西永福【ムーグルモン】|“揚げ焼き”された肉をひと噛みすれば、食感のグラデに思わず唸る!
食べることが大好きなオトナが足しげく通う“行きつけ店”を紹介する新連載がスタート! 第1回目は、食いしん坊の間で話題沸騰の、西永福にあるビストロ【meuglement(ムーグルモン)】。肉の名店で修業した料理人が焼く熟成肉のステーキは、旨さが“ケタ違い”なんです!!
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前菜の時点で驚愕。「マッシュルームってこんなに瑞々しいの?」
店内に漂う肉の香りだけで、ワイン3杯はいけます
焼かれた肉の表面、赤身、脂身の“グラデ食感”に失神寸前!
客が選んだ塊肉を、名店で磨いた
職人技で焼き上げる“肉ビストロ”
京王井の頭線「西永福」駅、都心からちょっと外れたこの街に、食通たちが足しげく通うお店があります。ここは、肉の名店【アンティカ オステリア カルネヤ】で修業を積み、【祥瑞】でシェフを務めた中森隆司さんが営む、熟成肉のステーキと自然派ワインがウリのビストロなんです。
階段に沿って造られた変形タイプのコの字型カウンター
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店名のムーグルモンは「牛の鳴き声」からとったもの
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段差に沿って2名ごとに仕切られたカウンターは、まるでテーブル席のよう。隣が気にならないところもポイントが高い
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【ムーグルモン】の最大のウリは、上質な熟成肉のステークフリット! 扱うお肉は、北海道の「エレゾ」や滋賀の「サカエヤ」、岩手の「きむら」から仕入れた熟成肉。その日によって仕入れる部位は異なりますが、赤身と脂身のバランスがよい、味がしっかりしている肉を選んでいるそう。
プレートに載せられた選べる塊肉。1人前から注文可能ですが、塊肉の良さが失われてしまう200g以下のオーダーは受け付けていないそう
まず、グラム数や産地の異なる塊肉の中から好みのお肉を選ぶのですが、この“肉が選べる”というエンタメ性や待っている間の高揚感に、思いのほかテンションが上がってしまうのです!
しかも、このクオリティの高さで100gあたり1,600円~という価格設定もありがたい。都内の主要エリアでは、この価格では食べられませんから。
前菜の時点で驚愕。
マッシュルームって、こんなに瑞々しいの?
この日の前菜は『ブラータとトマト』と、お気に入りの『マッシュルームのサラダ』をオーダー。初めてこのマッシュルームのサラダを食べたとき、そのジューシーさと新鮮さに驚いたんです!
前菜の『マッシュルームのサラダ』900円(税抜)
「マッシュルームって、今は旬じゃないんです。でも、岩手山の伏流水と地熱を利用した八幡平マッシュルームは堆肥が安定しているから、梅雨の時期でもこれだけフレッシュなんです」と中森さん。
味付けはシンプルで、オリーブオイルと塩コショウ、ペコリーノチーズ、アクセントにエシャロットを。素材そのものの味わいを生かしつつも、ワインに合うようしっかり味付けされているから、お酒もぐいぐい進みます。
もう一皿は、『ブラータとトマト』(Sサイズ)オーダー。Sサイズ1,300円、Lサイズ2,500円(ともに税抜)
店内に漂うお肉の香りだけで、
ワイン3杯はいけます
お肉が焼かれるまでの間、ワインを片手にしばし歓談。ワインはナチュラルワインのみ。料理との相性を考え、ソースのかかっていない肉料理や野菜料理とマッチする、タンニンがなめらかで酸味があるものを選んでいるそう。
フランスワインを中心にセレクト。グラスワインは900円~、ボトルは5,200円~。ワイン通も驚く珍しいワインにも出会えます
そんな中、店内に漂いはじめる芳ばしいお肉の香り──。これだけで「絶対に旨い!」とわかります。
あらかじめオーブンで温めておいた塊肉を取り出し、多めの油で一面ずつ焼きます。焼き目がついたら油をまわしかけてアロゼします。熟成肉の水分を閉じ込めながら“揚げ焼き”することで、表面はかりっと香ばしく、中はしっとりとした焼き上がりになるのです。
オーブンでじっくり焼いた肉を取り出して……
↓
フライパンで一面ずつ焼きあげます。使用しているフライパンは、厚さ3.2mmの山田工業所の打ち出しフライパン
↓
油をかけながら“焼き揚げ”ていきます。
さぁ、お待ちかね。『ステークフリット』のお出ましです!
表面、赤身、脂身の“グラデ食感”に
失神寸前!『ステークフリット』
写真でもはっきりわかる、表面のカリカリ、赤身の肉汁、脂身のプルプル感
ステーキを噛んだ瞬間、想像以上にカリっとした食感に驚き、その直後には赤身肉の柔らかさが舌を包み込みます。口中に肉汁がじゅわーっと広がり、それに脂身の甘みが加わってくる――。怒涛の旨味攻撃を受け、永遠に噛み続けていたくなる。そんな至福のとき。
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『ステークフリット(ステーキ・フレンチフライ)』5,120円(税抜)。この日は、岩手・きむら『短角牛のサーロイン』(1,600円/100g)の320gをセレクト
ふと、横に添えられた「キタアカリのフライ」に手を伸ばすと、なんと甘いこと。ホクホクしているのにきめ細やかで、滑らかな食感。箸休めのつもりで口にしたのに、おいしすぎて箸が休まらない……。
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『ステークフリット』に合わせるのは、イタリアのエヴィーノの赤。「肉を邪魔しないよう、ヘビーじゃなく、するする飲めるものを選んでいます」と中森氏
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ステークフリットの余韻に浸る頃、運ばれてくるのが『カチョエペペ』。しっかりとゆで上げ、ペコリーノチーズと絡ませ胡椒を加えられたスパゲットーニは、太麺でガツンとパンチのある味わい。
『カチョエペペ』900円。ほかにも、『レモンクリーム』や『ボッタルガ』(各1,000円)、『カルボナーラ』1,100円などあり(すべて税抜)
〆のアイスも食べていただきたい。この日は自家製の『ラムレーズンのアイス』。レーズンのフレッシュさと濃厚な甘みが絶品なのです。デザートは日替わりなので、その日のオススメをチェックしてみてください。
『ラムレーズンのアイス』のほかにも、『クレームダンジュ』や『ブランマンジュ』などあり。すべて600円(税抜)※デザートは日替わりで異なります
この日食べたのは、前菜2品とステークフリット、パスタにデザートで一人あたり約7,500円。このクオリティをこの価格で食べられるところに大満足!! グルマンたちが集う肉ビストロ、ぜひ一度足を運んでみてください。
【meuglement(ムーグルモン)】
電話:080-2117-5863
住所:東京都杉並区永福3-57-16 創和ビル 1F
アクセス:京王井の頭線「西永福駅」北口から徒歩3分
営業時間:[月・水・木]18:00〜L.O.22:30 、[金〜日]18:00〜L.O.22:30
定休日:火曜、ほか不定休あり
≪DATA≫
カウンター12席
平均価格(1名あたり):8,000円位
価格例:肉1,600円~/100gあたり、前菜900円~、パスタ900円~、デザートALL600円、グラスワイン900円~、ボトル5,200円~
オーダーPOINT!
じっくり焼き揚げるステーキや太麺パスタなど、やや時間のかかるメニューがあります。中森さんは一人で切り盛りしていることを考慮し、「軽め」か「がっつり」か、最初にベストな状態でオーダーするのがスマート!
飲み中心の“軽め気分”なら(2名分)-
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前菜2皿+ステークフリット+ワイン
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前菜2皿+ステークフリット+パスタ1皿をシェア+デザート+ワイン
※パスタは太麺を使用しているため、茹であがるまでに20分ほどかかります -
メニュー表(2019年6月撮影)
料理人:中森隆司さん
1984年9月生まれ、大阪府出身。大阪の調理師専門学校を卒業後、神戸のピッツエリアを経て、都内のイタリアンやフレンチを中心に修業。2011年、熟成肉の名店【アンティカ オステリア カルネヤ】ではオーナーシェフの高山いさ己氏に師事。2016年、故・勝山晋作氏の元、【祥瑞】でシェフを務める。その後独立し、2019年2月に【ムーグルモン】をオープン。
この記事を作った人
撮影/今井裕治 取材・文/嶋亜希子(ヒトサラ編集部)
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