎治

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