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ホテル出身のベテランシェフが手がける、 華麗なる皿盛りデセールのコースに注目 |神戸【アシェットデセール マルヤマ】

スイーツ激戦区の神戸・阪神間で、じわじわと人気を集めているのが、華麗な皿盛りで魅せるアシェットデセール。近年、増えつつある店の中でも、ベテランパティシエが手がけるアシェットデセール専門店は注目の存在。繊細な技と感性が光る、美味なる芸術を堪能できます。

ホテル出身のベテランシェフが手がける、 華麗なる皿盛りデセールのコースに注目 |神戸【アシェットデセール マルヤマ】

名門ホテルで培った技術と経験をコースに凝縮

 フレンチのレストランで、お楽しみはデセールという人も多いのでは? 「デセール=dessert」の語源は「食器を下げる」の意。メインの料理が終わって、一度、テーブルを片付けて仕切り直す“流れ”のことを言います。スイーツと違って、皿盛りの華麗なアシェットデセールは本来、食後のお楽しみ。

    苦楽園の住宅街にある店は、シックな雰囲気。テラス席もあり

    苦楽園の住宅街にある店は、シックな雰囲気。テラス席もあり

 そんな“フランス料理の華”デセールだけのコースを打ち出して話題を呼んでいるのが、【アシェットデセール マルヤマ】です。オーナーシェフの丸山勝義さんは、関西の名門「リーガロイヤルホテル」で35年、レストランのパティシエを務めた大ベテラン。スイーツ激戦区の阪神間だけに、当初はパティスリーも考えたそうですが、「ケースに並べて選んでもらうのではなく、その場、その瞬間しか味わえない体験を演出したい」と、長年培った技術と経験で新たな試みを提案しています。

華麗な一皿に込められた“瞬間のおいしさ”

「デセールで一番気を付けるのは、温度、食感といったお出しする時の状態。料理人の感覚に近いですね」と、味わう瞬間においしく仕上げる技術は、アシェットデセールならでは。さらに、元来の新しもの好きで、長年にわたりお客様の求めに“遊び心”で応えてきた丸山さん。コースの最初に登場する『パティシエの目玉焼き』は、ホテル時代に考案したスペシャリテです。

    デセール3品、ワゴンデザート、コーヒーor紅茶の『Bコース』3,500円(税別)より名物の『パティシエの目玉焼き』

    デセール3品、ワゴンデザート、コーヒーor紅茶の『Bコース』3,500円(税別)より名物の『パティシエの目玉焼き』

 フライパンの中には、フルフルと揺れるミルクプリンの白身とゼリーの黄身。しかも黄身を割ると中からアンズとパッションフルーツのソースが流れ出す、手の込んだ演出に思わず目を見張ります。

 一方、メインの『ニューサマーオレンジのタルト、フロマージュブランのシャーベット、ラズベリーのメレンゲ』(トップ画像)は、手を付けるのがもったいないほどの華やかな一皿。メレンゲのアラベスクや砂糖細工の蝶は、「この一瞬しかもたない、まさにアシェットデセールならではの技術」と丸山さん。

    フランベしてサーブする『クレープ・シュゼット』。オレンジ果汁とバターを合わせたソースのほのかな酸味が後を引く

    フランベしてサーブする『クレープ・シュゼット』。オレンジ果汁とバターを合わせたソースのほのかな酸味が後を引く

 さらにフランベしてサーブする『クレープ・シュゼット』、4種から選べるワゴンデザートまで、本場フランスでも数少ないデセールオンリーのコースには、ベテランシェフの技と感性、遊び心が詰まっています。

    濃厚な紅茶のプリンやチョコレートケーキなど、ワゴンデザートは4種から選べる

    濃厚な紅茶のプリンやチョコレートケーキなど、ワゴンデザートは4種から選べる

 本来、食後に出されるデセールは、お茶だけでなく、お酒との取合せも醍醐味の一つ。シャンパンやアイスワインなどと合わせるのはフレンチでは定番。お酒と一緒に味わうことで、華麗なデセールがより贅沢に楽しめます。

【アシェットデセール マルヤマ】

電話:0798-78-3101
住所:兵庫県西宮市樋之池町27-68 ヒルサイドレーン1F
営業:10:00~18:00(18:00以降は予約のみ営業)
定休日:火曜(不定休あり)

この記事を作った人

取材・文/田中慶一(フリーライター)

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