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頑固な店主がつくる、優しいカレー【吉田カレー/荻窪】| ヒトサラ Bグルマン部 #5

“B級グルメ美食家”たちが集い、愛するお店を熱く語る「ヒトサラ Bグルマン部」。今回のテーマは、見ているだけでお腹が空いてくる「“男の”インスタ映え」、カレー編です! 世間で流行の、キレイやかわいいインスタ映えではなく、“シズル感”と“ワクワク感”のあるカレー屋、荻窪の【吉田カレー】をご紹介します!

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Bグルマン部 今回のテーマ
「“男の”インスタ映え」

 カレーの話ばかりしていたら、「君と話すとカレーを沢山食べた気になる」と言われ、一緒にカレー屋に行ってくれる人が減りました。

どうも、ヒトサラ編集部「Bグルマン部」カレー担当の関口です。
今回のテーマは、見ているだけでお腹が空いてくる「“男の”インスタ映え」。トッピング次第でボリューミーにもシックにもなる変幻自在のカレー店、荻窪の【吉田カレー】をご紹介します!

【吉田カレー】
至高の味にありつくまでのルール

    こんな張り紙がしてはあるが、それでもここのカレーを求めて連日行列が絶えない

 さて、今回の【吉田カレー】だが、最初に言っておこう。このお店、かなり特殊である。店に着いてから注文するまでに、事前に知っておくべきルールがいくつもあるのだ。そりゃあそうだ。至高の「“男の”インスタ映え」カレーにそう簡単にありつけると思っていただいては困る。

まずは入口をみつけよう

 まず初めにすべきことは「お店を発見すること」である。何を当たり前のことを……と思ったあなた! 入口は営業中もシャッターが半分しか開いていないのだ。一見さんには分かり辛いこのお店、まずは発見することが最初のミッションである。

    店内に入るには、この閉まりかけのシャッターをくぐり、薄暗い階段を上る。まるで異世界に繋がるトンネルのようだ

シャッターの先は薄暗い階段だ。大抵人が並んでいるのだが、夜に行くとちょっとした恐怖。皆、無言でスマホをいじっていて、暗闇に照らされた顔がボヤーっと空中に浮いているように見えるのだ。
時間帯によっては外の道にまで行列ができることもある。順番を待ち、無事に店内までたどり着いても焦ってはいけない。

「鋼鉄のおきて4箇条」を順守せよ

    扉を開けた正面の壁に貼ってある「鋼鉄のおきて4箇条」

これが有名な【吉田カレー】名物、「鋼鉄のおきて4箇条」。こんな張り紙をされると「なんだか恐そう……」と思うだろうが、安心してほしい。これは、たったひとりで店を切り盛りする店主が、お客様に最短でカレーを出せるように考え抜いた、いわば最大限の「おもてなし」なのだ。

    席はカウンターが3席と、最大4名までのテーブル席の、計7席

店内には注意事項が散在しているので、ここに書いていないものも含めて簡単にルールをまとめると、

気をつけるべき点はこんなところだろう。書き方に威圧感があるだけで、考えてみれば普通のことかもしれない。実際、このルールさえ守っていれば特に何事もなく、最高に美味いカレーにありつける。
(筆者も初訪問時はビビッていたが、ひとりで美味しそうに食べている20代前半の女の子の姿を見て安心したのを覚えている。)

辛い中にも甘さすら感じる、
“フルーティ”なカレールー

    メニューの中でもベーシックな組み合わせ『並盛/MIX+キーマ』1,150円(税込)

 さあ、席に着いたらいよいよ注文だ! ここのカレーは「トッピング」で自分好みの味にしていくスタイルなので、お店に入る前に下記のメニュー表に目を通しておいた方がいい。着席から間もなく注文を聞かれるので、できれば並んでいる間に決めておくといいだろう。

  • まずはルーの辛さと、ご飯の量を選ぶ。そこにトッピングで味を足していくのが【吉田カレー】のスタイルだ

  • 人気トッピングであり、ほとんどの人が注文するのが「キーマ」。メニュー表のところどころに“吉田節”が炸裂している

おすすめのトッピングについてはしっかりと後述するが、まず最初に触れておきたいのはこの“フルーティ”なルー。筆者がおすすめするのは甘口と辛口の「MIX」だ。
写真はキーマカレーをトッピングしたMIXなのだが、この二層に分かれたキレイなラインが分かるだろうか……。

    矢印のあたりから円状に、辛口と甘口の境目ができている。スマホの画面をめいっぱい明るくして見てほしい

辛口と甘口を交互に食べても良し、混ぜて食べても良しなのだが、特筆すべきはそのフルーティな甘味と香りである。
【吉田カレー】のルーは野菜と果物をベースにつくられているので、優しく爽やかな味わい。辛い中にも甘味がしっかりと感じられ、後から爽やかな香りが広がるこの感覚は、ここにしかないオリジナルだ。甘口部分ではよりクリアにその甘味が感じられる。

また、ルーには小麦粉を使っておらず、無添加、無化調なのも【吉田カレー】の特徴。威圧感のある店構えとは裏腹に……(笑)、体にとっても優しいのだ!

    キーマには玉子が乗っている。まずはキーマだけで食べてその旨味を味わってから、次に玉子を絡めて風味の違いを楽しむことをおすすめする

見よ、このフォトジェニックなまでのキーマカレーを! ここのキーマは独特の旨味を有している。どうやらシナモンが入っているらしい。ルーが“あっさり”なのに対し、キーマは“旨味”の部分を担っているので互いの相性が抜群だ。ゆえにほとんどの客がキーマカレーをトッピングする。

  • 玉子をこうして……

  • こうする瞬間はいつもたまらない

それではここから、そのほかのトッピングについても深堀りしていこうと思う。今回のテーマである、見ているだけでお腹が空いてくる「“男の”インスタ映えカレー」のトッピングを伝授しよう。

好みの味に足し引きしていく、
自分だけの“トッピング”

 ここからは、筆者がおすすめするトッピングのバリエーションを紹介していく。長文なので、まずは写真を見てから、気になったトッピングの説明を中心に読んでほしい。

トッピング「キーマ」

    『並盛/MIX+キーマ』1,150円(税込) トッピングはキーマだけで頼む人も少なくない

 こちらは上述したキーマカレーのトッピング。一番ベーシックで、ここに色々と足していくことで、シックにもボリューミーにもなる変幻自在のカレーである。

トッピング「豚+キーマ」

    巨大な豚肉の塊が入った『並盛/MIX+豚+キーマ』1,500円(税込)

 キーマに巨大な豚肉の塊をトッピングした『並盛/MIX+豚+キーマ』。この豚肉はとっても柔らかく、口の中で本当にとろけてしまうのだ。初めて食べる人は、感動することだろう。

  • 見事な迫力のトッピング「豚」350円(税込)

  • 身はスプーンで崩して食べられるほど柔らかく煮込んである

トッピング「豚+チーズ+中華アチャール+キーマ」

    炙りチーズと特性アチャールをプラスした『並盛/MIX+豚+チーズ+中華アチャール+キーマ』1,750円(税込)

「豚」に更にトッピングを上乗せすることで、かなりのハードボリュームなカレーの完成! これこそが「“男の”インスタ映えカレー」である。
この組み合わせ、「チーズ」と「豚」の旨味を堪能した後、「中華アチャール」が口をリセットし、また「豚」をかじりたくなるという無限ループが生まれ、最高に美味い。

だが、本当にボリューム満点なので、食べ切る自信がない人はむやみにトッピングを注文するのは避けるべし。
ご飯の量は「小」のほか、値段は変わらないが「小より少なく」や豚肉の小さいサイズも注文可能だ。食べ切れる範囲で注文することを心がけよう。
(メニュー表にもあるが、「食材を無駄にしたくない」という店主の思いから、頼み過ぎて残した場合は別途処理代を払うことになる)

    「中華アチャール」150円(税込) にんにく、しょうが、ねぎ、複数のスパイスが入った、カレー玄人におすすめのトッピングだ

トッピング「納豆+中華アチャール+キーマ」

    納豆までもを包み込む【吉田カレー】のルーに感動してしまう『並盛/MIX+納豆+中華アチャール+キーマ』1,400円(税込)

 最後は変わり種、「納豆」トッピングをご紹介しよう。こちら、【吉田カレー】のルーの特徴を一番感じ取れるトッピングなのではないかと筆者は思っている。
味も香りもクセの強い納豆だが、フルーティなルーが上手くそれを包み込むのだ。納豆のもつなめらかさと、あっさりしたルーが上手く共鳴し、自然な旨味となって口の中に広がる。
本当に美味しいので是非、試してほしい。

最後に――

 決して客に媚びず、誇りとこだわりを持ってカレーをつくり続ける【吉田カレー】。店主の仕込むルーからは、どんなトッピングをも受け止める“優しさ”を感じることができる。
入口には注意書きがべたべたと貼ってあり威圧感すらあるものの、帰りの階段には気遣いの張り紙が。きれいに完食して帰るお客さんには、とことん“優しい”お店なのである。

【吉田カレー - YOSHIDA CURRY】

  • 電話:非公開
    住所:東京都杉並区天沼3-8-2
    アクセス:JR線・東京メトロ丸の内線「荻窪」駅から徒歩6分

  • 営業時間:11:30~13:50、17:30~20:00
    定休日:水曜・木曜・日曜・祝日
    ※営業時間は日によって変動あり。詳しくは下記リンク先のホームページを参照

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この記事を作った人

関口 潤(ヒトサラ編集部)

「ヒトサラ Bグルマン部」カレー担当。ママチャリを乗り回して都内のカレー屋巡りをするのが日課で、愛用のスマホケースからは染みついたカレーの匂いがほんのり香る。カレーを愛しカレーに愛され、カレーを中心とした生活を送る男。

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