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更新日:2017.04.05グルメラボ

創業から60余年、神戸の下町で親しまれる洋食の名店【グリル一平 新開地本店】

1952年当時、西日本一の歓楽街と称された新開地で創業。親しみやすい“地元の味”として界隈で人気を誇る、神戸の街場の洋食店の草分け的存在でした。今もおいしさへのこだわりを追求し続ける逸品から、お得なセットメニューまで揃う、まさにお値打ちの一軒です。

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地元であつい支持を得る、老舗の名物メニューを堪能【グリル一平 新開地本店】

5日がかりで仕込む、秘伝のデミグラスソース

  • 「ランチタイム限定のメニューもいろいろ揃えてますよ!」と山本さん

  • 新開地本通り商店街のビル2階にある店は、いつもお客のにぎわいが絶えない

 かつて歓楽街として東の浅草と並び称され、名店がひしめいた新開地にあって、洋食といえば一番にその名が挙がるのが【グリル一平 新開地本店】。1952年の創業から当時一流のシェフを招き、手間ひま惜しまぬ仕事で磨いてきた味は、現在、3代目の山本隆久シェフに受け継がれています。

「私も、昔からこの店のファンで、受け継いだ当初は、今まで作り上げてきた味のレベルを維持するのに精一杯でした」と山本さん。

 デミグラスソースは、下地となるデミ野菜作りとイスパニアと呼ばれるソースを準備。それを焦がさないように2日間じっくりと煮込み、1日寝かせてようやく完成します。仕込みを始めてから提供するまでに最短でも5日はかかるという、手間ひま惜しまない仕事の賜物です。店の命でもあるデミグラスソースが、人気の鉄板ハンバーグステーキやタンシチューなどメニューを引き立て、濃密なコクと香り、贅沢な余韻を醸し出します。

シェフの技術が凝縮した名物のオムライス

    看板メニューのオムライス

    平日の14時までの限定。ランチタイム限定のメニューもあり

 【グリル一平】の数あるメニューの中でも、老若男女に人気を博すオムライスは、店の代名詞ともいえる存在。中が透けそうなほど薄い玉子は、1人前でなんと半個分! 薄く均一に、パンっと張るほど破れにくいといい、焼きムラが一つもない美しい極薄焼きの玉子は、「これがきれいに巻けて一人前」と山本さん。

 フライパンを振り出して1分前後という早業は、かつてカウンターでお客の目の前で見せていたとか。ホクホクの玉子の中に、オニオンペーストとケチャップを合わせたレッドソースのライス、秘伝のデミグラスソースをかけた三位一体の贅沢な味わいは、シェフの自信と誇りが詰まっています。

味へのこだわりを追求し続ける老舗の名物

    鉄板で熱々を楽しめるスパゲティイタリアン。立ち上る香りが食欲をそそる

 今や新開地名物となったオムライスはもちろん、スパゲティイタリアンも“一平オリジナル”の名物メニューの一つ。名前はスパゲティですが、「玉ネギの甘味を生かしたレッドソースに負けないよう、ソフト麺を使っている」のがポイント。もちっとした食感の太麺と濃厚なソースの取合せは、ごはんの“おかず”としても気取らず楽しめます。

 また、天然有頭海老の海老フライには、シータイガーと呼ばれる、この店のためだけに確保される大ぶりのエビを使用。ブリッとした身の歯ごたえとジューシーな甘み、頭もカリッと香ばしく、エビの醍醐味を丸ごと味わえる贅沢なメニューです。
 
 アラカルトのほかにも、エビフライ、ミンチカツに日替りフライを盛り合わせたミックスフライランチをはじめ、お値打ちのランチも充実とあって昼時は毎日満員御礼の盛況ぶり。

 三宮と元町にも姉妹店がありますが、「材料とレシピは同じでも各店で微妙に味は違います。最近は新開地も家族連れや女性が増えたので、少しマイルドに変えました。それぞれが良きライバルですから負けてられません」と山本さん。

 時代に合わせた味作りが、60年以上続く人気を支えています。

この記事を作った人

取材・文/田中慶一(フリーライター)

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