三田【Chinese Restaurant 漢】|気軽な町中華の佇まいながら、本格中華を楽しめる!
2019年9月にオープンした【Chinese Restaurant 漢(チャイニーズ レストラン カン)】。チャーシューなど焼き物をはじめとした前菜や紹興酒の品揃えも充実。昼でも、夜でも、一品でも、ちょい呑みでも、コースでもと好きなスタイルで楽しめるフレキシブルさも魅力ながら、「気軽」「安い」「おいしい」だけではないディープな味わいのネオ町中華、注目です!
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町中華の佇まいながら、丹念な仕込みの本格派
紹興酒も充実。お得な飲み比べやちょい呑みコースも
龍のような炎が上がる強熱中華レンジの臨場感も魅力
町に馴染み、愛される“町中華”を目指して
都営地下鉄三田駅から慶応大学方面に向かう慶応仲通商店街を抜けたあたりに、昨年9月にオープン。「地元で愛されている飲食店の多いエリア。そういうところで“町中華”をやるのが夢だった」と話す店主の藤井寛さんが、鍋を振っています。
飲食店が並ぶ通り沿い、昼はお弁当のテイクアウトも
前菜の小皿料理は200円〜350円、一口ずつの盛合わせは700円。食べて飲んで2,000〜3,000円と価格は確かに“町中華”ながら、その内容、手間暇、そしてモダンな盛り付けに驚かされます。加えて、中国の酒蔵から直輸入という紹興酒の品揃えも町中華のレベルをはるかに超えているのです。
以前は居酒屋だったというカウンター12席の店内
「できるだけ色々な人に、“えっ、この値段でいいの?”という驚きを感じて欲しい」と話す藤井さん。店内には仕事帰りに立ち寄りサクッと飲んで食べている一人客や、コース仕立てで仲間とじっくり楽しむ客など様々。
実は、単品だけでなく、『ちょい呑みコース』(前菜盛合せ、焼物5点盛合せ、焼売、ワンタン麺(小)、紹興酒1杯)2,500円や、紹興酒のかわりに野菜炒めか麻婆豆腐、油淋鶏を選べる『満腹コース』3,000円など、初めてでも頼みやすく、藤井さんの得意料理をダイジェストで楽しめるコースが用意されているのです。
豊富な前菜料理をつまみながら、レアな紹興酒を堪能
アヒルの卵の塩漬けで和えたマコモダケ、自家製キノコを添えたザーサイ、碧玉竹の胡麻和えなど、季節の野菜だけでなく、珍しい中国野菜も多用しているので食べる楽しみが増幅。また、素材により自家製醬もそれぞれ変えて提供するなど、仕入れから仕込みまでかなりの手間暇がかけられています。
『中国野菜 季節野菜 盛合わせ』700円(税抜)
野菜の前菜だけでなく、300度の石窯オーブンで焼き上げるチャーシューや、大きな中華鍋を使って醤油ダレを回しかけながら丸鶏を煮焼きにするなど、肉の前菜もクオリティの高さが半端ないのです。予約限定ですが、炭火を使った仔豚や北京ダックの丸焼きのオーダーにも対応してくれます。
焼きあがったチャーシューや丸鶏は、吊るして余計なタレを落とす
営業時間に合わせて焼き上げる豚肩ロースを使った『焼豚チャーシュー』。「旨味は強いけれど、硬くなりやすい部位ですが、何千回も焼いているうちに肉の状態、その日の気候などを考慮してタレの調合や漬け込み時間、焼き加減を調整し、外はカリッと中は柔らかく焼き上げられるようになりました」と藤井さん。
大・中・小のサイズで提供してくれる『焼豚チャーシュー』。写真は中サイズ、800円(税抜)
ほかにも、豚トロ黒胡椒焼き、牛スネスパイス煮込みなども用意している藤井さん。本格的な肉前菜、焼きの技術を少しずつ楽しめる『広東焼き物5種の盛合わせ』(900円)もおすすめです。
中国の酒蔵から直輸入している紹興酒を常時6種類以上揃えている。
これら極上の前菜の味を増幅するのが、厳選された紹興酒の数々。紹興酒の皇帝といわれる芳香と旨味を持つ『黄中皇(ファン ジョン ファン)、まるでワインのような風味で親しみやすい『黒谷有機干紅(ヘイグー)』、黒豆や生姜が使われている『客家黒姜(ヘイジャン)』はじめ、土地や製法の違いによる様々な味わいを楽しむことができます。
しかも1ショット(30ml 各400円)とこれまた格安。嬉しいことにさらにお得な『3種飲み比べセット』(1,100円)も用意されているので、味わいの違いを楽しみつつ好みの味を見つけることもできます。
厨房も妥協のない本格設備で、絶対的な美味しさを追求
ミシュランの星を持つホテルの中国料理店で修行を積んで来た藤井さん。火力のパワーが本格的な強熱中華レンジに慣れていたため、「車一台くらいの金額」を厨房に投資。「チャーハンも、水分を閉じ込めて、プリッとしつつもパラパラに仕上がります」と藤井さん。厨房も町中華のレベルをはるかに超えているのです。
ゴーォォォォと音を響かせドラゴンのような炎をあげる強熱中華レンジ
「チャーハン用のご飯はジャスミンライスを使っています。やはり香りが違いますから。原価はちょっと上がっても、お客様に“やっぱりジャスミンライスを使うと違うね”と喜んでもらいたい」と藤井さん。強熱中華レンジを導入したのも、「もっとおいしくできるなら必要な投資」と考えているからです。
ジャスミンライスがより芳しく香る『チャーシューチャーハン(フルサイズ)』900円(税抜)
エビだけを使ったプリプリのワンタン麺は、藤井さんが惚れ込んでいる香港スタイルを忠実に表現した一品。「ここで原価が安いからと普通のニラを入れてはダメだと思うんです。エビワンタンには黄ニラ」とこだわっています。とはいえ、値段はいたって普通。
『ワンタンメン(フルサイズ)』900円(税抜)。豚、鶏の骨で丁寧にとる透明スープに細麺の香港スタイル
「新しいことがしたいのではなく、ハイクオリティだけどリーズナブル。値段や味に驚きがあり“おいしいのに安いね”と週に何回でも通ってもらえる店を長く続けていきたい」と話す藤井さん。
慶応大学出身の藤井さん。自身も愛着のある街で人々に愛される店を目指しています
今のところ仕込みから料理まで一人でこなしています。その上、「街に根付いていくには、お弁当も必須と、お昼時は『魯肉飯』『油淋鶏』の2種類のお弁当を500円で販売。なんとも頭の下がる働きぶり、志です。
『魯肉飯弁当』500円(税抜)。ランチタイムは、店内ではワンタン麺と坦々麺を提供
価格や気軽な雰囲気、使い勝手の良さは“町中華”。それでいて味は驚くほど本格的。評判は口コミで広がり、あっという間に人気店に。予約は取りにくいけれど、
「予約なしでも座れる席も取っておきたい」と藤井さん。若き町中華の新星の登場が、今後色々な街に“本格町中華”が増えるきっかけになってくれたらと願わずにはいられません。
【Chinese Restaurant 漢】
電話:03-6435-4850
住所:東京都港区芝5-15-2
アクセス:JR山手線「田町駅」から徒歩5分、都営浅草線「三田駅」から徒歩3分、都営三田線「三田駅」から徒歩1分
営業時間:ランチ 11:00~14:00(L.O.14:00)※スープがなくなり次第終了、ディナー 17:00~22:00(L.O.21:30)
定休日:日曜日
【Chinese Restaurant 漢】
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電話:03-6435-4850
住所:東京都港区芝5-15-2
アクセス:三田駅・田町駅店舗詳細はこちら >
この記事を作った人
撮影/土居麻紀子 取材・文/藤田実子(フリーライター)
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