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更新日:2020.02.16旅グルメ

県外リピーター多数! 沖縄の“泡盛専門”会員制バー|那覇【泡盛倉庫】

沖縄県那覇市に、2005年にオープンしてから15年も愛され続ける会員制の泡盛専門バー【泡盛倉庫】。800種類の泡盛を歴史やストーリーとともに提供してくれる、まさに泡盛のエンターテインメントがここにあります。

県外リピーター多数! 沖縄の“泡盛専門”会員制バー|那覇【泡盛倉庫】

県外からの客が途絶えない人気の泡盛専門店

    天井近くの棚まで泡盛がずらりと並ぶ店内

    天井近くの棚まで泡盛がずらりと並ぶ店内

【泡盛倉庫】が沖縄県那覇市の観光地・国際通りから程近い場所にあるビル「久米八番館」にオープンしたのが2005年のこと。今や県内の知名度も高く、東京都内の百貨店に毎年ポップアップで出展するほどの人気です。

    店長の比嘉浩二さん。泡盛のことはなんでも楽しそうに話してくださいます

    店長の比嘉浩二さん。泡盛のことはなんでも楽しそうに話してくださいます

会員制バーの【泡盛倉庫】ですが、初回入店の方法が2通りあります。ひとつは会員の方からの紹介。もうひとつ、紹介のない方向けに「初回体験コース(3,000円、税別)」も用意されています。こちらは要予約のため、電話かメールで問い合わせが必要です。

会員制だからとかしこまることなく「わくわくしながら扉を叩いてほしい」と店主の比嘉浩二さん。会員になると、来店時のチャージ代2,000円で、お店にあるすべての泡盛を原価で楽しめるようになります。2020年2月現在、会員登録費は2万円。更新費は必要ありません。

接客を通して、1人1人に合わせた飲み方を提案

    1杯目によく飲まれる自家製の『泡盛サングリア』300円(税抜)。季節ごとに違ったフルーツや野菜を漬け込んでいます

    1杯目によく飲まれる自家製の『泡盛サングリア』300円(税抜)。季節ごとに違ったフルーツや野菜を漬け込んでいます

【泡盛倉庫】では、客の好みや興味にあわせて泡盛を提供します。泡盛の歴史からひとつひとつのボトルのストーリーまで、愛情をもって丁寧に説明する比嘉さん。彼の話を聞くのが好きだという会員さんも少なくありません。

初来店の方におすすめしているのが、自家製の『泡盛サングリア』と泡盛でつくる『ハイボール』。泡盛への抵抗感を払拭させる飲みやすさと、ガブガブ飲んで喉を潤せる飲みごたえが1杯目に最適です。この泡盛の自由な楽しみ方は【泡盛倉庫】ならでは!

    伝統的な泡盛専用の酒器「カラカラ」。器にもこだわり、県内の作家さんのものを使用しています。こちらは陶芸家・山田和男さんの作品

    伝統的な泡盛専用の酒器「カラカラ」。器にもこだわり、県内の作家さんのものを使用しています。こちらは陶芸家・山田和男さんの作品

『島うらら』は、通常タイ米を原料とするところ、石垣島産の「ひとめぼれ」を100%使用していることもあってか、お米由来のお酒らしい甘みを含んだふくよかな香り。

泡盛はアルコール度数が高いため、一度にたくさんの量を口に含むと、他の蒸留酒と同じようにきつく感じてしまいます。ですが専用の酒器「カラカラ」を使ってお猪口に注ぎ、舐めるようにちびちびと飲むストレートは、初心者の私にも泡盛本来の豊かな風味を楽しませてくれました。

定番の沖縄料理から、琉球宮廷料理まで。泡盛に合うフードメニュー

泡盛のエンターテインメント空間とも言える【泡盛倉庫】ですが、フードメニューも見逃せません。『山羊の刺身』や『ジーマミー豆腐』といった、ザ・沖縄なおつまみから、琉球の時代から伝わる宮廷料理まで、独特のラインナップが魅力です。

    4つの蔵元が「黒糖酵母菌」をつかったお酒をブレンドした泡盛『和尊』の水割りと『クーブイリチー』500円(税抜)

    4つの蔵元が「黒糖酵母菌」をつかったお酒をブレンドした泡盛『和尊』の水割りと『クーブイリチー』500円(税抜)

こちらは豚肉と昆布を炒めてつくる、地元ではポピュラーな沖縄料理『クーブイリチー』。料理に合わせて出していただいたのは『和尊』の水割りです。

「泡盛は蒸留酒で糖がありません。食中に飲むと口中をリセットさせる効果があり、お料理に常においしい一口目をつくってくれますよ」と比嘉さん。

その言葉通り、底に溜まった濃い出汁までおいしくいただくことができました。

    『ミヌダル』800円(税抜)。真っ黒な見た目はインパクト大

    『ミヌダル』800円(税抜)。真っ黒な見た目はインパクト大

    『どぅるわかしー』800円(税抜)

    『どぅるわかしー』800円(税抜)

こちらの2つは琉球時代から伝わる宮廷料理。『ミヌダル』は県内でも滅多にお目にかかれません。豚肉の上に、黒ごまのペーストをたっぷり載せて蒸してつくります。今まで食したものは硬い食感だったのですが、【泡盛倉庫】のミヌダルはとっても柔らかで驚きました。

『どぅるわかしー』は亜熱帯で取れる田芋をベースにしたもので、先ほどのミヌダルと比べるとポピュラーな料理。沖縄県民の私も大好きな、出汁を効かせた、ほっこり落ち着く味わいです。

    お店の入り口から。会員は静脈認証でお店のドアを開けられる

    お店の入り口から。会員は静脈認証でお店のドアを開けられる

今でこそ人気店の【泡盛倉庫】ですが、オープンからの数年間は経営が苦しかったそう。2009年から現在まで店長を務める比嘉さんは、経営難だった状況を変えるべく試行錯誤。年会費を撤廃し、一度会員になれば永久にお店を楽しめる仕組みに。「皆さんに合った泡盛の世界をお届けします」と笑ってくださいました。

この記事を作った人

取材・文/嘉手川瑞姫

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