「新潟ガストロノミーアワード」~ヒトサラ編集長の編集後記 第53回
ローカル・ガストロノミーが最近注目されています。コロナで海外移動が制限され国内移動が増えた結果でもあるのでしょうが、日本の地方はコンテンツの宝庫だということに多くの人は気づいています。
公益社団法人新潟観光協会と、一般社団法人ローカルが・ガストロノミー協会が主催する「新潟ガストロノミーアワード」が発表されました。
「このアワードは『料理のおいしさやレストランのクオリティ』だけを評価するのではなく、『地域の食、さらに食に携わる関連産業などとの連携・取り組み』『サステナビリティ』『フィロソフィー』等を総合的に評価したいと考えています」と語るのは総合プロデューサーの岩佐十良さん。食による地域経済循環と食文化県としてメッセージを世界に発信していくのが目的です。
県外の有力なシェフや識者を迎えての選考で、ガストロノミー大賞は【my farm to table おにや】(新潟市)、旅館・ホテル部門大賞は「Snow Peak FIELD SUITE SPA HEADQUARTERS」(三条市)、特産品部門は「かんずり」(妙高市)が受賞しました。
【おにや】は料理人でありながら自家養鶏所を持ち、一貫した鶏料理を提供する唯一無二性が高く評価されています。
【my farm to table おにや】
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電話:025-210-7939
住所:新潟市中央区東堀前通8番町1377
店舗詳細はこちら >
ホテルの大広間を使った記者発表のあと、取材陣は有志で地元の老舗料亭【鍋茶屋】に集まり、踊りを鑑賞しながら春の料理をいただきました。
【鍋茶屋】は、今回のアワードで特別優秀賞を受賞した登録有形文化財でもあり、田中角栄元首相が愛した伝統的なお店でもあります。
プレスツアーで県内をめぐる
翌日にプレスツアーがあって、県北を回るコース、新潟市を回るコース、県央コースとグループに別れての視察会となりました。それぞれ地域の文化と受賞店をめぐるツアーです。
県北は村上の鮭文化と【鮨 登喜和】。新潟市は「カーブドッチワイナリー」と「宝山酒造」を見学しての【割烹 渡辺】。県央は「燕鎚起銅器(つばめついきどうき)」の見学と【Restaurant UOZEN】。私はワイナリーを見て【割烹 渡辺】で季節のお料理をいただきました。
新潟市西蒲区は「にしかん」として親しまれており、雪も少なく、おだやかな風土。海山の幸に恵まれ温泉もあります。豊かな大地に育まれたお酒や料理は、まさに世界に発信できる魅力的なコンテンツです。
インバウンドも徐々に回復し、観光地には外国人の姿が増えてきました。ローカル・ガストロノミーはこれから本領発揮というところでしょうか。
この記事を作った人
小西克博/ヒトサラ編集長
北極から南極まで世界100カ国を旅してきた編集者、紀行作家。
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