ソウル【花蟹堂】の『カンジャンケジャン』を食べずして、日本に帰ってはいけない
日本人観光客が韓国で食べたいトップ3に必ず入る韓国料理の『カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)』。ソウル市内にも有名店はいくつかありますが、韓国のマンハッタンと呼ばれる汝矣島にて、最高においしい『カンジャンケジャン』に出合いました。
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ワタリガニの名産地、泰安から2日に1回産地直送される
シーズン中のカニを急速冷凍で保存するため、1年を通じて旬の味が楽しめる
パンチャン(おかず)も全て手作り。泰安ならではのおかずもあり!
別名”ごはん泥棒”とも呼ばれる
『カンジャンケジャン』
『カンジャンケジャンと釜飯』のセット。₩3万6000
ふわふわのたまごのスフレ『ケランチム』ももちろん無料
『カンジャンケジャン』は醤油ベースの韓国タレに生のワタリガニを漬け込んだ韓国の伝統料理です。ソウルには『カンジャンケジャン』の専門店がいくつもあり、季節を問わず食べられますが、なかでも最近、行列ができる店として注目を集めるのが汝矣島の中心部にある【花蟹堂【(ファへダン)】です。
こちらは昨年、発行された韓国初のミシュランガイドに掲載されてからというもの、常に予約でいっぱいの人気店に。特にワタリガニが最もおいしいと言われるシーズンの5月と10月は、連日超満員だそう。
また【花蟹堂】の『カンジャンケジャン』を一度食べると、必ずリピーターになるそうで、海外からの常連さんが多いのだとか。韓国人だけでなく外国人をもトリコにする【花蟹堂】の『カンジャンケジャン』、そのおいしさの秘密を探ってきました。
ワタリガニと一緒に泰安から直送されたカムテもみずみずしい磯の風味が楽しめます
季節によってかわる塩辛。取材時は牡蠣の塩辛をいただきました
【花蟹堂】の『カンジャンケジャン』はワタリガニの名産地・忠清南道泰安にある本店から2日に1回直送されます。国産、しかも泰安のワタリガニは肉厚で食べごたえがあり、身もカニ特有の甘さが感じられます。
また、おいしさの秘密は素材の良さだけでなく、丁寧な保存方法にあり。獲れたての新鮮なカニをマイナス30〜40度で急速冷凍し保存。熟成時には韓国醤油、唐辛子、ニンニク、タマネギ、生姜をベースに、昆布やカニの甲羅でとった出汁を加えた自家製醤油ソースに漬け込みます。
こうすることで新鮮さを保ちながら1年中おいしい『カンジャンケジャン』が提供できるそうです。
さらに”ごはん泥棒”という別名だけあって、ごはんのクオリティも見逃せないポイント。注文してから炊き上げる釜飯を出してくれるので、熱々のごはんと一緒に食べることができます。
カニの甲羅の中でごはんとカニミソと醤油をしっかり混ぜたあとは…
カムテと海苔にまいてひと口でがぶっといただきます
【花蟹堂】のパク・ピッナ社長に、『カンジャンケジャン』のおいしい食べ方を伺うと、「身はそのままガブッとかぶりついて召し上がってください。カニミソは甲羅にへばりついたカニミソとごはん、醤油をしっかり混ぜたあとに、スプーンですくい、カムテ(カジメ)と韓国のりに巻いて食べてください。とってもおいしいですよ」とのこと。
パクさんのレクチャーどおり、まずは黄金色に光る内子がたっぷりの身をがぶり。トロッと甘い内子とカニ肉がねっとりと舌に絡みつき、ちょうど良い塩加減の醤油の風味が身の甘さをさらに引き立ててくれます。
これだけでも悶絶級のおいしさですが、カムテと海苔に巻いた、カニミソごはんも超絶品。こちらはカニミソと米の甘さ、そして醤油の塩気と海苔とカムテの磯の香りが絶妙なバランスで口いっぱいに広がり、夢中で食べていたらあっという間にごはんがなくなっていました。”ごはん泥棒”の名に偽りなし!です。
若いながらも二代目としてソウルで店の味を守る社長のパク・ピッさん
在韓ライターとして『カンジャンケジャン』の有名店をたくさん取材してきましたが、【花蟹堂】は間違いなくナンバーワン! この味を知ってしまうと、もうほかでは決して食べられません。
【花蟹堂 汝矣島店(화해당 여의도점)】
住所:ソウル市永登浦区国会大路74キル20 メンハタン21リビンテル 205号
(서울시 영등포구 국회대로74길 20 맨하탄21리빙텔 205호)
電話:+82-2-75-4422
営業時間:10時〜21時
休み:旧正月、旧盆
この記事を作った人
取材・文/韓麻木(フリーライター)
韓国ライター、編集者、おいしいしごと主宰。韓国文化情報誌「スッカラ」編集部を経て、2008年より編集デュオ「おいしいしごと」として活動開始。慶尚北道広報大使。女性誌や旅行情報誌、WEBにて韓国特集の執筆・編集を中心に活動している。
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