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更新日:2017.11.10食トレンド デート・会食 グルメラボ

世界が注目!フランスのトップパティシエ、ジル・マルシャル氏にインタビュー

21歳で【ホテル・クリヨン】のスーシェフに抜擢、以降【プラザ・アテネ】、【ホテル・ル・ブリストル・パリ】のシェフ・パティシエ、【メゾン・デュ・ショコラ】のクリエイティブディレクターを経て自店を開店。パリっ子たちが通いつめる人気パティシエにインタビュー!

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    気さくで、お茶目なジル・マルシャル氏。カヌレのレシピ動画製作中に、こんなポーズで写真を撮らせてくれた

15歳から始まった、天才パティシエが辿った道

2011年にはフランスの雑誌にて「世界の優れたパティシエ10人」に選ばれた、ジル・マルシャル氏。パティスリー界でもトップの実力を誇るパティシエの一人だ。

マルシャル氏がパティシエを目指したのは15歳のとき。12、3歳からすでにパン屋で手伝いなどをしていたマルシャル氏は、お菓子作りに興味を持って両親がすすめてくれたメッスにある【クロード・ブルギニオン】に入った。ここでは、ヴィエノワズリーからプチガトー、ショコラ、ガレット、シュー……。フランスのお菓子の基礎を徹底的に学んでいく。

「この店が僕の原点です。ここで師匠がクラシックな技術を、魂を込めて教えてくれました。彼からは技術だけでなく、フィロソフィーも学んだ。彼は自分が教えた弟子たちをいつも誇りに思ってくれていました」

この店で2年、若きマルシャル氏はスポンジが水を吸うがごとく教えられたことを吸収し、
ニツ星レストラン【ジャン・バルデ】でレストランデセールを学び、当時ルレ・デセールの会長の店だったリュクサンブールにある【ピット・オベルワイス】を経て、21歳の若さで、【ホテル・クリヨン】のスーシェフとして活躍する。

    現在開催中の、ハイアット リージェンシー 東京「ジル・マルシャル フェア」で販売しているジル・マルシャル氏のケーキの数々

そんな若き才能にいち早く目をつけたのが、当時三ツ星だったパリの【タイユヴァン】のオーナー、ジャン・クロード・ブリナ氏だった。ブリナ氏がアドバイザーを務めていたレストランのシェフ・パティシエに24歳で抜擢され、新しいレストランの一ツ星獲得に貢献し、見事その期待に応える。

さらに、今度はそこに食べにきた【プラザ・アテネ】のディレクターの目に留まり、同ホテルにスカウト。そこで29歳の若さでシェフ・パティシエに! 引く手あまたとはこのこと。この頃には、マルシャル氏の才能は、ガストロノミー界の中では知られることとなっていた。

3年がたった頃今度は【ホテル・ル・ブリストル・パリ】のカリナリーチームが全員変わるタイミングで、シェフ、エリック・フレション氏から一緒にやらないかと声がかかり、1999年からシェフ・パティシエとして充実した7年間を過ごす。

「エリック・フレションとぜひやってみたいと思いました。彼は偉大なシェフです。ブリストルでの経験は本当にすばらしかった。25人のチームで仕事をし、そのチームでの仕事がとても楽しかった。若いベーカーを何人も育てました」
パリの1、2を争うパラスホテルのシェフ・パティシエを歴任し、2006年にはパリ市から功労賞も授与され、まさに世界のトップパティシエとしてガストロノミー界の中心を走っていたマルシャル氏。その一年後、また転機が訪れる。

“より国際的な経験ができる”という思いから【メゾン・デュ・ショコラ】のクリエイティブディレクターに就任したのだ。そしてそこから5年後、いよいよ自店をオープンする。

「カカオのプランテーションなどの現状を見る機会に恵まれるなど、いい経験をさせてもらえました。けれど息子が“パティシエ”になりたいって言ってくれて。彼に残す店をつくろうと思い自分の店をオープンさせたのです」

大切なのは、“クラシックな技術で極上の素材をシンプルに作る”こと

  • モンマルトルにある、ジル・マルシャル氏の店。いつも店内は多くの人でにぎわっている

マルシャル氏が自店をオープンしたのは、モンマルトル。パリの中でも下町の雰囲気が漂うところだ。華やかな場所でパティシエとして活躍していたマルシャル氏が店を出すにはちょっと意外な場所。そのことについて聞いてみると、

「なんで18区に出すの? って聞かれることが多かったですよ。でも僕はこのエリアの雰囲気が好きなんです。アーティストが多かったり、ものづくりのフィロソフィーがある。パティシエって職人ですから、職人が仕事するにはいい場所だなって思います。そして、周りにパティスリーがなかったのも決め手でした」と答えてくれた。

パリの中心からは少し離れていたとしても、すぐにパリ中から彼のお菓子をもとめて買いに来る客が引きもきらない状態に。店のショーケースを飾るのは、美しいケーキ、そして素朴な見た目ながらとびきりおいしい焼き菓子たち。人々を魅了するお菓子にはどんな魔法がかかっているのだろうか?

「特別なことはなにもありません。大切なのは、極上の素材を使うことと、技術、レシピのバランス」というマルシャル氏。特に素材の質には神経を使い、いい素材に向き合うと、自然にどんなクリエーションにするのかという発想が生まれてくるという。
「複雑なものはだめ。シンプルなものが一番いい。考えたことをレシピにバランスよくまとめる作業は特に大事です」。そうして作ったレシピはきっちりとチームに説明し、厳格に、厳密に再現されていく。

初公開! ジル・マルシャルのカヌレ・レシピを動画で紹介

輝かしいキャリアで培った目ききで、極上の素材を選び、パティシエの見習いとして働き始めた頃に師匠から叩き込まれたクラシックの手法をおろそかにすることなく磨き続け、天性のセンスでお菓子を作り上げる。なにも特別なことをしていないように見えるけれど、この信念が一見普通の見た目の焼き菓子でも、ハッとするようなおいしさを生み出す秘訣なのだ。

そんな、マルシャル氏がなんと! ヒトサラだけに特別に“カヌレ”の作り方を動画で教えてくれた。

「これからは若手にクラシックなレシピを学ぶ場を作り、そのレシピを伝えていきたい。自分のレシピを公開することはむしろうれしいことです」

世界初公開、正真正銘の彼のオリジナルレシピ、ぜひチェックしてほしい。

ジル・マルシャルのスイーツが食べられるフェアが開催中

    【カフェ】で食べられる、「ジル・マルシャル スイーツセット」

11月30日(木)まで、ハイアット リージェンシー 東京にて「ジル・マルシャル フェア」が開催中。ロビーフロア・2Fの【カフェ】では、本店でも出していない、デセールをコース仕立てで用意。「ホテル・ル・ブリストル・パリ」時代のスペシャリテをアレンジした「サバイヨンショコラとなめらかなキャラメル、グラン マルニエのグラス エキゾチックフルーツのネクター」ほか全3皿にプティフールと、マルシャル氏の世界観に浸れる内容です。「ラウンジ」では【メゾン・デュ・ショコラ】時代のスイーツをアレンジしたものから現在までのスイーツをプレート仕立てで用意。ヒトサラレシピ動画でご紹介中の“カヌレ”も味わえます。

東京都新宿区西新宿2-7-2
ハイアット リージェンシー 東京
℡03-3348-1234(代表)

この記事を作った人

山路美佐(ヒトサラ編集部)

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