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更新日:2026.10.02旅グルメ

鎌倉|元公邸料理人が手掛ける古民家割烹【料理屋 大三】へ。名物「鯛めし御膳」を小町通りの隠れ家で味わう

鎌倉の観光エリア・小町通りの路地裏に、元公邸料理人が手掛ける日本料理店【料理屋 大三】が移転オープンしました。昭和35年に建てられた趣のある古民家空間でいただくのは、店主の故郷・愛媛県今治市の郷土料理「鯛めし」をはじめとする本格和食。今回は、日常の喧騒を忘れて味わいたい、1日10食限定のランチ「鯛めし御膳」をいただきました。

【料理屋 大三】の鯛めし

鎌倉・小町通りの喧騒を抜けた先に佇む、歴史ある数寄屋造りの古民家

    【料理屋 大三】 の外観

    路地裏にそっと暖簾を掲げる【料理屋 大三】

  • 【料理屋 大三】 の外観

    築66年の風情ある古民家が温かく出迎えてくれる

  • 【料理屋 大三】 の外観

    庭園には台湾にゆかりのある石灯籠が佇む

鎌倉で12年にわたり食通たちを魅了してきた【料理屋 大三】が、小町通り近くの情緒あふれる古民家へ移転リニューアルしました。店主の橋田大三さんは、京都の老舗料亭【山荘 京大和】などで研鑽を積んだ後、駐スペイン日本大使公邸やパリOECD日本政府代表部全権大使公邸などで公邸料理人を歴任。外務省より優秀公邸料理長表彰を受賞した経歴を持つ実力派です。海外で培ったもてなしの心と長年培った日本料理の伝統技法を携え、12年間歩んできた鎌倉の地で、また新たな一歩を踏み出しました。

    贅沢にも庭を眺められるテーブル席は個室としても利用可能

    贅沢にも庭を眺められるテーブル席は個室としても利用可能

    店主や女将との会話や手さばきも楽しめるカウンター席

    店主や女将との会話や手さばきも楽しめるカウンター席

店舗として再生された建物は、昭和35年に建てられた数寄屋造りの古民家。立派な梁や和室の造りを極力活かした店内には、カウンター7席とテーブル10席が配され、ゆったりとした時が流れています。

移転の背景について「キプロスで出合った猫が17歳を迎え、老猫とともに過ごせる店舗兼自宅を探していたんです」と語る女将の橋田和江さん。店内の一角はギャラリーとしても展開され、日本各地の陶芸や漆芸などの工芸品が飾られているほか、店主や女将が海外生活の中で出合った調度品も自然な形で調和しています。

釜から立ち上る湯気と香りに高まる期待。店主の故郷・今治の味を昇華した「鯛めし」

    1日10食限定の「鯛めし御膳」6,000円(1ドリンク付)。『季節の彩り八寸』や茶碗蒸し、選べるメイン、デザートまでついた贅沢な内容

    1日10食限定の「鯛めし御膳」6,000円(1ドリンク付)。『季節の彩り八寸』や茶碗蒸し、選べるメイン、デザートまでついた贅沢な内容

今回の移転を機に、新たにスタートしたのが1日10食限定のランチ「鯛めし御膳」。鎌倉散策の合間に気軽に本格和食を味わえるとあって、早くも注目の的となっています。この日は「鯛めし御膳」をいただくことに。

    旬の恵みと繊細な職人技が詰まった『季節の彩り八寸』

    旬の恵みと繊細な職人技が詰まった『季節の彩り八寸』

まず席に運ばれてきたのは、目にも美しい『季節の彩り八寸』。四万十川の川海老や新銀杏の素揚げをはじめ、真鯛の手まり寿司、だし巻き玉子、鮎の甘露煮、石川小芋のきぬかつぎ、茹でピーナッツなどが色鮮やかに盛り付けられています。一品一品に職人の確かな手仕事と季節の移ろいを感じる料理を引き立てるのは、江戸後期の古伊万里をはじめとする趣ある器。山形の庄屋の蔵から出てきたという貴重な骨董品もあり、目でも味わう和食の醍醐味を存分に堪能できます。

    注文ごとに固形燃料で一合ずつ炊き上げる「鯛めし」

    注文ごとに固形燃料で一合ずつ炊き上げる「鯛めし」

    鯛めしに加えて、味噌汁と香の物(漬物)もセットに

    鯛めしに加えて、味噌汁と香の物(漬物)もセットに

看板料理の「鯛めし」は、店主の故郷である愛媛県今治市の郷土料理。来島海峡の激流で育った身の引き締まった天然鯛を使用しています。一度焼き上げてから炊く一般的なスタイルとは異なり、熱湯で霜降りにした生の鯛をそのまま釜へ投入し、約20分かけて卓上でじっくりと炊き上げるのが【料理屋 大三】流。

でき立ての蓋を開けると、ふわりと立ち上る香ばしい湯気とだしの香り。生のまま炊き込むことで生まれる鯛の身はどこまでもふわふわで、旨みがご飯一粒一粒にまで優しく染み渡ります。一人前一合という満足のボリュームも心地よく、食べきれなかった分はお持ち帰りできる気配りも嬉しいポイントです。

  • 「嶺岡豆腐」を用いた『ごま豆腐』と自家製の『ヨーグルトアイスクリーム』

    「嶺岡豆腐」を用いた『ごま豆腐』と自家製の『ヨーグルトアイスクリーム』

  • 今治の地酒など、料理を引き立てる日本酒も豊富

    今治の地酒など、料理を引き立てる日本酒も豊富

「鯛めし」を堪能した後は、デザートの『ごま豆腐』へ。江戸時代に牛乳と本葛を練って作られた「嶺岡豆腐」の製法をベースにした一品で、まろやかなコクと葛ならではの滑らかな舌触りが口いっぱいに広がります。 また、お酒ソムリエ(唎酒師)の資格を持つ女将が厳選した日本酒とのペアリングもおすすめ。今治の地酒「山丹正宗」をはじめ、料理と引き立て合う一杯が至福のひとときを演出してくれます。

    ディナーメニュー「月替わり旬菜おまかせコース」13,200円(2時間制1名様~利用可能/※要予約)。内容:先付け、お吸い物、前菜盛り合わせ、お造り、炊き合わせ、強肴、ご飯、デザート

    ディナーメニュー「月替わり旬菜おまかせコース」13,200円(2時間制1名様~利用可能/※要予約)。内容:先付け、お吸い物、前菜盛り合わせ、お造り、炊き合わせ、強肴、ご飯、デザート

温かな「おもてなし」に心が解きほぐされる、アットホームな割烹体験

    アットホームな笑顔で出迎えてくれる店主の橋田大三さんと、お酒ソムリエ(利き酒師)の女将・橋田和江さん

    アットホームな笑顔で出迎えてくれる店主の橋田大三さんと、お酒ソムリエ(利き酒師)の女将・橋田和江さん

割烹や日本料理店と聞くと、「マナーが難しそう」「少し敷居が高い」と身構えてしまう方も多いかもしれません。しかし【料理屋 大三】が何より大切にしているのは、「分からないことは何でも気軽に聞ける、フレンドリーでアットホームな店づくり」です。

料理の背景やお酒の合わせ方など、気になることを尋ねれば店主や女将が笑顔で気さくに教えてくれ、その心地よい距離感に緊張も自然と解けていきます。玄関を飾るメニューのイラストをはじめ、長年この店を愛し続けるファンが多い理由も、そんなお二人の温かな人柄に触れれば納得がいくはず。

  • 毎年年末に訪れるという常連客が描いた温かみあふれるメニューイラスト

    毎年年末に訪れるという常連客が描いた温かみあふれるメニューイラスト

  • 日本の工芸美と欧州のアンティークが調和する、心地よい和みの空間

    日本の工芸美と欧州のアンティークが調和する、心地よい和みの空間

伝統的な和食の格式を保ちながらも、肩肘張らずに旬の味覚とお酒を心から楽しめる【料理屋 大三】。旅の立ち寄りにはもちろん、大切な人との会食や記念日、家族のお祝いごとまで、どんなシーンも優しく包み込んでくれる懐の深さがあります。

世界基準の確かな料理技術と、実家へ帰ってきたかのような温もりあふれるおもてなし。鎌倉の地で進化を続ける【料理屋 大三】で、心もお腹も満たされる特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

料理人プロフィール

  • 店主・橋田 大三(はしだ だいぞう)さん

    愛媛県今治市出身。京都の老舗料亭【山荘 京大和】や兵庫「舞子ホテル」などで12年間修業を積んだ後、駐スペイン日本大使公邸およびパリOECD日本政府代表部全権大使公邸にて5年間、公邸料理人を務める(外務省より優秀公邸料理長表彰を受賞)。キプロスでの日本食レストラン立ち上げを経て帰国し、2014年に鎌倉で【料理屋 大三】を開業。2026年に小町通りへ移転。

この記事を作った人

取材・文/嶋亜希子(ヒトサラ編集部)

東京・下町出身。アパレル業界を経て出版社へ。12年勤務し、編集長も務める。その後「ヒトサラ」で編集を担当し、現在はグルメ業界9年目。パンとフルーツが好きで日々の楽しみに。@papapa_paaan

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