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更新日:2023.05.18食トレンド

薪火メニューを主役に、ビブグルマン掲載店 【Neki】のシェフが手がける姉妹店が登場|世田谷代田【songbook】

日本橋兜町【Neki】のシェフ、西恭平さんの新店が2022年11月12日にオープン! 小田急線・世田谷代田駅に構えた【songbook】は「薪火」をテーマに、ピッツァをはじめ、肉や魚、季節野菜のローストなど、薪窯ならではの味わいを生み出しています。西シェフの新境地、薪火レストラン【songbook】の魅力を紹介します。

songbookのピザ

薪火が旨みを引き出す! 素材本来の味わいを際立たせた料理たち

    西恭平

    2020年7月に日本橋兜町【Neki】、2022年11月に【songbook】をオープンした西恭平シェフ

小田急線の東北沢駅から世田谷代田駅までを繋ぐ複合施設「下北線路街」が2022年に開業。新たな表情を見せる街、世田谷代田にオープンしたのが【songbook】です。駅から徒歩4分ほどで到着するや、目に留まるのはエントランスにぎっしりと積まれた薪。イノベーティブフレンチ【Neki】の西恭平シェフが、新たに手がけるのは薪火料理なのです。

    『鹿児島県産 シャポンの薪火焼き』3,800円

    皮はパリッと焼き上げ、内側はふっくらと仕上げる火入れ。噛むごとにシャポンの旨みが広がる

「シンプルな調理ゆえに、素材そのものの味わいを引き出せる」と薪火の魅力について語る西シェフ。その真骨頂とも言える一品が、メインディッシュの『鹿児島県産 シャポンの薪火焼き』です。

    『鹿児島県産 シャポンの薪火焼き』3,800円

    『鹿児島県産 シャポンの薪火焼き』3,800円

旨みが強く、脂のりがよい去勢鶏「シャポン」は薪火の強い火力で焼き上げることにより、皮はパリッと香ばしく、身は旨みを湛えたジューシーさに! 添えられた野菜は高知県「中里自然農園」から届いたもの。こちらも薪窯でローストして、輪郭のしっかりとした味を際立たせています。

    『鴨コンフィ/ゴボウ/ビガラード/九条ネギ』3,000円

    薪窯の強い火力で、香ばしく焼き上げられるピッツァ

こちらの看板メニューはピッツァ。メニューにはお馴染みの「マルゲリータ」などが並びつつ、「鹿肉/ししとう/モッツアレラ」「魚介/ビスク/セミドライトマト」といったピッツェリアでは決して目にすることがない具材を使っているのが西シェフ率いる【songbook】ならでは。

    『鴨コンフィ/ゴボウ/ビガラード/九条ネギ』3,000円

    『鴨コンフィ/ゴボウ/ビガラード/九条ネギ』3,000円

3種類の小麦粉をブレンドした生地はふっくらもっちりとした口当たり。そこに鴨のコンフィ、ゴボウ、鴨と好相性のビガラードソースといったパンチのある味わいを重ね、フレッシュな九条ネギ、散りばめた実山椒がほんのりと爽やかなアクセントに。一口ごとに後を引くバランスのよさです。

    『イワシのマリネ/オレンジ/ディル』1,300円

    『イワシのマリネ/オレンジ/ディル』1,300円

もちろん、薪窯料理以外のお楽しみもいろいろ。前菜の一品、銚子産の脂がのったイワシのマリネは、瑞々しい葉玉ねぎとオレンジ、ディルで爽やかに仕上げ、あしらったニンジンの彩りもよい一皿に。

    『バスクチーズケーキ/シャンティ/ブランデー』1,000円

    『バスクチーズケーキ/シャンティ/ブランデー』1,000円

デザートにも薪火の力が生かされています。薪窯でじっくりと火を入れることで、ほっくりとした甘みを存分に引き出した、さつまいもを練り込んたバスクチーズケーキ。バスクチーズケーキの表面も薪火で焦がして風味よく、ブランデーがほんのりと香るシャンティで大人の味わいを楽しめます。

素材感を生かしたメニューに合う、ナチュラルワインをセレクト

薪火というシンプルな調理によって本来の味わいを引き出すからこそ、素材は各地から選りすぐりのものを取り入れています。

    songbookのワイン

    <左から>「ドメーヌ・ジャン・フォイヤール モルゴン2020 コート・デュ・ピィ」、「ドメーヌ・ブルノ・デュシェン ラ・ルナ ロゼ2021」、「グート・オッガウ エメラム2020」

素材の旨みあふれる料理に合うドリンクとして、国内外から幅広くセレクトしたナチュラルワインがメインに。ボトルは6,930円から、その日によってラインナップが異なるグラスは1,100円から揃えているので、家族や友人で好きなボトルを開けても、料理に合わせて様々なグラスワインを楽しんでもOK。お酒は他に、クラフトビール、ジンやウイスキーもあります。

    『自家製コンブチャ』770円

    『自家製コンブチャ』770円

ノンアルコールドリンクでは『自家製コンブチャ』に注目を。ライムやシークワーサー、フレッシュハーブのフレーバーが心地よく、前菜にはもちろん、しっかりとした味わいの肉や魚、ピッツァにもぴったり。ヘルシー派にも嬉しい発酵ドリンクです。

薪火を囲み、音楽やアート、ファッションが融合する唯一無二の空間

    西恭平

    「料理はもちろん、音楽やアート、ファッションなどをリミックスしたリミックスした空間を楽しんでほしい」と西シェフ

「レストランを構成する要素は料理だけではないはず」と語る西シェフ。確かに【songbook】では、レストランに足を踏み入れたときの高揚感とともに、ほっと寛いだ心地にもなれます。それは、どの席からも一望できる薪火のおかげ。オープンキッチンの中央に構えた薪窯で揺らぐ炎が、温かく迎えてくれるのです。

    songbook内観

    薪窯を中央に構えたキッチンをゆるやかに囲むカウンター

やわらかな弧を描くカウンター7席、窓際には2席、テーブル4席というコンパクトな空間では、パチパチと薪が燃える音、焼き上がりとともに広がる香りなど、料理が完成するまでのプロセスもお楽しみの一つ。

    songbookの薪

    空間に温もりをもたらす薪窯の炎

登場した料理には、河合竜彦さん、田中直純さん、村上祐仁さんといった西シェフが選んだ作家たちのうつわが使われていて、さりげなく目を楽しませてくれます。

    songbookのレコード

    店内の一角にはレコードプレーヤーが置かれ、西シェフがセレクトした音楽がやさしく奏でられている

さらに内装は【wineshop flow】や【Kabi】などを手がける長田篤さんが、スタッフTシャツのデザインは音楽レーベル「Sound Sports」が担当。

  • songbookのTシャツ

  • 【songbook】をイメージしたバックプリントのスタッフTシャツ

  • グラフィックデザイナーのYUSUKE MURAKAMIさんによる【songbook】のキービジュアル

  • 【songbook】

料理、音楽、ファッション、アート……多彩なジャンルをミックスして、西シェフ曰く「自分のフィルターを通して再構築した」という【songbook】。薪火を囲み、料理を味わい、これまでにないレストランカルチャーを体感できる一軒です。

    songbook外観

この記事を作った人

撮影/今井裕治 取材・文/首藤奈穂

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