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更新日:2022.07.20食トレンド

〈行ってみた〉都会を離れ、豊かな自然を薪火で味わう|【Maruta】東京・調布

行きたいと、ずっと思い焦がれたレストランがあります。通り沿いの一軒家、エントランスに覗く薪の数々、野菜やハーブが豊かに育つ庭、ロングテーブルをゲストで囲む。まるでシェフの自宅に招かれたかのような外食体験ができるお店が東京・調布にあります。満を持して伺ってきました。

Marutaの薪火

この記事を書いた編集部員
ヒトサラ編集部 宿坊

ヒトサラ編集部 宿坊

梅雨と夏を行き来する日々ですね。夏の麺では冷麺が一番すきです。今年の冷やし中華をそろそろ始めたい。

    Marutaの外観

    調布駅からバスに乗って到着

春の終わり、雨の日。【Maruta】のディナー営業時間は「日没ドアオープン」なので、季節によって時間が変わります。この日は18時のオープン。生い茂る新緑が美しい木々と、煙突が覗く外観に心ははずみます。

    Marutaの内観

    暖かい薪火を一番近くで感じます

通していただいたのは目の前に薪火の揺れる特等席。不規則な炎のゆらぎを眺めながらの癒しの時間です。メニューはコース18,000円。ドリンクは別途ですが、お酒を飲まれるかたは12,000円のフリーフローがオススメです。

    Marutaの内観

    インテリアや装飾も、ときめくものばかり

カウンターの右手には5.5メートルのロングテーブル。ゲスト皆でこのテーブルを囲んでディナーをいただくのもまた一興。きっと私はテーブルに通してもらっても「特等席だ」と感じてしまうでしょう。

    Marutaのバーカウンター

    「ウェルカムドリンクを」とバーカウンターへ案内いただきます

バーカウンターを見て驚くのは、どれも手作りのシロップやリキュールが所狭しと並んでいるからです。庭で採れたハーブや地元の野菜などをつかっていて、ビールやワインも地元の醸造所のものを取り扱っており、この地に根付いたレストランであることがよくわかります。

    Marutaのスナック

    庭に出るとタープが張られ、焚き火があり、キャンプ気分です

シャンパンに金木犀のシロップを合わせたウェルカムドリンクを手に庭へ出ると、シェフが焚き火の側で料理を仕込んでいます。ここで飲むシャンパンは普段の何倍もおいしく感じます。

    Marutaの庭

    スナックをいただいたあとは、お庭を案内いただきます

お庭にはミントやローズマリーなど数々のハーブやお野菜がすくすくと育っています。地植えのルッコラを摘んでそのままいただく、という贅沢な体験。ルッコラの葉だけではなく、花をいただいたのは初めてです。

    Marutaの料理

    『カラスノエンドウ冷製スープ』

席に戻り、スナックをいただきつつ薪火を眺めていると冷製スープがきました。緑がとても綺麗です。中には神津島のアカイカや豆が入っていてそれぞれの甘みがとても引き立っています。うえにかかっているのは庭のいちじくのオイル。ここに西洋わさびとお庭のルッコラのジントニックを合わせていただきます。

    Marutaのたけのこ

    『タケノコのコンフィ』。炭火で油を落としていきます

「次の料理をちょうどシェフがお庭で焼いていますよ」と教えていただき、再び庭へ。シェフが旬のタケノコを、薪火のうえで転がしています。このタケノコもスタッフ皆で近くに掘りにいったものだそう。

    Marutaの魚料理

    『マダイ』

タケノコのコンフィを生ハムと一緒にいただいたあとは魚料理です。1週間寝かせたというマダイに薪で香りをつけて、クレソンのソースで仕上げています。ここでは山椒のお酒を合わせていただきます。

    Marutaの内観

    次に目の前で料理されていくのは……

目の前の薪火で、何やらオレンジ色のものが焼き上げられています。店内は照明がかなり暗めで、外の暗さが増していくと、薪火の色も鮮やかさを増していきます。時間の移ろいを明るさで感じられることも贅沢ですね。

    Marutaの料理

    とても鮮やかなオレンジ色の正体は「雪下にんじん」

大きさが小ぶりな理由は、5時間乾燥させることによって縮んでいるからです。上にはイノシシの脂とセリ。お好みで薪火オイルをかけていただきます。……甘い! 焼き芋を思わせるような驚きの甘さで、成分がぎゅっと凝縮されているのがわかります。

    Marutaの料理

    手前のかたまりは『根セロリ』

根セロリのインパクトはとても大きかったです。ここにセロリのビールを合わせていただきました。奥のスープはいぶりがっこ、サワークリーム、ディルを使用していて、うえには大根の葉オイル。【Maruta】さんのお料理はどれも、複雑に見えてとてもシンプルに素材の味を生かしていて、その組み合わせの妙に唸らずにはいられません。

    Marutaの短角牛

    ドリンク片手に庭と行き来するのが本当に楽しかったです

いい香りに引き寄せられ再び庭に出ると、外はすっかり暗くなっていました。シェフがメインの短角牛を仕上げています。使用しているのは経産牛で、ここでも【Maruta】の想いが感じられます。薪火で仕上げた外側はこんがり香ばしく、反面中はしっとり柔らかく、驚きのおいしさです。

    Marutaの薪火ケーキ

    デザートの薪火ケーキは直火でしっかり香りづけ

デザート2皿のうち、1皿は名物の薪火ケーキ。テーブル席にいたお客さんも集まってきて、皆でシェフの妙技を眺めます。薪の香りを纏ったキャラメルベースのパウンドケーキはここだけの逸品。もちろんお酒にもぴったりで、最後まで贅沢な楽しみ方ができるのです。

    Marutaの薪火

    最後はまた庭へ……

こうして振り返ってみると、たくさん飲んでは食べて、長い時間だったのかなと思うのですが、そのときは本当に一瞬のようで、【Maruta】さんはそのおいしさ、楽しさ、経験の数々で時間を忘れさせる素晴らしいレストランです。

食事も終わり、最後は皆で焚き火を囲みながら、浅煎りのコーヒーをゆっくりといただきました。本当の意味でゆっくりと過ごせるこのようなレストランは多くなく、また季節が移った頃の【Maruta】を想像しては、再訪の日を楽しみに想う、そんな素敵な場所でした。

この記事を作った人

ヒトサラ編集部・宿坊 亜華梨

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