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更新日:2024.11.26旅グルメ

<Day1>誕生から30周年を迎えた本格麦焼酎「隠し蔵」、そのおいしさの秘密を探る旅へ|鹿児島県いちき串木野市

1994年の発売以来、幅広い世代から愛され続けている本格麦焼酎「隠し蔵」。そのおいしさの秘密を探るため、鹿児島県いちき串木野市にある「濵田(はまだ)酒造」を訪れることに。そこでは、ブレンダー・大園栄作さんの案内で普段は入ることができない蔵の見学やテイスティング体験、そして鹿児島県の食文化や薩摩の歴史について学ぶことができました。

<Day1>誕生から30周年を迎えた本格麦焼酎「隠し蔵」、そのおいしさの秘密を探る旅へ|鹿児島県いちき串木野市

本格麦焼酎「隠し蔵」
  • 2019年に国際評論会で「Best of Shochu」を受賞し、2022年には累計出荷本数1億本を突破した「隠し蔵」。発売から30周年を記念し、キャンペーンを開催中です。

    詳しくは、隠し蔵 30周年記念「選べる琥珀のときめきキャンペーン」公式ページをご覧ください。

10月中頃、私は焼酎蔵や樽の貯蔵庫の見学に加え、鹿児島県の食や薩摩の歴史などを学ぶツアー「鹿児島県いちき串木野市を巡る1泊2日の隠し蔵メディアツアー」に参加するため、いちき串木野市へと向かいました。

    鹿児島県西部、東シナ海に面したいちき串木野市

    鹿児島県西部、東シナ海に面したいちき串木野市

鹿児島県は芋焼酎の産地として広く知られ、さつま芋の生産量や、焼酎の蔵元の数も110社と日本一を誇ります(2024年11月現在)。18世紀に琉球から伝わったさつま芋がシラス台地での栽培に適していたことから鹿児島県全域へと広がり、それをきっかけに芋焼酎づくりが定着したそうです。

    九州南部に広がるシラス台地は天然のろ過装置として機能し、やわらかくておいしい地下水を生み出しています

    九州南部に広がるシラス台地は天然のろ過装置として機能し、やわらかくておいしい地下水を生み出しています

今回訪れたいちき串木野市は、江戸時代に参勤交代で栄えた宿場町。昔からマグロの遠洋漁業が盛んで、つけあげ(さつま揚げ)などの海の幸と、ポンカンをはじめとする柑橘類の山の幸が豊富な“食のまち”としても知られています。また、いちき串木野市は鹿児島県内で2番目に蔵元が多いエリアで、8つの焼酎蔵が密集し、「いちき串木野市本格焼酎で乾杯を推進する条例」(※1)が制定されるなど、全国有数の“焼酎のまち”でもあります。

    明治元年創業、「伝兵衛蔵(でんべえぐら)」「薩摩金山蔵(さつまきんざんぐら)」「傳藏院蔵(でんぞういんぐら)」の3つの蔵を有する濵田酒造

    明治元年創業、「伝兵衛蔵(でんべえぐら)」「薩摩金山蔵(さつまきんざんぐら)」「傳藏院蔵(でんぞういんぐら)」の3つの蔵を有する濵田酒造

今回は、数ある酒造の中でも、「隠し蔵」をはじめ、「海童」「だいやめ~DAIYAME~」「赤兎馬」などの人気銘柄を手掛ける濵田酒造にお伺いし、通常は入ることのできない蔵の見学やテイスティング体験を通じて、「隠し蔵」のつくり手のこだわりや思いを感じながら、そのおいしさの秘密を探ります。

「鹿児島県いちき串木野市を巡る
1泊2日の隠し蔵メディアツアー」行程
Day1


蔵見学「伝兵衛蔵」

焼酎の基本を知るため、ミュージアム&伝兵衛蔵へ

    濵田酒造の本社に隣接する「伝兵衛蔵」は、明治元年に創業した手づくりの焼酎蔵

    濵田酒造の本社に隣接する「伝兵衛蔵」は、明治元年に創業した手づくりの焼酎蔵

今回のツアーの始まりを飾るのは、伝統の蔵「伝兵衛蔵」。ここは濵田酒造の創業地であり、明治元年から156年間続く焼酎蔵で、明治時代の創業当時の製法を今に伝えています。蔵見学やミュージアム見学のほか、売店やレストランも併設しており、見て・学んで・食べて・飲んで・味わえる、充実した見学施設を備えた焼酎蔵です。さっそく、蔵人の若松正樹さんに見学ルートを紹介していただきました。

「伝兵衛ミュージアムラボラトリー」

    濵田酒造と焼酎づくりについて知ることができるミュージアム「伝兵衛ミュージアムラボラトリー」

    濵田酒造と焼酎づくりについて知ることができるミュージアム「伝兵衛ミュージアムラボラトリー」

    入り口に展示されたひと際目を引く巨大な物体。これは第二次世界大戦前の昭和10年代に導入され、約30年間にわたって活躍した貴重なボイラー

    入り口に展示されたひと際目を引く巨大な物体。これは第二次世界大戦前の昭和10年代に導入され、約30年間にわたって活躍した貴重なボイラー

まずは「伝兵衛ミュージアムラボラトリー」へ。ミュージアム内には、当時使用されていた焼酎づくりの道具や大きな樽、かめなどが展示されています。それらは当時の焼酎製造において重要な役割を果たしており、その歴史的価値を感じることができます。ほかにも、焼酎づくりの基礎知識や変遷、「伝兵衛蔵」の歴史を知ることができます。

「伝兵衛蔵」

    昔ながらのかめ仕込みの様子

    昔ながらのかめ仕込みの様子

続いて、ミュージアムの奥にある製造場へ。ここでは「黄麹仕込 伝」「古式有機原酒 なゝこ(ななこ)」「本格焼酎 斉彬乃夢」などの焼酎が製造されています。

「伝兵衛蔵」では、杜氏たちが手作業で一本一本丹精込めて焼酎づくりを行っており、昔ながらのかめ仕込みやかめ貯蔵の様子を見ることができます。この日もちょうど蔵人が焼酎づくりを行っているところを見ることができました。

    江戸時代から明治時代初期まで焼酎づくりの主流だった「木桶蒸留器」。木の香りが焼酎に移り、独特の香りや味わいになるそうです

    江戸時代から明治時代初期まで焼酎づくりの主流だった「木桶蒸留器」。木の香りが焼酎に移り、独特の香りや味わいになるそうです

    蔵の中には、かめ仕込まれた焼酎がずらりと並びます

    蔵の中には、かめ仕込まれた焼酎がずらりと並びます

「ステンレスタンクで仕込まれたものとは異なり、かめで仕込まれた焼酎はまろやかな仕上がりになります」と蔵人の若松さん。その理由は、かめを使用することで、表面にある焼酎が呼吸し、熟成が進みやすくなるからだそうで、このような伝統的な製法により、風味豊かで滑らかな口当たりの焼酎が生まれるそうです。

見学コースの最後は、売店で焼酎の購入や一部試飲も可能。そんな「伝兵衛ミュージアムラボラトリー」と「伝兵衛蔵」は一般の方でも見学可能ですので、詳細や予約は下記サイトにてご確認ください。


ランチ【昔ながらのラーメン屋 みその食堂】

いちき串木野市のご当地ラーメン「まぐろラーメン」

    昭和45年創業、元祖「まぐろラーメン」の店として知られる【昔ながらのラーメン屋 みその食堂】

    昭和45年創業、元祖「まぐろラーメン」の店として知られる【昔ながらのラーメン屋 みその食堂】

遠洋マグロ漁船の船籍数が日本有数であり、その出入港や水揚げが年に数回行われているいちき串木野市ではマグロを使用したご当地グルメも多く、中でもご当地ラーメンとして人気なのが、串木野生まれの名物料理「まぐろラーメン」です。

今回は、元祖「まぐろラーメン」の店として知られる【みその食堂】さんでランチをいただくことに。注文したのはもちろん『鹿児島港町 まぐろラーメン』です。

    『鹿児島港町 まぐろラーメン』小盛り825円、 中盛り 990円 ※写真は中盛り

    『鹿児島港町 まぐろラーメン』小盛り825円、 中盛り 990円 ※写真は中盛り

まずはスープからいただきます。マグロの頭と野菜をじっくりと煮込んだスープに、カツオと昆布からとった白だしをブレンド。そのダブルスープに秘伝のタレを合わせた特製スープはやや塩気が強く、全体的にあっさりしているけれどもコクのある味わい。特製のちぢれ麺によく絡みます。トッピングの漬けマグロは味がしっかりめ。途中、わさびで味変できるのもポイントです。

樽の貯蔵庫見学「傳藏院蔵」

最新の設備を導入し、進化し続ける焼酎蔵

    敷地面積25,603.41平方メートルと広大な「傳藏院蔵」では、「隠し蔵」「だいやめ~DAIYAME~」「海童」などを製造しています

    敷地面積25,603.41平方メートルと広大な「傳藏院蔵」では、「隠し蔵」「だいやめ~DAIYAME~」「海童」などを製造しています

ランチを終えて向かったのは「傳藏院蔵」。伝統技術を継承する「伝兵衛蔵」とは異なり、仕込みや蒸留、ボトリングや出荷など、あらゆる工程で最新鋭の設備を導入しています。今回はその中の通常は入ることのできない樽の貯蔵庫やブレンド室、蔵の見学をさせていただけることになりました。

    「傳藏院蔵」で出迎えてくださったのは、「濵田酒造」生産本部 副本部長竹迫大地さん(左)と、ブレンド室長 大園栄作さん(右)

    「傳藏院蔵」で出迎えてくださったのは、「濵田酒造」生産本部 副本部長竹迫大地さん(左)と、ブレンド室長 大園栄作さん(右)

この日は樽の貯蔵庫とブレンド室を訪れることに。まずはブレンダーの大園さんから、「隠し蔵」についての説明を受けます。

この「傳藏院蔵」には無数の樽に囲まれた一角があり、そこには「隠し蔵」の元となる原酒樽があります。工場見学などでは一切公開されないその“隠された蔵”でつくられていることから、「隠し蔵」というネーミングになったのだとか。「隠し蔵」はそのさまざまな原酒を合わせてつくられており、その原酒をブレンドすることで完成します。そのブレンドを任されているのが、ブレンダーである大園さんです。

    ブレンダーの大園さんは、日曜の夕食から金曜の昼食まではニンニクなど匂いの強い食材は口にせず、重要な唎酒があるときは、嗅覚を研ぎ澄ませるために昼食も食べないといった徹底ぶり

    ブレンダーの大園さんは、日曜の夕食から金曜の昼食まではニンニクなど匂いの強い食材は口にせず、重要な唎酒があるときは、嗅覚を研ぎ澄ませるために昼食も食べないといった徹底ぶり

「さまざまな個性をもつ原酒をパズルのように組み合わせて味を構成するのがブレンダーの仕事です。また、原酒の品質を常に一定に保つ“維持”、商品を安定供給するために原酒樽の在庫数を保つ“管理”、新たな商品を生み出す“創造”、この3つがブレンダーに任された使命です」と大園さん。

さらに、「隠し蔵」のおいしさの秘密についても語ります。

「隠し蔵」おいしさの4つの秘密 ①シラス台地の水と二条大麦
  • 九州南部に数多く分布する、火山灰が堆積してできた水分が少ないサラサラとした土壌「シラス台地」。その天然の土壌でろ過されたやわらかくて清らかな湧き水を使用しています。

  • 雑味の少ない味わいの「二条大麦」を使用することで、麦由来の香りと味わいを麹が引き出し、独自の技術によって華やかでフルーティな原酒ができあがります。

②樽熟成による深い味わい
  • 華やかでフルーティな味わいの原酒を樽で熟成をさせることで、さらなる芳醇な香りとコク、琥珀色の輝きを与えます。それを熟練のブレンダーが最適な熟成具合を見守ることで、食中酒としてどんな料理にも合うバランスの良い味わいを生み出しています。

③バニラのような芳醇な香り
  • 味わい深く、バニラのような香りの余韻がつづく本格麦焼酎だからこそ、飲み口引き締まる「ロック」、すっきり飲みやすい「水割り」、キレが増す爽快な「炭酸割り」、香り立つ「お湯割り」など、それぞれの好みに合わせて楽しめます。

④進化を続ける傳藏院蔵
  • 経験豊富な杜氏の技術と知識を活かし、質の高い本格焼酎づくりに励んでいます。仕込みや蒸留、ボトリングや出荷などで最新設備を導入。さまざまな分野のプロフェッショナルが集い、高品質かつ、安心・安全な焼酎を生産しています。


「このように、鹿児島のシラス台地の清らかな湧水と、厳選された大麦から生まれた雑味のないすっきりとした原酒をじっくりと樽熟成させることで、味わい深い無類のコクとバニラのような芳醇な香りの『隠し蔵』が生まれました」と大園さん。

ひと通り説明を受けたところで、さっそく「傳藏院蔵」の樽貯蔵庫へと向かいます。

    1つの貯蔵庫につき約2000樽を保管。熟成を促進するため温度は一定に保たず、ある程度過酷な状況に置いているのだとか。そのため、上段にいくにつれて温度が高くなるため、上段の樽のほうが熟成が早く進むそうです

    1つの貯蔵庫につき約2000樽を保管。熟成を促進するため温度は一定に保たず、ある程度過酷な状況に置いているのだとか。そのため、上段にいくにつれて温度が高くなるため、上段の樽のほうが熟成が早く進むそうです

「傳藏院蔵」には樽の貯蔵庫がいくつかあり、今回はその中の2つの樽貯蔵庫を見学させていただきました。中に入ると、ひんやりと涼しく、樽の呼吸によるアルコールの香りが貯蔵庫に充満しており、焼酎の香りと樽の香りに包まれます。とても心地のよい香りです。

    こちらは新樽。熟成年数はそれぞれ異なり、1~2年のものもあれば、10年や15年と長期間熟成させている樽もあります

    こちらは新樽。熟成年数はそれぞれ異なり、1~2年のものもあれば、10年や15年と長期間熟成させている樽もあります

濵田酒造では、新樽と古樽を使用しています。異なるオーク樽を使用することで、香りや色の付き方が異なる原酒をつくり出します。その樽の内面を火で焦がす「チャーリング」を行うことで、樽の焦がした部分と焼酎が触れ合い、琥珀のような色合いになり、かつバニラのような香りが生まれます。

ただ、焼酎は酒税法にて琥珀色の限度が決められており、「ウイスキーの色の約10分の1以下に色が制限されているので、あまり長く寝かせることができません。そういった制約がある中で、さまざまな材を使いながら、『隠し蔵』らしい香味に仕上げています」と大園さん。

    2色の樽の一片。奥に見えるのが本来の新樽の色で、手前にある黒く炭化したものは、チャーリングされた新樽の内側です

    2色の樽の一片。奥に見えるのが本来の新樽の色で、手前にある黒く炭化したものは、チャーリングされた新樽の内側です

    歴代のブレンダーたちが引き継いできた個性豊かな原酒たち。定期的にガラスのスポイトで中の原酒を取り出し、色合いと味わいを確認します

    歴代のブレンダーたちが引き継いできた個性豊かな原酒たち。定期的にガラスのスポイトで中の原酒を取り出し、色合いと味わいを確認します

    樽によって香りや色合いが異なります。これらの個性の異なる樽原酒をブレンドしながら「隠し蔵」品質へと調製し、“隠し蔵ブランド”の品質を保っています

    樽によって香りや色合いが異なります。これらの個性の異なる樽原酒をブレンドしながら「隠し蔵」品質へと調製し、“隠し蔵ブランド”の品質を保っています

「ウイスキーは熟成させないと飲めませんが、焼酎は寝かせなくても飲むことのできる、蒸留酒の世界では珍しいものです。それをあえて寝かせて個性を引き出しているのが『隠し蔵』です。“熟成感”という点ではウイスキーには勝てないかもしれませんが、熟成感に加えて焼酎特有のフレッシュ感、さらに麹由来の香味を引き出すことができる、それが『隠し蔵』の強みです」と、大園さんはブレンダーとしての想いを語ります。

では、次にブレンド室へと向かいます。

ブレンド室見学 「傳藏院蔵」

サンプルを調合し、“隠し蔵クオリティ”に仕上げる

    この日は、ブレンド室に約50個のサンプルが並んでいました。これらを一つずつ確認しながらブレンドしていくそうです

    この日は、ブレンド室に約50個のサンプルが並んでいました。これらを一つずつ確認しながらブレンドしていくそうです

濵田酒造には2名のブレンダーがいて、毎月1回ほど、貯蔵庫からサンプルを取り出し、ブレンド室で調合を行います。

まず、サンプルのピックアップは非常に大変な作業です。1つの貯蔵庫には約2000本の樽があります。その中から「隠し蔵」の香味バランスを崩さないように樽を選び出すのはきっと気が遠くなるような作業でしょう。

「どれだけサンプルを採ってきても、うまく色が入らなかったり、逆に色が入りすぎて着色度規制(※2)に収まらなかったりします。“隠し蔵品質”に達しない場合は、また貯蔵庫までサンプルを採りに行って……その繰り返しです」

    焼酎は色の規制があるので、色の濃いものを少しずつ使いながら調合するのがポイント

    焼酎は色の規制があるので、色の濃いものを少しずつ使いながら調合するのがポイント

大園さんは20年以上のキャリアを持つベテランブレンダー。多くの仕事では、ある程度キャリアを重ねると感覚でできることが増えていきますが、「ブレンダーという仕事は、それでうまくいったことがない」と、その難しさを語ります。それでも、ブレンダーという仕事にはやりがいがあると語り、「自分が手掛けた商品が売れたときは達成感を感じますね」。そのやりがいと焼酎への愛が、大園さんを支えています。

テイスティング「吹上浜フィールドホテル」

実際に焼酎のテイスティングを体験

    作業服から着替えた大園さん

    作業服から着替えた大園さん

宿泊予定のホテルで、今度はテイスティングを体験します。この日のテイスティングの流れはこちら。

    目の前には、テイスティングの流れが書かれた資料と、度数の異なる「隠し蔵」、硬度の異なる水が並びます

    目の前には、テイスティングの流れが書かれた資料と、度数の異なる「隠し蔵」、硬度の異なる水が並びます

最初にテイスティングの基礎を学びます。

まず、色を確認します。そして、何も手を加えていない状態で香りを確かめます。その香りがその焼酎本来の香りです。次に、反時計回りに回して攪拌します。そうすることで、ベース以外のフルーティな香りやフローラルな香りが立ち上がります。香りを確認した後、口全体に広がるように口に含みます。その香りと味をしっかりと覚えた後、飲んでいきます。

  • 一般的な麦焼酎(左)と「隠し蔵」(右)。一目で色の違いがわかります

    一般的な麦焼酎(左)と「隠し蔵」(右)。一目で色の違いがわかります

  • 市販の水(硬水)と、シラス台地の水(軟水)も飲み比べ

    市販の水(硬水)と、シラス台地の水(軟水)も飲み比べ

実際にテイスティングをしてみると、樽熟成させた「隠し蔵」と一般的な樽熟成させていない麦焼酎を比較した際、その色合いだけでなく香りの違いも明確でした。「隠し蔵」は樽香によるバニラの香りに加えて、メロンやリンゴなどの果実の香りも感じられました。これはウイスキーでは感じられないフレッシュさだそうです。また、一口目の口当たりにも違いがありました。樽熟成させていない焼酎は、一口目でアルコールの強さをヒリヒリと感じましたが、「隠し蔵」はそのヒリヒリ感が比較的少なく、口に含んだときにまろやかな重厚感を感じとることができました。

他にも、水による味わいの比較や、「長期貯蔵 特撰 隠し蔵」や「別撰 隠し蔵 コンプラ瓶」の試飲を行い、テイスティングは終了。明日は「傳藏院蔵」の蔵や、金山跡地にある「薩摩金山蔵」を訪れます。

  • 宿泊先である「吹上浜フィールドホテル」にてBBQディナー

    宿泊先である「吹上浜フィールドホテル」にてBBQディナー

  • この日は特別に「秋太郎(バショウカジキ)」や、名産「つけあげ」もいただきました

    この日は特別に「秋太郎(バショウカジキ)」や、名産「つけあげ」もいただきました

本格麦焼酎「隠し蔵」

鹿児島のシラス台地の清らかな水と、厳選された大麦から生まれた本格麦焼酎「隠し蔵」。雑味のないすっきりとした原酒をゆっくりと樽で寝かせることで、琥珀のような美しい色合い、無類のコク、バニラのような芳醇な香りを持つ本格麦焼酎に仕上がります。

食事に合わせやすく、ロック、水割り、炭酸割り、お湯割りと、さまざまな飲み方で楽しまれている「隠し蔵」が、発売から30周年を記念し、キャンペーンを開催中。詳しくは、隠し蔵 30周年記念「選べる琥珀のときめきキャンペーン」公式ページをご覧ください。


施設情報

「伝兵衛蔵」
  • 住所:鹿児島県いちき串木野市湊町4丁目1
    電話:0996-36-3131

「蔵見学」情報

所要時間約40分。事前予約制。
・営業時間:①11:00~ ②14:00~ (1日2回実施)
・料金:大人(20歳以上)500円(税込)、20歳未満は無料
・予約方法:電話(0996-36-3131)or 予約フォーム(https://ma.shochu.life/denbee_tour_2024)
・定休日:水曜日
※クイズラリーとオリジナルグッズのお土産付き
※試飲は「伝」「宇吉」「兼重」のほか季節のおすすめ銘柄を数種類提供

【昔ながらのラーメン屋 みその食堂】
  • 住所:鹿児島県いちき串木野市別府4285
    電話:0996-33-6321
    営業時間:土日祝11:00~21:00、平日 昼11:00~15:00/夜17:00~21:00

「傳藏院蔵」
  • 住所:鹿児島県いちき串木野市西薩町17ー7
    ※一般の方の見学ツアーはございません

注釈
※1 「いちき串木野市本格焼酎で乾杯を推進する条例」とは、いちき串木野市の特産品であり、鹿児島県の伝統産業でもある本格焼酎による乾杯の習慣を広めることにより、本格焼酎の普及を通した焼酎文化への理解の促進に寄与することを目的とする条例。

※2 「着色度規制」とは、樽貯蔵した焼酎に関する規制であり、「酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達」に基づいています。この規制では、木製容器に貯蔵された焼酎を移出する際に、430nmおよび480nmの波長で吸光度を測定し、その着色度がいずれも0.080以下であることが求められています。

この記事を作った人

撮影・取材・文/嶋亜希子(ヒトサラ編集部)

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