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更新日:2023.04.04旅グルメ

博多で「一人もつ鍋」するなら! 野菜から溶け出す甘みとやさしいニンニクで味わう濃厚まろやかな“みそもつ鍋”|【博多もつ鍋 やま中 博多店】

先日、福岡出張をした際に、自分の中で「博多でもつ鍋ならココ!」と思える一軒に出合いました。プリッとした新鮮な弾力と脂の旨みを感じるもつと、野菜から甘みが出たまろやかな味噌ベースの“もつ鍋”。濃厚さとやさしさが両立する【博多もつ鍋 やま中 博多店】の“みそもつ鍋”、その魅力をレポートします!

博多で「一人もつ鍋」するなら! 野菜から溶け出す甘みとやさしいニンニクで味わう濃厚まろやかな“みそもつ鍋”|【博多もつ鍋 やま中 博多店】

オリエンタルなムード漂う異色のもつ鍋店

国内屈指のグルメタウン・福岡市博多区。東京に住む自分にとってはたまにしか来られない、美味にあふれた街。焼鳥、餃子、明太子、ラーメンなど、食いしん坊を惹きつけてやまない博多グルメの中でも、来るたびにかならず食べてしまうのが「もつ鍋」です。

何店か食べ歩き、各店のこだわりや特徴を感じつつも、これまでなかなか「マイベストもつ鍋店」を決められずにいました。そして先日、ようやく「もつ鍋ならここでしょ!」と人に教えたくなるもつ鍋に出合いました。今回は、そのときの食事をレポートしたいと思います!

    福岡市内に3店舗をもつ。今回は、博多駅徒歩3分の博多店へ

    福岡市内に3店舗をもつ。今回は、博多駅徒歩3分の博多店へ

    128席という席数でありながら、客席の間隔はゆったりしていて、パーソナルスペースが確保されています

    128席という席数でありながら、客席の間隔はゆったりしていて、パーソナルスペースが確保されています

入った瞬間から、大衆的なもつ鍋店とは違う趣を感じさせる【博多もつ鍋 やま中 博多店】。食事の後、店員さんに聞いたところ、福岡市内に3店舗ある【やま中】は、各店で内装のコンセプトが異なるそう。博多店は福岡が昔から“文化が交わる交流地”だったことにちなみ、洋の東西が交わるシルクロードをイメージした、オリエンタルなムードをコンセプトにしています。

    幾何学模様を主にした店内の意匠は、モロッコの職人さんが手づくりしたものを取り寄せているそうです

    幾何学模様を主にした店内の意匠は、モロッコの職人さんが手づくりしたものを取り寄せているそうです

早速席に着きメニューを眺めると、もつ鍋は「みそ」「しょうゆ」「しゃぶしゃぶ風」の3種類があり、一人前2,200円で二人前からの注文。

しかし、事前に「一人で楽しめるもつ鍋」があるということは調査済み。店員さんに尋ねたところ「でしたら、『やま中コース』ですね」と教えていただき、ノータイムで『やま中コース』を注文しました。

最後の〆までもつ鍋を独り占め『やま中コース』

    コースにも登場する、立派な厚みの『からしめんたい』。塩味がやさしめなので、箸休めにちょうどいい<br />

    コースにも登場する、立派な厚みの『からしめんたい』。塩味がやさしめなので、箸休めにちょうどいい

注文した『やま中コース』なんですが、まぁ〜とにかく内容の充実ぶりがすごい!!
ご覧ください。

メニュー内容

・牛の酢もつ
・せんまい
・からしめんたい
・牛ほほ肉の甘煮
・もつ鍋(みそ味、しょう油味、しゃぶしゃぶ風の中から一つ)
・追加の野菜盛りともつ
・〆(ちゃんぽん・うどん・雑炊の中から一つ)
・デザート(杏仁豆腐・抹茶アイス・あまおうアイスの中から一つ)

一名 4,680円

追加の野菜ともつ、〆に至るまで、もつ鍋をとにかく一人で、好きなペースで楽しめます。

前菜としていくつかの一品料理が登場しますが、それぞれが一人用のポーションになっているのがとてもうれしい。量的にも、値段的にも、一人だと何種類も頼みづらいですからね!

    左から『牛ほほ肉の甘煮』『せんまい』『牛の酢もつ』。3品とも雑味、えぐみなどがなく、下処理に時間をかけていることがわかります

    左から『牛ほほ肉の甘煮』『せんまい』『牛の酢もつ』。3品とも雑味、えぐみなどがなく、下処理に時間をかけていることがわかります

そしてお待ちかね、「みそもつ鍋」の入場です!

    後ろに見える薬味は、おろしニンニク、唐辛子、ゆず胡椒

    後ろに見える薬味は、おろしニンニク、唐辛子、ゆず胡椒

【やま中】さんでは、鍋はすでに火が通った状態で出てくるので、残念ながら鍋奉行はお役御免。卓上IHでぐつぐつとひと煮立ちさせ、湯気が立った写真や動画を撮影したら、すぐに実食です……!

    数種類の味噌と、いくつかの調味料を加えたオリジナルブレンドの自家製味噌をベースに仕上げたスープ

    数種類の味噌と、いくつかの調味料を加えたオリジナルブレンドの自家製味噌をベースに仕上げたスープ

まず衝撃を受けたのが、一口目にスープだけ口にしたとき。

「みそもつ鍋」というからにはみその味わいが最初に感じられるのかと思いきや、意外にもみその風味を全面に押し出しているわけではありません。深みとコクを与えているのがみそであることに間違いはないのですが、むしろ全体の調和を優先して、あえてみその風味を控えめにしているかのような。

そこに加わる野菜から出た甘み、さらにもつから溶け出した脂の旨み。特筆すべきは、一つの味や香りが突出することなく、それらのすべてがバランスよく調和していること。

“まろやか”というのが近いような気もするんですが、でもそれだけじゃ絶対に説明しきれない。あっさりだけど奥深く、濃厚だけどやさしい。

そんな味わいが、じんわりと体を温めていくのが実感できます。

    スープばかりに感動しているだけではいけません

    スープばかりに感動しているだけではいけません

おいしいスープで煮え立った野菜やもつが、おいしくないはずがありません。

クタクタになったキャベツとニラは、溶け出した脂とスープをいい感じにまとい、野菜とは思えないほどの食べ応え。噛むほどにじんわりと染み渡るような甘みが広がります。

主役のもつは、火が通ってもなお、うっすらと赤みがかっていることがなにより新鮮な証拠です。ぷりゅっと弾力があって、噛むほどに脂の旨みがじゅわり。

もつを食べれば野菜が、野菜を食べればもつが恋しくなります。

刺激少なめ、風味抜群のニンニク

もつ鍋と一緒に提供された薬味で味変をしてみようとニンニクを使ってみると、そこにも驚きが一つ隠れていました。

ニンニクをそのまま食べるとふつう、ピリッと舌に刺激を感じることが多いものですが、このおろしニンニクには、それを全く感じなかった。なのに、ニンニクの風味はしっかりとしていて、薬味としての存在感は抜群。

そういうニンニクに出合ったことがなかったので、気になって店員さんに聞いてみました。

「たくさんの種類から試してみて、うちのスープに一番相性がよかったものを使っています。じつは、もつ鍋全体にも同じニンニクを使っているんですよ」

お話を聞いていて、先ほどスープに感動したときに感じた、まろやかでやさしい印象も、このニンニクがあってのことだと気づきました。

    「じつはニンニクが変わるだけでもつ鍋の味はガラッと変わってしまうんです」と、応対してくれた浪瀬さん

    「じつはニンニクが変わるだけでもつ鍋の味はガラッと変わってしまうんです」と、応対してくれた浪瀬さん

〆の炭水化物へ

さて、おいしいものを食べている時間はあっという間。

気づけば追加の野菜ともつの分までしっかりと食べ切って、鍋の醍醐味。〆の炭水化物へと向かいます。

やっぱり、定番のちゃんぽんで……




……


………

…………だけでは飽き足らず、雑炊までいただきました。

鍋を食べている合間に煮詰まって、さらに濃厚になったスープに入れる炭水化物は、最高以外の何物でもありません。

食事の後に、改めて応対していただいた浪瀬さんにお話を聞くと、働いていても「食材の一つ一つが、【やま中】のために選ばれていることをひしひしと感じる」とのこと。

おいしいものをお客様に届けたいというひたむきな情熱がぎゅっと詰まった「みそもつ鍋」と、一人でも楽しめる懐の深さが魅力の【やま中】さん。

博多でもつ鍋を食べるなら、ぜひ伺ってみてください。(もちろんお一人じゃなくても!)

※店舗情報に記載しております電話番号は、ヒトサラ予約専用の電話番号となります

この記事を作った人

郡司 しう

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