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更新日:2023.02.08食トレンド

神戸港を目の前に臨むレストラン【Sincro(シンクロ)】。新進気鋭のシェフたちがコラボする独自のコースを展開|神戸

通販会社の株式会社フェリシモが、「神戸開港150年記念プロジェクト 新港突堤西地区再開発事業」として建設した「Stage Felissimo(ステージフェリシモ)」内に、2023年1月レストラン【Sincro】をオープン。期間ごとにプロジェクトが変わり、レシピを考案する料理人、料理のジャンル・カテゴリーが変わるという新スタイルのレストランに、今注目が集まっています。

シンクロシェフ集合

プロジェクトごとにレシピを考案する料理人、料理ジャンルが変わる新スタイルのレストラン

スタイリッシュな店内は、ガラスの向こうに神戸港をのぞむ最高のロケーション。昼間は青々と広がる海を眺めながら、夜は目の前に広がる夜景とともに、料理を堪能できます。

    Sincroの外観

    「Stage Felissimo(ステージフェリシモ)」内2階にオープン

店名である【Sincro】に込めたのは、食にまつわるさまざまな要素が共鳴し合い、変化し発信し続けるという意味。そして、期間によって演目が変わるシアターのように、イメージしたのは「キッチンのある劇場」です。プロジェクトごとに、レシピを考案する料理人、料理のジャンル・カテゴリー、コースが、毎回がらりと変わります。形式やジャンルにとらわれない、食の楽しさを体験することができます。

    Sincroの内観

    神戸空港やポートアイランドへつなぐ神戸大橋、神戸港に往来する船舶をのぞむ

さらに店内では、食べて味わうのはもちろん、映像や音声、メニューカードの文字、エグゼクティブシェフやソムリエとの会話で、料理人のこだわりや生産者の思いなどを紹介し、五感で料理を演出しているのも特徴。また、兵庫県の食材の積極活用や、食品ロスの低減、未利用魚の活用などにも目を向けています。

    Sincroの演出

    料理と共に音声映像で料理人のメッセージやストーリーをタブレットでインフォメーション

「おいしさ・いろいろ・ちょっとずつ」【coabachi cuisine】スタイルで表現するコース

第一回となるプロジェクトを担当するのは、ニューヨーク、京都、銀座を舞台に、伝統的な日本料理を軸としながら個性的なアプローチで新境地を開拓する3人の若き料理人。「おいしさ・いろいろ・ちょっとずつ」を独自の【cobacci cuisine (コバチ キュイジーヌ)】スタイルで表現します。

兵庫県産の食材や神戸のロケーションから得たそれぞれのインスピレーションがシンクロし、ジャンルを超えた特別なコース料理(計10品)を生み出しました。その一部をご紹介しましょう。

まず、12歳から、父・中東久雄氏の元で料理を学び始め、現在はニューヨークを舞台にカリナリーディレクターとして活躍しながら、京都で【そ /s/kawahigashi】や【和久里のごはんや おくどさん】を展開する中東篤志さんが担当した『冬の裏六甲』。

    Sincroの料理

    『冬の裏六甲』

「裏六甲は豊かな環境と穏やかな気候に恵まれ、野菜の栽培や酪農がおこなわれています。その裏六甲の食材を使って表現しました」(中東さん)。冬の落ち葉に見立てた乾燥葉の中には、冬真っ盛りの野菜と共に春を今か今かと待つ菜の花が、六甲牛のローストビーフと共に添えられています。春の始まりを予感させる一皿です。

続いては、料亭【菊乃井】ほか中国料理など異ジャンルでも経験を積み、2021年に京都に開いた【日本料理 研野】はミシュラン1つ星を獲得した酒井研野さんが、手がけたのは『鶏のあられ揚げ』。

    Sincroの料理

    『鶏のあられ揚げ』

「兵庫県養父市で生産者さんが、一粒一粒丹精を込めて作った朝倉山椒。とても豊かな香りに魅了され、ぜひこれを使いたい!と思って作った一皿です」と酒井さん。鶏のもも肉にあられをまとわせたガリガリッとした食感の唐揚げには、あまじょっぱい餡が絡めました」(酒井さん)。ひと口頬張ると、あまじょっぱさの後に山椒のピリッとした風味が広がり、爽やかな余韻に包まれます。

そして京都の名店【吉兆 嵐山本店】で腕を磨いたほか、様々な料理コンクールで受賞歴があり、現在は銀座一丁目【いづく】のシェフとして活躍している崎楓真さんが作りあげたのは、日本料理のメインディッシュである椀物『蕪のみぞれ仕立』です。

    Sincroの料理

    『蕪のみぞれ仕立』

「六甲山系から湧出する良質な天然水・六甲ウォーターは、日本では珍しい中硬水。煮物や脂質と相性がいいため、聖護院蕪を優しく炊き上げた後唐揚げにしました」(崎さん)。寒い季節の贅沢とも言えるホフホフしながら頬張る熱々感も何よりの醍醐味です。

第一回は、ニューヨーク、京都、銀座を舞台に活躍する3人の料理人が担当

この3人が考えたレシピを、フェリシモ所属で【Sincro】エグゼクティブシェフ北川理映子さんが調理します。各シェフに今回のプロジェクト参加にあたっての意気込みをお聞きしました。

    Sincroのシェフ集合

    左より、酒井さん、中東さん、崎さん、北川さん

北川シェフ「食のアイデアをお届けする新しいレストランとして、日々アイデアが生まれていることを実感しています。訪れた方が、新しい食体験をできることをお約束いたします」と力強く語ります。

    北川シェフ

    日本料理アカデミー主催日本料理ワールドコンペティション2019年近畿大会優勝経験も持つ、北川理映子さん

中東さん「シンクロがスタートする第一回に立たせていただいたことに感謝と、ととても気持ちがワクワクしています。自分だけで料理をするのとはまた異なる経験ができるチャンスとも思いました。料理感が違う3人が、イメージを共有しながら、作って、話し合って、すり合わせて、とても楽しみながらコースを作り上げることができました」

    中東さん

    国内外問わず、飲食店プロデュースやコンサルティング、食の地域創生事業も手がける中東篤志さん

酒井さん「中東さん、崎さんとも、昔から顔なじみですが普段は交わらない3人。それが一つになって料理を作り上げることに魅力を感じて、このプロジェクトに参加させていただきました。料理人や生産者の方々をはじめ、色んな方の思いや情熱、知恵がひとつとなって実現したすばらしいレストランだと思います。期間限定でシェフが変わっていきます。第一回の私たちのあとも素晴らしいシェフが引き継いでいきますが、我々の魂をやどしたまま、よりよいレストランとなっていくように努めてまいります」

    酒井さん

    京都・岡崎にある【日本料理 研野】は予約が取れない料理店として話題の酒井研野さん

崎さん「私たち3人ともバックボーンが異なり、例えば旨味のとり方をひとつとってもみんなそれぞれアプローチが異なります。またプロジェクトを通じて、例えば中東さんは、成果物だけを見るのではなく、畑の状態からアプローチするなどより前の段階から料理を始めていること、酒井さんはお客様を楽しませるために誰よりも真摯に取り組む姿勢を間近に感じることができました、料理人として考え方の広がり、学びや成長につながったと実感しています」

    崎さん

    35歳以下の料理人コンテストREDにて19歳でファイナリストに輝く。JALの機内食の監修や著名人のプライベートシェフを担当した経歴も持つ崎楓真さん

同店では「Stage felissimo」内の醸造所【エフワイナリー】のワインなど、ドリンクも料理に合わせて提供していくのも特徴だ。さらに今後は、【Sincro】ではシェフによる料理教室、食器や雑貨の開発と販売、家庭向け食品の開発と販売なども計画していくそうです。

    Sicroのワイン

    料理には醸造所【エフワイナリー】のワインもペアリングに提供します

新進気鋭の料理人たちが兵庫の食材を使って生み出した全10品を味わえる第一回プロジェクトは5月上旬まで。コースとペリング(ノンアルコールもあり)で2万2,000円。冬季はディナーのみ(食事は18:30~一斉スタートとなります)。カウンター席、テーブル席の他、個室も完備しています。

今後も、フレンチ、イタリアン、中華など多ジャンルのシェフたちがコラボレーションして、同店でしか味わえない料理を作り上げていきます。常に変化する【Sincro】で、訪れるたびに新しい驚きや感動を、深く味わってみてはいかがでしょうか。

【Sincro(シンクロ)】店舗情報
電話番号:078-332-4960
住所:神戸市中央区新港町7-1 Stage Felissiimo 2F 海側
アクセス:JR三ノ宮駅、阪急・阪神神戸三宮駅から徒歩約18分
営業時間:昼11:00~、夜18:30~ ※冬季はディナーのみ※完全予約制
定休日:月曜日、火曜日
コースとペアリングの価格:2万2,000円

※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。

この記事を作った人

取材・文/茶野真智子(フリーライター)

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