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更新日:2026.06.26デート・会食

「広東と四川の共演」で紡ぐ、少量多皿中華の新たな幕開け。移転した【虎峰】が魅せる革新|六本木

六本木の裏路地に佇み、美食家たちを魅了し続けてきたモダンチャイニーズ【虎峰(こほう)】。2026年5月、創業10年の節目に場所を新たに移転オープンを果たしました。移転に伴いコンセプトも一新。それが「広東と四川の共演」です。これまで培ってきた少量多皿のシグネチャースタイルはそのままに、新生【虎峰】が仕掛ける中華料理の新たな可能性を味わってきました。

虎峰

異なる得意分野を持つ2人のシェフによるタッグ

    虎峰

    就任した鈴木涼介シェフ(左)と加藤一昭シェフ(右)

新生【虎峰】で最も注目すべきポイントは、異なるバックグラウンドを持つ2人の実力派シェフを招聘したことです。四川料理一筋で10年修業を積んできた加藤一昭シェフと、【聘珍樓(へいちんろう)】をはじめ、数々の広東料理店で腕を磨いてきた鈴木涼介シェフ。

    虎峰

    広東と四川の熱戦を思わせるようなラインアップに胸が躍ります

「調理法や使う食材も異なる2人の経験を、一つのコースの中で表現します」とは総料理長の金子優貴シェフ。目の前で繰り広げられるのは、広東料理の繊細な技と、四川料理のパワフルな辛みや熱さが交互に提供される今までにない楽しいコース構成です。アルコールペアリングはもちろん、ノンアルコールで楽しめるティーペアリングも健在です。

前菜8品

    虎峰

    見た目からインパクトのある前菜。左手に広東料理の、右手に四川料理のメニューが並ぶ

その楽しい組み合わせは、コースのスタートを飾る豪華な8種類のお皿からさっそく体験できます。左上から、広東料理の伝統的な魚のサラダ『縞鯵 鳳城魚滑(フォンセンユイワー)』に始まり、グラスに入った『くらげ 酢橘』や、まろやかな甘みとシャクシャク感がおいしいカボチャの『コリンキー南瓜 甘酢漬け』など、さっぱりとした爽やかなおいしさが口いっぱいに広がります。

    虎峰

    『縞鯵 鳳城魚滑(フォンセンユイワー)』。醤油ベースのソースにわさびとピーナッツのコクがほんのり香り、ポリポリとした食感がとてもいいアクセントになっています

また、あえて同じ食材を使用することで、両者の調理法やアプローチの違いを体験させるような仕掛けも。広東料理の伝統的なチャーシューは、香ばしい醤油の香りとじんわりと滲み出る深い甘み、ぶりっとした肉厚な食感が秀逸です。対する四川料理は、甜醤油という甘醤油とにんにくを使った甘辛い味付けの『雲白肉(ウンパイロウ)』が並びます。薄切りにすることで中まで味が染み込んでいて、爽やかなスパイス感の奥に先ほどと同じ肉の旨みがしっかりと感じられる、面白い食べ比べです。

    虎峰

    宮城県産の「漢方三元豚」を使用して仕上げた『叉焼』(左)と、『雲白肉』(右)

さらに薫香がフワッと鼻に抜ける伝統料理『国産鴨 樟茶鴨(ジャンチャーヤー)』や、広東の甘酢と対照的に、野山椒という青唐辛子の酢漬けとレモンを効かせた『ラディッシュ 泡菜』。青ネギと山椒のソースが鮮烈な『アオリイカ  椒麻(ジャオマー)』など、一皿ごとに目まぐるしく飽きさせません。

    虎峰

    この緻密な前菜に寄り添うのが、生産量ナンバーワンを誇る滋賀県産の煎茶。心地よい渋みと豊かな旨みが、両者の個性を品よく繋いでくれます

伝統の再構築と、驚きに満ちたスペシャリテ

広東『王林 油条 北京ダック』

    虎

    諸説ありますが、豚の丸焼きから現代の形に発展したと言われる『北京ダック』

通常きゅうりを使用する代わりにりんごを使用、そしてクリスピーに揚げたパン(油条)を包んでいます。食べた瞬間に驚くほどクリスピーな食感が響き、りんごのシャクシャク感も最高です。ここに「茉莉香片(まりこうへん)」というりんごの蜜のような香りがする台湾のジャスミン茶を合わせると、お茶の優しい渋みが全体の余韻を心地よくまとめてくれます。

四川『山形牛 水煮牛肉(シュイジューニューロー)』
広東『香港麺』

    虎峰

    四川の伝統技法が光る、山形牛サーロインを使用した圧巻の一品

火鍋仕立てのスープにくぐらせた肉は、まるでシルクのようにとろけます。肉をいただいたのちに広東料理『香港麺』を加えると、じわっと滲み出る上質な脂の旨みに細くてコシがある歯応えが絡みつく。ここに合わせるのは福建省の烏龍茶「岩茶奇蘭(がんちゃきらん)」。花のような優しい香りの後味が、濃厚なおいしさをすっきりと上品に仕上げてくれます。

四川『関イサキ 葱醤魚(ツォンジャンユー)』

    虎峰

    四川の代表料理。旬を迎えた大分県産の関イサキにセミドライトマトの旨みと葱ソースを合わせた一品。福建省のさっぱりとした烏龍茶「黄金桂(おうごんけい)」を合わせます

広東『蝦夷鮑 空芯菜』

    虎峰

    ガーリックと桜エビのような香ばしさがギュッと詰まったソースが絡み、一口ごとに新鮮な驚きがあります

四川『成都式 海老 チリソース』

    虎峰

    大ぶりのエビとひき肉の肉肉しさに感動

続いて登場するのは、私たちがよく知っているものとはひと味違うエビチリ。水分をしっかりと飛ばしてつくるのが「エビチリの本来の姿」なのだそう。ひき肉を使用しているのも特徴的。美しい脂のコクと深い旨みが口いっぱいに広がる底なしのおいしさです。本格的なぶん辛味はやや強めですが、食材のおいしさを引き立てるバランスのよさがさすが。合わせるのは、甘く豊かな香りが魅力的な台湾の「蜜香紅茶」です。

四川・広東『信玄鶏手羽先 辣子鶏(ラーズーチー)』

    虎峰

    豪快に敷き詰められた唐辛子の“布団”の上に手羽先が乗っている、広東と四川の魅力がミックスされた一皿

広東料理の焼物である手羽先に水飴をかけて一晩干し、表面をパリっと仕上げています。手羽先の中には、旬のシソを使った鶏肉の餡が隠れています。四川料理の辣子鶏を表現したしっかりとした辛さの中でシソの爽やかさが絶妙にマッチ。中から溢れる肉汁と合わさる同店のスペシャリテです。この熱気を、京都の玄米茶の香ばしくエレガントな香りが優しく包み込んでくれます。

広東『しらす 炒飯』
四川『陳麻婆豆腐』

    虎峰

    コースの締めくくりには、肉厚なしらすが乗ったふかふかの『しらすチャーハン』と、透明感のあるオイルにコクと辛みが溶け込んだ『麻婆豆腐』が一緒に登場。パラパラのチャーハンが麻婆豆腐を優しく受け止める、新しい食体験

広東『吉切鮫 金湯(ガムトン) 雪若丸』

    虎峰

    上位のコースでは、気仙沼産のヨシキリザメのフカヒレを贅沢に乗せた「フカヒレご飯」も選べます。お好みで黒酢をかけて

広東『海老 雲呑麺(ワンタンメン)』

    虎峰

    身体にじんわりと染み渡るような深い旨みのスープに、黄ニラの独特な甘みと香りが印象的なエビワンタン。そっと寄り添うのは徳島県の伝統的な発酵茶「阿波番茶(あわばんちゃ)」です

広東『マンゴープリン ココナッツエスプーマ』
四川『花山椒 ガトーショコラ 英徳紅茶』

    虎峰

    デザートには、ココナッツミルクのエスプーマ、ライムの皮の爽やかな香り、マンゴーのフレッシュさが合わさった一皿のあとに山椒の香りがしっとり効いたガトーショコラが提供されます

15席のカウンターで目撃する、新たな中華料理

    虎峰

    ライブ感のあるカウンター15席のみ、洗練された雰囲気の店内

店内はわずか15席のカウンターのみ。目の前で二人のシェフがそれぞれの包丁を握り、鍋を振り、料理を仕上げていく臨場感を間近で楽しめます。「広東」と「四川」それぞれの魅力が六本木で出合った新たな【虎峰】が見せるのは単なる移転だけではありません。中華料理の新しい楽しさとおいしさの幕開けです。

【虎峰】
お問い合わせ先電話番号:03-3478-7441
住所:東京都港区六本木 3-14-16

この記事を作った人

宿坊アカリ

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