ヒトサラマガジンとは RSS

更新日:2018.09.29旅グルメ

食べ終えた器を塔のように積み上げる。いまソウルで話題を集めるレストラン【漢南塔(ハンナムタップ)】|韓国

韓国のセレブが集う高感度エリア漢南洞に、2018年4月にオープンしたレストラン【漢南塔(ハンナムタップ)】。食べ終えた器を塔のように積み上げて行く独特のスタイルが、いま、ソウルでじわじわと注目を集めています。

アプリで見る

耳目を集めるためでない、”塔”に込めたシェフの思いとは?

【ハンナムタップ】が漢南洞にオープンしたのは2018年4月。

 オープン半年ほどにして確固たる地位を築き、この10月にはシェフがメニュー開発に携わった新店ができたばかりといいますから、その人気は一過性のものでないことはすでに証明済みでしょう。

    前菜には韓国風ヒラメの刺し身や、タンピョンチェという韓国の伝統料理が登場

 では、何がこの店の人気を支えるかといえば、そのユニークなスタイルにあります。というのも、料理が供される八角形の白磁の器は、食べ終えたら、下げるのではなく、テーブルの上に塔のように積み上げていくのです。

 この日のランチでいえば、まずは前菜、次にカルククスという韓国式うどんが供され、最後に韓国エビの揚げ物が登場。すべてを食べ終え、三重の塔が完成すると、それが〆へ移行する合図。参鶏湯が登場し、コースはフィナーレへと向かうのです。

    2品目に登場したのが、カルククス。ニンニクとウニのソースでいただく。下には海苔パウダーが隠れる

 ただ、これが耳目を集めるためのパフォーマンスかといえばそうではありません。「韓国には、『丹精込めて作り上げた塔は崩れない』という言葉があるんです」とシェフのチョ・ヨンジェ氏氏が話すように、そこから転じて真心込めて作ったものは決して無駄にはならないという意味をそこに込めたのだそう。

 つまり、供される料理のひとつ一つは、チョ氏がしっかりと心を入れてつくったという意思表示。積み重ねる器の塔は、チョ氏の矜持でもあったのです。

    〆に登場するのが参鶏湯。鶏出汁旨みに、香茸の香りが寄り添う

海外の食文化に触れて気づいた、韓国料理の伝統を守ること

「今は多ジャンルの要素を加えた韓国料理が流行っているけど、自分は韓国料理を全面に打ち出したい」
前職などで、さまざまな国へ渡り、その食文化に触れてきたからこそ、自国の料理を突き詰めることの大切さに気づいたというチョ氏。

 ただし、「美味しさはもちろん、料理は楽しい」という理想は、今も昔も変わらないといいます。

    カウンターとテーブルからなる店内。カジュアルでスタイリッシュな雰囲気の店だ

 そのうえで、如何に伝統料理といものを知ってもらうかは、この店の大きなテーマ。休日は、今も話題の店への食べ歩きに費やしたり、メニュー開発にあてたり。この店の人気は、チョ氏の料理に対する情熱と、ゲストに楽しんでほしいという真心が積み重ねられて、今があるのかもしれません。

チョ・ヨンジェ氏 プロフィール

  • 韓国の大手企業CJグループで企業のメニュー開発に携わり、グローバルチームに配属された後はアメリカやイギリスなどに渡る。【bibigo】ではエグゼクティブシェフなどを経て、2018年4月に【漢南塔】をオープン。

【漢南塔】

電話:+82 70-7786-0872
住所:2F 87 Dokseodang-ro, Yongsan-gu, Seoul
営業:12:00~14:00(L.O.)/18:00~20:30(L.O.)
休日:日曜

この記事を作った人

撮影/原 務 取材・文/吉田慎治

この記事に関連するエリア・タグ

人気のタグ

編集部ピックアップ

週間ランキング(10/10~10/16)

エリアから探す