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更新日:2019.09.28食トレンド グルメラボ

秋の夜長は渋谷・百軒店ではしご酒|【ミッケラー】ハミルトンさんがナビゲート!

渋谷駅から道玄坂方面へと進んでいくと、昭和の面影を感じさせるエリア・百軒店(ひゃっけんだな)にたどり着きます。どこか猥雑な雰囲気がするこの街は、実はグルメな人々が注目する街でもあるのです。夜な夜な人が集まるビールバー【ミッケラー】のハミルトン・シールズさんに百軒店を案内してもらいましょう!

百軒店はグルメな大人の隠れ家スポット

    入口から一歩入れば、渋谷の喧騒を忘れてしまいそうな雰囲気

百軒店は関東大震災の復興を目的につくられた地域で、渋谷のカルチャーとともにその姿を変えてきました。戦後から続く名店のすぐ近くにラブホテルがあるという独特な雰囲気の中、最近ではわざわざ訪れたい飲食店が増えています。あやし気なムードも相まって、知る人ぞ知るグルメな大人の隠れ家スポットなのです。

    ミッケラーは1階にスタンディングやテラス、カウンター席、2階にテーブル席がある

デンマーク発のビールバーである【ミッケラー】が、百軒店に移転オープンしたのは2017年のこと。「こんな名店が並ぶ場所に店を出せたことが嬉しい」と話すオーナーのハミルトン・シールズさんが、はしご酒におすすめする3軒をご紹介します!

    【立呑み なぎ】にはお気に入りメニューがいろいろあるという

01_【立呑み なぎ】

福島県のレアな日本酒と旬の肴

    隠れ家感のある外観だが、ぜひ気軽に入ってみて

ハミルトンさんがよく訪れるのが、【ミッケラー】の斜向かいにある【立呑み なぎ】。福島県の地酒と、旬の素材を使った肴を出す立ち飲み屋です。ミッケラーでビールを飲んでいるお客さんから「ビール以外も飲みたい」「2軒目に行きたい」という声があるときに、おすすめしているのだとか。

秋は冷やおろしを

お酒がぐいぐいと進むフードメニューは300円から。ハミルトンさんのお気に入りは『生うに和牛肉巻』で、日本酒はその時に置いているものからお任せで選んでもらうそうです。

    北海道の生ウニと鹿児島県の黒牛を合わせた『生うに和牛肉巻』1,400円(税込)

オーナーの甲田力さんが30種類以上の日本酒から選んでくれたのは、純米吟醸の『穏(おだやか)』。福島県郡山市にある仁井田本家が、自社の田んぼで生産した無農薬米を使用してつくった日本酒です。涼しくなってきた秋の日本酒らしく、いま飲めるのはひと夏を越えた「冷やおろし」。生ウニと和牛に負けない濃い口当たりながら、酸味が感じられるのが特徴です。

    『戻りがつおのなめろう』600円に、京都のナスを使った『加茂茄子の田楽』600円(ともに税込)

「せっかくこだわったお店をやるのなら、有名どころだけではなく、現地でしか出回ってないお酒を出したいと思っています」と甲田さん。福島県の酒屋と直接やり取りすることで、東京ではあまり飲めないレアな日本酒も置いているのです。

    左から大和川酒造の『別品彌右衛門(べっぴんやうえもん)』500円、五ノ井酒店の『央(おう) 銅ラベル』600円、先ほど飲んでいた仁井田本家の『穏(おだやか)』600円。どれも100ミリグラスの値段(すべて税込)

予約は受け付けていないので、ふらっと訪れてみましょう。満席で入れないときは、お客さんが【ミッケラー】で一杯やりながら待っているなんてこともあるのだとか。

【立呑み なぎ】

電話:03-6416-5257
住所:東京都渋谷区道玄坂2-20-7 渋谷妙見屋ビル
営業時間:17:00~24:00
定休日:日曜・祝日
アクセス:京王井の頭線「渋谷」駅 西口徒歩5分、神泉駅北口徒歩5分

02_【小料理 百けん】

お酒好きに嬉しい一品料理

    カウンター席と3~4人が座れるテーブル席がある

2軒目は【小料理屋 百けん】。お酒は日本酒が10種類以上、焼酎が25種類ほどに加え、果実酒や自然派ワイン、ビールなど幅広く揃えていますが、どれもお酒好きの女将・松崎友江さんが「酒飲みが好きそうなお酒」を季節ごとにピックアップしています。

とにかくお酒に合う料理が豊富

女将自らが考案する一品料理も、お酒に合うことが絶対条件。名物の『自家製炙りしめ鯖』は、お客さんの目の前で炙って仕上げます。築地の鮮魚店に「その時一番、脂が乗ってるものを」と注文しているという鯖は、口のなかで溶ろける感覚!

合わせるのは夏前に漬けた自家製の『梅酢サワー』。鯖の脂をさっぱりとさせるだけでなく、しめ鯖と梅酢の「酢」がよく合います。

    『自家製炙りしめ鯖』700円には、自家製の『梅酢サワー』700円(税込)を

同じく名物の『セロリ餃子』は、豚の挽き肉にセロリとキャベツ、ニンニクを加え、一口食べれば肉汁とセロリの風味があふれ出す一品。白米よりもお酒が進んでしまいそうな味です。

    『セロリ餃子』800円(税込)。酢とコショウでいただく

お酒のラインナップは日々変わるということですが、今オススメの日本酒を選んでもらいました。この夏には四国に行き、高木酒造(写真中央)や三芳菊(右)の蔵に訪れたそうです。「味に特徴があったりクセがあると感じたりするものを選んでいます」と女将。

    左から新政酒造『亜麻猫 スパーク』ボトル6,500円、高木酒造『土佐金蔵』1合1,000円、三芳菊『KIT CAT(キットカット)』1合1,000円(すべて税込)

百軒店も一癖ある場所ですが、「あやしい雰囲気も含めて、渋谷のなかでも大人の街」だと思い、出店を決めたと話します。女将の松崎さんは美大出身であり、内装や店内のアート作品は「大人の酒飲みがわくわくできるように」というコンセプトで友人らに依頼したそうです。どこまでも酒好きのための場所ですね!

予約が確実だがなくても入れることが多いとのこと。

【小料理屋 百けん】

電話:050-1407-0885
住所:東京都渋谷区道玄坂2-20-10
営業時間:[月~土]17:00~26:00(L.O. 24:30)、[日曜]16:00~24:00(L.O. 23:00)
定休日:無休
アクセス:京王井の頭線「渋谷」駅 西口徒歩5分、神泉駅北口徒歩5分

03_【串徳】

カウンターでお任せ串とハイボール

    カウンターで店主の三串さんと話すのも楽しいひと時

ハミルトンさんが誰かとゆっくり訪れるときに利用するのが【串徳】です。席はカウンターのみで、目の前で揚がった熱々の串が提供されます。

定番から旬の串まで

はじめに食べられないものだけ伝えたら、あとは二代目店主の三串健さんにお任せです。14串で4,000円が目安。【串徳】の定番から旬の串までバランス良く揚げてくれます。

    お任せの一部『トコブシ』。ポン酢だれをかけていただく

    お腹がいっぱいになったら声がけを。でも次にどんな串が出るかと思うと止められないかも…

定番である海老をシソの葉で巻いた『海老のシソ巻き』(左)や、肉のなかに海老や挽き肉をつめた『手羽先』(左から2番目)のほか、『茄子』(右から2番目)など季節を感じる野菜もあります。ユニークなのは球体状の串(右)!

    お任せで食べた串は驚きの味

これ、ブドウなんです。取材をした秋口には、お任せの最後に生ハムがアクセントのブドウの串揚げを出していて、ジューシーな余韻を残しつつも口がさっぱりするような一品でした。季節の食材は行ってみてのお楽しみです。

    『烏天狗 しゅわしゅわ』ソーダ割が650円(税抜)

「串にはすっきりとソーダ系のお酒が合いますよね」と話す三串さんのオススメはハイボールです。カウンターの奥にずらりと並ぶ焼酎から三串さんが選んだのは、さつま無双の『烏天狗 しゅわしゅわ』。甘みが強い安納芋を使用しており、炭酸で割るのにぴったりの焼酎です。

予約は必須ではありませんが、直前に訪れることが決まったら電話して確認するのがベター。

【串徳】

電話:03-3461-6669
住所:東京都渋谷区道玄坂2-19-3
営業時間:17:30~22:30(L.O)
定休日:日曜
アクセス:京王井の頭線「渋谷」駅 西口徒歩5分、神泉駅北口徒歩5分

締めにビールはいかが?

    すっきり飲める『百軒店ビール』のSサイズ。650円(税込)

さあ、はしご酒を堪能したら最後に【ミッケラー】で帰宅前のビールはいかがでしょう。ミッケラーにはハウスビールをはじめ季節ものなど、常時20種類ほどのクラフトビールが用意されています。

    締めに甘いものを口にしたい人は、ビールとケーキとのペアリングをいかが?

秋が深まるとスタウトを飲みたい気分にもなりますが、はしご酒の最後には少し軽めの『百軒店ビール』がおすすめです。【ミッケラー】と長野県のブリュワリー【ATB】がコラボレーションしてできたブロンドエールで、街にはいろいろな人が訪れることから、誰もが飲みやすいことを目指してつくられました。ホップの香りと苦みにフルーティーさが加わり飲みやすく、アルコール度数も4.5%と比較的低めです。

テラス席で夜風に当たりながら飲むビールは、最高の夜の締めになることでしょう。

【ミッケラー】

電話:03-6427-0793
住所:東京都渋谷区道玄坂2-19-11 中村ビル1階
営業時間:[月~木]15:00~24:30、[金]15:00~翌1:30、[土]12:00~翌1:30、[日・祝]12:00~24:00(すべて閉店30分前にラストオーダー)
定休日:無休
アクセス:京王井の頭線「渋谷」駅 西口徒歩5分、神泉駅北口徒歩5分

「ゆるいつながりが百軒店の魅力。ぜひたくさんの人に楽しんでほしい」と話すハミルトンさん。行きたい店ばかりで、はしご酒は1日で足りないかもしれません。秋はゆっくりと百軒店を楽しんでみてはどうでしょう。

この記事を作った人

取材・文/泉友果子 撮影/冨樫実和

メディアに勤務後、フリーランスの編集者、ライターに。街や食、旅といったテーマに携わる。

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