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「ミシュランガイド・ソウル」で唯一、2年連続三ツ星を獲得した【羅宴(ラヨン)】 |韓国

2017年の「アジアのベストレストラン50」で38位を獲得するだけでなく、「ミシュランガイド・ソウル2017」では、2年連続で三ツ星を獲得したソウル唯一のレストランが【羅宴(ラヨン)】です。名実ともにソウルNo.1となったレストランの、その魅力をレポートします。

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35年以上の経験が名門ホテルの何たるかを示す

 日本でいうところの「帝国ホテル」といえば分かりやすいかもしれません。ソウルの名門「新羅ホテル」にあるメインダイニングなのですから、【羅宴】はソウル、否、韓国が誇るメインダイニングといっても差し支えないでしょう。

 何せ、2017年の「アジアのベストレストラン50」では38位に選ばれ、「ミシュランガイド・ソウル2017」では、2年連続で三ツ星を獲得したソウル唯一のレストランなのです。

    シェフのキム・ソンイル氏。実に穏やかな性格と優しい語り口調が印象的だった

 そんな【羅宴】が掲げるコンセプトは、「礼と格式で準備した最高の韓食正餐」。シェフのキム・ソンイル氏は、シェフ歴35年というベテラン料理人であり、【羅宴】の前身【ソラボル】時代を含め、「新羅ホテル」一筋で、料理道を邁進してきました。それゆえに、名門ホテルのメインダイニングとは何たるかを最も理解しているシェフとも言えるのです。

「季節の食材を使い、その食材の持ち味を生かすこと。韓国の伝統料理をモダンな盛り付けでお楽しみいただけたらと思います」。実にシンプルなキム氏の言葉ですが、そこにはこのレストランの本質が詰まっているといっても過言ではありません。

宮廷料理と伝統を重んじ、素材の魅力を引き出したモダンコリアン

『九折板(クジョルパン)』は、韓国の宮廷料理のひとつ。本来は8つの具材とそれを包むための生地が八角形の容器に収められますが、ここではあえて白磁の平皿にシンプルに盛り付けられて供されます。ミルジョンピョンという生地は、アマドコロ茶を加えて一晩熟成させて練り上げたもので、これに8つの食材を好みでのせて包んで食べ進めます。

にんじん、ズッキーニ、桔梗、マッシュルームといった食材を、ナムルなどとしてシンプルに調理。上品な味付けだから、甘い、辛いだけが韓国料理と思っている人が食べればきっと驚くことでしょう(実際、宮中料理に唐辛子は使われません)。

    『九折板』。8つの食材には、韓国の8つの道(エリア)から仕入れる特産物を使っている

 また、〆に登場する「冷麺」ひとつとってもそう。蕎麦粉を使った麺を合わせる平壌式の冷麺は、牛出汁に最高級ランクの1++(日本でいうA5ランク)の韓牛を贅沢に使い、旨みの濃い、それでいてあっさりと飲めるスープに仕立てています。

  • 『プルコギ』。国内産の1++ランクの最高級韓牛を特製のタレに漬け込み、網焼きにした

  • 『冷麺』。韓牛の出汁にトンチミ(大根の水キムチ)の汁を加えたスープが力強くも優しい味わい

 そんな韓国が誇る店は空間づくりも、他のレストランとは一線を画します。ホテルの23階というロケーションを生かした一面の窓に広がる眺望は素晴らしく、店内の内装は世界的デザイナー、ピーター・レメディオス氏が担当。シンプルな中にも透かし彫りの扉など、意匠に凝ったインテリアが高級感を打ち出しています。


 料理はもちろんその空間づくりにまで名門ホテルの矜持が感じられる【羅宴】。まさに韓国のトップレストランと呼ぶに相応しい一軒です。

キム・ソンイル氏 プロフィール

  • 【羅宴】の前身である【ソラボル】に勤務。2013年、【ソラボル】が【羅宴】へと生まれ変わる際も「新羅ホテル」に残り、オープンニングメンバーとして活躍。料理長となった現在は35年に及ぶ名門ホテルでの経験がいまに活きる。2016年、2017年には「ミシュランガイド・ソウル」で三ツ星を獲得した。

【羅宴(ラヨン)】

電話:+82 2 2230 3367
住所:The Shilla Seoul 23F, 249 Dongho-ro, Jung-gu, Seoul
営業:12:00~14:30/18:00~22:00
休日:無休

この記事を作った人

撮影/原 務 取材・文/吉田慎治

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