銀座|繊細な季節の移り変わりを愛で、“きょう”のひと時を愉しむ。大人の隠れ家割烹【割烹きょう】
日本の美しい春夏秋冬の流れ。その移り変わりを、さらに目に見えないほどのかすかな揺らぎで繊細にとらえた“二十四節気”がもたらすのは、その時期にしか出会えない季節の恵みです。銀座【割烹きょう】は、そうした二十四節気の旬の食材を用いた“今日”ならではの一番を楽しませてくれる大人の割烹。カウンターに座れば香り、音、温度、すべてがやさしく響き合う、五感で楽しむ食の舞台がそっと始まります。
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二十四節気を味わう、銀座の隠れ家
季節を纏うおまかせコース
「本当の“おいしさ”を伝えるのが自分の仕事」
二十四節気を味わう、銀座の隠れ家
二十四節気が織りなす旬の食材を楽しむことができる【割烹きょう】
日本の四季がもたらす旬の食材。それを、さらに二十四節気に細分化し突き詰めた食材で料理を饗してくれると耳にし、ずっと気になっていた一軒があります。それが、【割烹きょう】。
ふとあたたかな日差しに包まれる瞬間が増えてきた、3月末。いわゆる二十四節気で言う「春分」の日に、足を運んでみました。
一瞬にしてその世界観に惹き込まれる、まるで舞台の始まりを告げるようなオシャレな空間
宝町駅から徒歩約4分・銀座1丁目駅から徒歩5分の位置にある【割烹きょう】。ビルの8Fへエレベーターで上がり店内へ進むと、まず最初に見たことのないようなカウンター席のある空間に驚きます。
それは、日本料理店や割烹の言葉から連想するような直線式のカウンターではなく、料理人を取り囲むように席が配置された、木の温かみが全面に出された曲線がおもしろいカウンター席。随所に植物や食器、そして今日使うであろう調理器具もいくつか配置され、黒い内壁がそれらを浮かび上がらせている様子はまるでお店全体がひとつの舞台のよう。一気に【割烹きょう】の世界観へと惹き込まれていきます。
「ここから好きなものを選んでください」と、のちに日本酒を選んだ際に渡してもらえた多彩なグラスたち。最初はカウンターに佇んでいたところからスッと目の前に登場する様は、グラスも一人の“役者”のよう
季節を纏うおまかせコース
この日の「春分」で掲げられていた食材は、「鯛・ほたるいか・そら豆」。まさに今日、この瞬間に味わいたい旬のラインナップを見て心が躍ります。ある日の『おまかせランチコース』がいよいよスタートしました。
ある日の一品目に登場した『そら豆の擦り流し』。中央には車海老の真薯。ふわっと優しく身体があたたまり、春分を告げるそら豆の自然の香りに包まれていきます
思わず美しさに声が漏れてしまった、この日の季節の『八寸』。桜鱒やホタルイカ、桜の花びらを混ぜたジュレを使用した一品や、桜葉で包んだ桜鯛の鮨……と、春の香りをのせたお皿に、思わず“お花見”をした時のような感動を覚えました
お料理を進めるたびに何度も魅了されるのは、【割烹きょう】の大将、有賀さんの素材を活かした仕立ての数々。例えば春の自然のグリーン香る『そら豆の擦り流し』に使用されているのは浅利のだしだけで、ほのかに感じていたのはその塩味だったのだそう。
「良い素材は、素材そのものが味を出してくれる。だからあえて他の味付けを加えることはしたくないんです」と話す、シンプルに素材のおいしさを活かす調理法を主体とした有賀さんのこだわりが叶うのは、これまで培われてきた確かな技術があってこそ。そうして味わった“春分の旬の味覚”は、どれも深く頷きたくなるものばかりでした。
鹿児島県産の桜鯛、新わかめ、セリを使用した一品。鯛の表面には焼き目がつけられ香ばしく、そして身はふっくら柔らかです。鰹と鯛のあら汁でとっただしの香りも素晴らしく、その静かな透明感には最後の一滴までうっとりします
火入れ具合の抜群なこの日のメイン。添えられた粒山椒・おろしたてのわさびとともにいただきます
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有賀さんの得意とする鰻は焼き方にこだわっており、皮パリッ・中ふっくらと仕上げられた逸品です
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贅沢な炊き立ての土鍋ご飯と、可愛らしい小粒なめこが入ったあおさのお味噌汁、そして手作りのお漬物とともに
新鮮ないちごにアイス、練乳。ひんやり爽やかなデザートで、コースの締めくくりに心地の良い余韻を残してくれます
ドリンクも種類多く、希望によっては“季節のお酒”の用意も。ちなみにこの日の季節のお酒を伺うと、ボトルに桜の花びらの絵が舞う、微発砲の季節限定酒「甲子春酒香んばし」をご提案頂けました。料理を妨げない春風のようなフレッシュな飲み心地で、料理・ドリンクの細部まで「二十四節気」を愉しめる構成に嬉しくなります。
「本当の“おいしさ”を伝えるのが自分の仕事」
【割烹きょう】の大将、有賀 孝さん
大将・有賀さんは、ホテル・結婚式場・銀座の有名店・割烹料理店などを経た後、株式会社うかいに入られ副料理長としてもご活躍されてきた方。2025年に独立し【割烹きょう】をオープンさせてから約1年が経つ今、さらに“素材”を見つめるため、その元となる様々な場所にも足を運びたいと話します。
「ただ料理をつくるのではなく、農家さんや蔵元さんの想いを知った素材でつくる。そうした人との繋がりで見えてくる本当の“おいしさ”を伝えるのが自分の仕事です。」
そう話しながら目の前で進んでいく丁寧な仕事は、ずっと眺めていたくなる鮮やかさ。フワッと立ち上る湯気とともに広がる香りや、ジュウッと焼き目を付ける音、包丁さばき……まさに五感で楽しめるその舞台は、二十四節気のごとく今だけの貴重な瞬間を心にとどめておきたくなるひと時でした。
この記事を作った人
鈴アヤ(ヒトサラ編集部)
都内の新店や話題のお店を中心に、取材・ライティングをしているヒトサラ編集部メンバー。「オシャレランチ」「デート向き・夜景が見える」「ペアリング」の言葉に反応しがち。Instagramアカウント名は『あむグルメ』
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