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更新日:2018.01.25食トレンド グルメラボ

代々受け継がれてきた門外不出の味 醤油の割下であんこうを丸ごと堪能【いせ源 本館】

毎日寒い日が続きますね。そんな日は、体の芯から温まるお鍋はいかがでしょうか? 今日ご紹介するのは、醤油ベースの秘伝の割り下で煮込むほどに旨さが増す。さっぱりとしたあんこう鍋を提供する、老舗のあんこう専門店【いせ源 本館】です。

代々受け継がれてきた門外不出の味 醤油の割下であんこうを丸ごと堪能【いせ源 本館】

江戸末期から続く、都内で唯一のあんこう専門店【いせ源 本館】

 天保元年(1830)創業の【いせ源 本館】は、都内で唯一のあんこう専門店。青森県下北半島の風間沖浦で活きたまま水揚げされた「活あんこう」を、活〆の状態で仕入れます。店内で吊るし切りにて捌くため、刺身としても食べられるほど新鮮です。

    歴史を刻んだ店構え。明かりが灯ればより一層、情緒溢れる姿に

    歴史を刻んだ店構え。明かりが灯ればより一層、情緒溢れる姿に

  • 江戸情緒溢れる入れ込み座敷。全120席、最大30名まで収容可能な個室もあり

    江戸情緒溢れる入れ込み座敷。全120席、最大30名まで収容可能な個室もあり

  • 下北半島の風間沖浦「活あんこう」を活〆の状態で東京へ直送。店内で吊るし切りにて捌く

    下北半島の風間沖浦「活あんこう」を活〆の状態で東京へ直送。店内で吊るし切りにて捌く

 そんな「活あんこう」を使ったいせ源の『名代 あんこう鍋』。身やあん肝以外にも、皮やひれ(トモ)、胃や卵巣(ぬの)、エラの“あんこうの七つ道具” と呼ばれるあらゆる部位が入っています。淡白でクセがない白身やゼラチン質のプルプルとした食感の皮、とろけるような肝など、1つの鍋でさまざまな食感や味わいを楽しめるのがこの鍋の醍醐味です。

    『名代 あんこう鍋』(2人前から注文可能)。丁寧に下ごしらえされた「だい身」、「肝」、「皮」などの“あんこうの七つ道具”を、椎茸や白菜、銀杏やうどなどの野菜とともに秘伝の割下でじっくりと煮込みます

    『名代 あんこう鍋』(2人前から注文可能)。丁寧に下ごしらえされた「だい身」、「肝」、「皮」などの“あんこうの七つ道具”を、椎茸や白菜、銀杏やうどなどの野菜とともに秘伝の割下でじっくりと煮込みます

 味の決め手となるベースの割下は、水戸の味噌仕立てとは異なる醤油味。代々受け継がれてきたその味は、少し濃いめの醤油出汁ですがくどくなく、しばらく煮立てるとスープが具に染み込み旨さが増します。

    秘伝の割下は、店主のみが知る門外不出の味。昆布と鰹出汁をベースに醤油を加えた、ほんのり甘めな味わい

    秘伝の割下は、店主のみが知る門外不出の味。昆布と鰹出汁をベースに醤油を加えた、ほんのり甘めな味わい

 お鍋を食べ終わったらたっぷりのネギを散らし、卵でといたおじやで〆ます。あんこうの出汁がきいたおじやは、これまた絶品です。

  • 厳選されたあん肝の濃厚な中心部分のみを厳選。口に入れると肝がとろけ、旨味が広がります

    厳選されたあん肝の濃厚な中心部分のみを厳選。口に入れると肝がとろけ、旨味が広がります

  • 捌いて1~2日ほど寝かせ、身の旨味がピークに達した白身を揚げたあんこうの『唐揚げ』

    捌いて1~2日ほど寝かせ、身の旨味がピークに達した白身を揚げたあんこうの『唐揚げ』

 他にも「活あんこう」の上質な脂を使用した『きも刺し』やあんこうの大身の骨付き・骨なし、両方を楽しめる『唐揚げ』など、様々な形であんこうを堪能することができます。往時の風情を残す店内で、冬の風物詩「あんこう」を余すことなく堪能してみませんか。

この記事を作った人

撮影/岡本裕介 取材・文/嶋亜希子(ヒトサラ編集部)

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